「売れすぎて困ってるんですよ。」

今日、すごく心に残る言葉を聞きました。
商売においてモノが売れるというのはいいことです。


「売れすぎて困ってるんですよ。」


業績の良い会社の社長と話していると、よく耳にするフレーズですが、困っている要因は


1、税金の問題
2、増加運転資金の問題
3、供給が追い付かず仕入先との交渉に難航する
3、機会損失が生じる


こんな感じだと思います。
実際、これらは全て当てはまるとのことでしたが、その社長の悩みはこれら目先のことではなくもっと先を見ての悩みでした。


「急な売上増は将来の過剰在庫に繋がる可能性が高い。」


バンダイはたまごっちが売れすぎたせいで、業績が急激に悪化したこ
とがありました。
バンダイの倉庫には売れ残った、たまごっちが山積みだったそうです。


私が感銘を受けたのは次の言葉でした。


「売れすぎる商品は営業をダメにする。」


売れすぎる商品というのは営業担当者に自分の力で売っていると錯覚を起こさせることがあり、営業担当者の成長を止めてしまうことがあるという理由でした。
逆にモノが売れないときには、営業担当者はどうしたら売れるのかを考え、悩み、創意工夫し売れるために努力するということでした。
全ての会社の営業担当者に当てはまることではありませんが、その会社の営業担当者はまだ成長段階にあり、今回の件でその成長を止めてしまうのではないかとの懸念をお持ちでした。


この社長のような地に足がついた先を見据えた経営は、外部環境の悪影響に揺るがない企業を創り、従業員・取引先等の利害関係者にもいい影響をもたらすと思います。