京都人類学研究会(近衛ロンド)(2014年度)

京都人類学研究会(近衛ロンド)

■目的、設立の経緯など
京都人類学研究会は京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。
創設は1969年のようです。元々は、現在国立民族学博物館名誉館長で、当時京都大学人文科学研究所の教授であった梅棹忠夫を中心に開かれていた人類学の研究会で、毎週水曜日、午後7時から10時頃まで、楽友会館という京都大学の同窓会館で開かれていました。楽友会館は京大の近くの近衛通にあります。そこから近衛ロンドという通称がうまれました。(ちなみに、ロンドというのはエスペラント語で「集まり」を意味します)
梅棹忠夫、和崎洋一、中尾佐助、佐々木高明、谷泰、藤岡喜愛、米山俊直といった諸先生たちが議論を重ねていたそうです。また若き石毛直道松原正毅、端信行、江口一久、福井勝義らが、助手、大学院生として参加していました。
現在は、京都大学の人類学関係の教員が交代で代表を務め、人類学を学ぶ大学院生と若手研究者たちによって運営されています。

過去の代表者:
谷泰(1996)、田中雅一(1997)、市川光雄(1998)、菅原和孝(1999)、松田素二(2000)、足立明(2001)、田中雅一(2002)、速水洋子(2003)、田中雅一(2004、2005)、田辺明生(2006)、杉島敬志(2007)、清水展(2008)、田中雅一(2009)、松田素二(2010)、藤倉達郎(2011)、高田明(2012)、田中雅一(2013)、風間計博(2014)

■活動の内容
京都を拠点とする研究者の月例報告(5・6・10・11・1・2・3月)と季節例会(4・7・12月)を中心に活動を行っています。学生や研究者以外の方も参加できるように開始時間を主に金曜日の夕方からにしています。
月例会は、発表者に45分〜1時間弱ご発表いただき、コメンテーターによるコメント、フロアを交えて討論、そのあと懇親会というかたちです。
季節例会は、形式は月例会とほぼ同じですが、発表者が複数人になり大規模なかたちになるので昼から行うことが多いです。
基本的に京都大学京都市左京区)の人類学関係の教員のいる研究科の部屋を借りて開催しています。

2013年度の発表者とタイトル一覧

  • 菅原和孝『身体化の人類学から身ぶり論まで』
  • 田中雅一『SEX×感情労働×官能労働』
  • 守屋治次、菅原和孝『民俗芸能の実践と継承:「西浦の田楽」を舞う』
  • 風間計博『バナバ人とは誰か−強制移住の記憶と怒りの集合的表出』
  • 中谷和人、松嶋 健、石井美保『アニマと〈あいだ〉の人類学』
  • 吉田ゆか子『バリ島文化観光論再考−バロン・ダンスの仮面に着目して』
  • 島薗洋介『代理懐胎のメタ・バイオエシックスの試み−インドにおける代理母への聞き取りの中間考察』
  • 田中雅一『モノがエイジェントになるとはどういうことか?フェティシズム研究の視点から考えるArt and Agency』
  • 宮本万里『不殺生戒と肉食をめぐる文化の政治―現代ブータンにおける仏教振興と「屠畜人」の現在』
  • 伊地知紀子『境界を渡る人びと−在日済州島出身者の生活史から』
  • 早川真悠『ハイパー・インフレーションの人類学的研究−2008年ジンバブエにおける多元的貨幣現象』
  • 関 一敏『福の民−しあわせの民俗誌に向けて』

■研究会のスピンオフ的な活動、および今後の展開について考えていること

『季刊人類学』の販売は終了しました。

■連絡先
事務局:shakti [at] zinbun.kyoto-u.ac.jp(田中雅一)

主にメーリングリストで告知や宣伝の連絡をしています。
kyojinken [at] googlegroups.com

研究会については以下のメールアドレスにお問い合わせください。
kyojinken2014 [at ]gmail.com

■その他
関西にお住まいの方、または圏外の方も関西に来られることがありましたらぜひ一度ご参加ください。