ライオンめざめる1
霧ヶ峰霧高原のふもとに、一軒の
山小屋がありました。
その山小屋には、心のやさしい少
女が、おとうさんとおかあさんと
くらしています。
いや、もう一匹、少女がかわいがっ
ている柴犬「りゅう」もいっしょで
した。
少女の名前は、かな。
むじゃきで明るい少女です。
霧ケ峰高原では、春から秋にかけて、
いろいろの花が咲きます。
春は、ざぜん草やすみれ。
初夏には、れんげつつじ。
真夏は、日光きすげややなぎらん。
そして、秋は、松虫草やすすきなど。
かなは、松虫草の花が大好きでした。
つづく
信州の「霧ケ峰高原」を訪れた時に、
諏訪の「風の神様」から聞いた話。
童話「ライオンめざめる」は、
みほようこの四冊目の童話集
「ライオンめざめる」に収録され
ています。
「ライオンめざめる」裏表紙