山の楽しみ、福智山への稜線道(道)


樹林の中に山道が上っているのを15分ほどでススキの靡く稜線に出た。標識に左は牛斬山、右福智山とあって、稜線の中央に長々と延びた歩き易い黄金色した縦走路が帯のように揺れながら続いている。歩き屋にとっては堪らない風景である。左の牛斬山に少し上ると小広い山頂で360度の筑豊の風景が広がっている。ものの560mの標高だが火の見櫓に上ったようだ。南に見える三の岳の後方には二の岳、一の岳と続き、総称して香春岳(かわらだけ)と呼ぶ。五木寛之の代表作である「青春の門」にも出てくる万葉のロマンを伝える北九州の著名な山であった。それを見納めて北の福智山へ向う黄金の道に踏み込んだ。

起伏があって左右に曲がりくねる斜面を見ているとスキー場ではないかと思う。昨日会った地元の人もこの辺りは雪が1mも積もると言っている位で、九州と言えば南国のイメージがあるが、北九州の日本海側のこの地の気候は裏日本の気候に相当するらしい。(山行記録抜粋) (右上は福智山山頂、風が強かった)



JR採銅所駅より三の岳

青春の門(第一部)筑豊篇(講談社文庫)

青春の門(第一部)筑豊篇(講談社文庫)