[新聞]恐怖心から厚顔無恥

前回、携帯からネットへの大学入試問題漏えいの書き込みをしましたが、今回はその続き。
というか、本日の朝刊で新聞各社が19歳予備校生の逮捕報道を掲載していたことについて。



扱い、大きすぎないか??



毎日、読売が1面に横見出しを打っていましたし、朝日も縦4段。
もちろんいずれもトップ記事で、社会面との雑感書き分け、さらに2、3面あたりを使っての解説記事まで。


悪い比較事例を出しますと、殺人でもこんな扱いになる事件はまれですよね。
しかも社会面では、やれ「まじめなやつだった」とか、家族がどこに住んでいて、何人いるだとか、凶悪犯以上の待遇ですよ。
おかげで未成年のため、新聞には1行も名前が掲載されていませんが、彼が知られたくなかったであろう友人連中は全員誰がやったか分かりました。
もちろんメディアがインタビューしてくれたおかげで。


確かに安易にゴールドカードを手に入れようとしたこの学生は悪い奴です。
しかし、それでもこんなにまでつるしあげられ、将来実家に戻ることもままならないような扱いを受けなければならない事案でしょうか?
一方の大学の責任追及はどうなっているんでしょうか?


つまりはこれもメディアスクラムの一種。
彼らには厚顔無恥という言葉がよく似合います。
もちろん他社に出し抜かれるのでは、という恐怖心が根本にあることを承知した上で言っていますよ。

[時事]手に入れたモン勝ち

京都大、早稲田大、立教大、同志社大で、入試問題がインターネットの質問サイトに投稿されたそうです。
時間などから考えると、受験生が投稿した可能性が高いようで、受験時間内に回答があったということからして、入試結果へ大きく影響を与えることは間違いありません。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E0E4E2E1938DE0E4E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2


はるか昔、バブル後の就職氷河期に中堅私立大の文学部を受験したぼくに言わせれば、日本において東京大、京都大の2校は別格です。
就職にしても、ぼくら手に職のない私大文学部生が次々と落とされたのは、採用枠が減ったから、つまり東大や京大の方々を採用したほかの空きが少なくなったということです。
高校の同級生の京大生は早々に博報堂への就職を決め、「でもおれ、広告業界って何するのか全然知らないんだよね」と言い放っていました。
ちょっと無理をしても京大生の肩書がほしい、という気持ちは非常によく理解できます。


しかし、入ってしまえば「勝ち」という状況で、不正が可能な環境があるというのは著しく不平等です。
携帯電話なんて格好のカンニングツールでしょう、特別な理由がない限り、持ち込みを許可する方がおかしいでしょう。



ここでふと思ったんですが、今回事案が発覚したのは質問サイトに投稿したからでしょう?
例えばこれが、友人への質問メールならばれなかったわけですよね。
例えばですよ、親しく優秀な先輩や塾の先生を巻き込めば、ばれることなくカンニングが可能なわけですよ。
というか、これまでにやったことがある人がいてもおかしくないんですよね。


京大クラス、出題を予想するのは無理なんで、カンニングはありえないなんて高をくくってはいませんでしたか?
大学サイドの猛省を促すとともに、カンニング者に友人がいないという残念な孤独が露呈されることを期待します。

[映画]支配人の竹内、竹内結子や

伊坂幸太郎氏といえば、日本有数の映画シナリオライターです。


映画「ゴールデンスランバー」をDVDで視聴しましたので感想を。


簡単なあらすじを
仙台で宅配便会社に勤める30歳独身の青柳は、金田首相が仙台凱旋パレードを行う日、大学卒業以来合っていなかった同級生・森田に呼び出される。
森田は、青柳を車に引き入れ、妻がヤバイ筋から借金をしたこと、返済のために青柳を「ここ」に呼び出すよう指示されたことを伝え、「お前、オズワルドにされるぞ。逃げろ」と訴える。
訳もわからず車を降りた青柳は、金田首相が爆弾を仕掛けられたラジコンヘリで暗殺され、直後に森田の車が炎上するのを見る。
マスコミはラジコンヘリを購入する青柳の映像を一斉に報道。
身に覚えのない青柳の逃走劇が始まった。




ひと言で言えば、


登場人物全員負け


でした。
そんな救いのない話、面白いか??


詳しい結論は省きますが、青柳は汚名をすすぐことができず、警察は犯人を挙げることができず、青柳の両親や友人は青柳と二度と会うことができず。
大団円を、とまでは言いませんが、ストーリーにもう少しハッピーがあってもいいんじゃないでしょうか。
森田なんてスタート直後に爆死したら、後は回想シーンでちょっと出演するだけ、吉岡秀隆である必要がまったくない。
というか、もっとほかの想像、期待をしていました。


重力ピエロにしても、死神の精度にしても、伊坂氏は救いようがない中に救いを描くことができる作家だと思っていましたが、今回は代償が大きすぎて納得がいきませんでした。
堺雅人竹内結子香川照之劇団ひとりと、好みの俳優が好みの芝居をしていただけに、ザンネンにつきました。


金額で評価すると(標準 ¥1500)


¥800


でした。


DVDで気楽なひまつぶしをしようとするなら、精神的ダメージを受けるかも知れません。
ぼくがそうでした。

[その他]きょうの大笑い

将棋タイトルウオッチャーを自称していますが、将棋が指せるわけではありません。
単に「7冠」とか、「竜王名人」とかいう肩書が好きなだけです。


さて、今将棋が強い人を挙げれば、3番目までに入るであろう渡辺明氏は、将棋界最高峰のタイトル・竜王を保持しています。
トップ棋士の本音をつづったブログをほぼ頻繁に更新してくれることでも有名ですが、この方の奥さんのブログ「妻の小言」というのがもう一つ有名。


で、きょうの「妻の小言」がなかなかに傑作。
妻から夫へのインタビュー形式なのだが、少しでも将棋を知る人はきっと大笑い。


一部抜粋

詰将棋を解くようになったきっかけは?
渡辺「竜王になってから。奨励会の頃とかは難しい問題が解けないから詰将棋が嫌いだった。竜王になって『今なら解けるかもしれない』って思って見てみたら解けるようになってた」


詰将棋に何かいい思い出は?
渡辺「実戦で玉が詰むようになった。これは相当でかいよ」

[時事]人間万事塞翁が馬

内憂を外敵によって晴らす、つまりは戦争をして外に目を向けさせるという手法は、ヒトラーを例に取らなくても枚挙に暇がない話ですが、外患を内敵で何とかしようという試みは初めて聞きました。
話の結末がどうなるか楽しみですが、素人考えで申し訳ありませんけれども、みんなが傷だらけになって、あまりいい結果にたどりつかないような気がしています。
そのあたりに早く気付いてほしいのですがね、菅さんには…


一方、次期政権を担うと期待の自民党ですが、現状で前と何が変わったというのでしょうか。
お飾りで据えた執行部を批判するだけの各派、政策論争の名の下に主導権争いに終始しているイメージ。
自分たちはかつて長期にわたり政権を担い、その手法が批判されて下野しているということを十分に理解しているとは思えません。
いっそ解党すればいいのに。
で、ちゃんと政策が同じだったり共闘できたりした人たちだけで新たな政党をつくればいいのに。
その顔になら、宮崎からうってつけの人がやってきてくれるでしょう。
でもやっぱり他人の下につくのは嫌ですか、先生方は?

[その他]花に嵐のたとえもあるさ

ことしも押し迫って参りましたが、なんかいつもと気分が違いません。
仕事のリズムが生活リズムになっているからでしょうか。
それでも年賀状は昨日書き上げましたよ。


さて、残念なお話です。
ぼくのイチオシラジオ番組「OH!HAPPY MORNING」、月〜水を井門宗之さんとともに担当していた御影倫代さんが、年内でパーソナリティーを卒業するそうです。
なんでも米国に移住するとか、ダンナさんの仕事の都合でしょうか。


どの世界にもワインで言うところの「マリアージュ」というものがあると思うのですが、井門、御影コンビはまさにそれ。
2年の歳月で熟成された掛け合い、互いのよさを引き出し合う関係でした。
単独でも面白い番組がつくれそうだとは思いますが、1+1を2以上にする2人だったのですが…。


来年から新パーソナリティーを迎えて番組はリスタートすると思いますが、どんな優秀な方でも、またまた熟成期間が必要。
その間もぼくが番組を聴き続けるかどうか、ある意味では注目ですが、今は残念な気持ちが勝ちすぎています。