白駒の池物語101
「その人の命は、神様からいただ
いた大切なもの。
どんなに苦しくても、つらくても、
命が終わるまでしっかり生きてい
かなくてはなりません。
清太の場合は、この世での使命が
ほとんど終わっていました。
だから、諏訪の神様の許しをえて、
私がこちらの国へつれてきたのです。
清太には、もう少しこちらの国で
暮らしてほしかったのですが、食
べてはいけない木の実を食べてし
まったのです」
「食べてはいけない木の実って?」
「真っ赤な美しい木の実です。
神様だけが食べることを許されて
いる木の実なのです。
この木の実を、一つでも食べたも
のは、もうこの世で暮らすことは
できないのです」
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081114#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
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