小川仁志 『哲学の最新キーワードを読む』(講談社現代新書)

 最後にもう一度繰り返しておきたい。いま公共哲学に求められているのは、非理性を超克し、より強靱な理性によって社会を変えることである。そのためには、理性を磨き上げることだ。変革を恐れてはいけない。むしろ変革の波を新たな知として取り入れよ。
 そして〈多項知〉にょって自らをアップグレードせよ! P204

※〈多項知〉とは「具体的には、感情、モノ、テクノロジー、共同性の四つの知を指すわけだが、これは単に複数の視点があるというだけではない。そうではなくて、この四つの知がそれぞれ重要な「項」としてあって、それらが「多項式」のように連接することによって、あたかも一つの多層な知を形成しているのである」。

哲学の最新キーワードを読む 「私」と社会をつなぐ知 (講談社現代新書)