[映画]それでもボクはやってない
周防正行監督って、もう11年もメガホンとってないんですね。
「Shall we dance?」でどれだけ稼いだんじゃい!!
試写会に参加することができました。
映画って、見れるときは立て続けるもんなんですね。
あらすじを簡単に
有罪率「99.9%」といわれる痴漢。
電車で痴漢の疑いをかけられた男。
痴漢と決め付け頭ごなしに怒鳴る刑事。
長い裁判を闘うよりも、認めて罰金刑で済ませたほうがいいと持ちかける当番弁護士。
2人の弁護士、母親や友人、仲間らとともに、冤罪に立ち向かう。
2時間半の大作ですが、まったく長いと感じませんでした。
ぼくは昔、何度か裁判を傍聴したことがあるのですが、リアリティーというか、臨場感にあふれる仕上がり。
綿密な取材の成果を感じました。
所詮裁判は、裁判官が納得するに足る証拠から推測された事実でしか構成されていない、という悲しい真実に気づかされます。
作中、被告弁護人の役所浩司が
「裁判官のような頭のいい人間は、被告人にだまされないことだけを考えて尋問をする」
に類するセリフを言っていました。
ぼくには
「裁判官は被告人が有罪だと思って裁判を進める」
と言っているように聞こえました。
「手紙」同様、映像的なダイナミズムはありません。
いや、手紙よりないか。
それでもこの作品は意義があります。
見る価値があると思います。
金額評価は(標準を1500円として)
\1500
です。
前3作のような作品を期待してはいけません。
忙しければDVDでもいいかもしれません。
あした、ぼくらが、
加瀬亮が立っていたのと同じ場所に立っていないとは、
誰にも保証できないのです。