食の問題

先日あったズマ大統領のState of the nation(昨年政府がやったことと今後についての演説)について。
ズマ大統領は南アの心疾患や糖尿病などの成人病が深刻なことを取り上げ、「もっと国民に運動することを勧める」とか言っていたが、
正直任地にいてそれは非現実的な対策法だな、と感じる。
任地にいる人は結構過酷に働いている人と、完全無職で一日中ぷら〜んとバー周辺で過ごしている人に分かれる。
過酷に働いている人に仕事の後に「運動しましょう」といったところで誰がやるか。
一日中ぷら〜んとしている人に「運動しましょう」といったところで誰がやる。
女性についてはみな体が大きく、運動したら体が壊れてしまうよ。
それに歩くのだって億劫そうなのに運動なんかしますか?てんだ。

そんなことより食習慣の改善の方が重要な気がするのは、日本食というものに慣れているせいなのか。
こっちの人の油摂取量と塩分摂取量はもの凄い。たぶん日本の3〜4倍くらいは取ってるんじゃないか。
また食べ物と一緒に飲むジュースも凄い。飲む飲む飲む。
これで太らない方がおかしい。
先日古いMSNジャーナルの記事に面白いのが載っていた。
http://web.archive.org/web/20021216190256/http://journal.msn.co.jp/articles/nartist2.asp?w=154003
『いいかね、幼児の味覚なんて動物と一緒で、生きるために直接必要なモノだけを受け入れるようになっている。
最初は甘味と旨味が中心じゃ。子供はビールなんて苦くて飲めないだろ』
離乳食から大人の食に変わるときに覚える味覚が重要と著者は言っている。
このときに食べた記憶が後の嗜好に関与していくのだと。。。

こっちでは結構小さい子が一日中あめをしゃぶっていて、歯が溶けてボロボロになっているのを良く見かける。
スナック菓子は僕も小さい頃好きだったが、彼らは毎日味の濃いスナック菓子を口を赤くして食べている。


                                                  
人間の本能の進化はめまぐるしく進む文化の発展についていけていない。
元来狩猟民族であった彼らの体は日々飢餓と戦っていたに違いない。
そんな状況で生き残るには限られたエネルギーを効率よく利用する必要がある。
つまり極めて経済的なエネルギー効率の人たちが生き残ってきたということ。
また、そのとき得た本能は「高カロリーなもの(甘い、脂っこい)を嗜好する」ことだった。
それが今に至っては簡単に食べ物が手に入るようになって、その本能の味覚に従っていると、効率のよい体ではどうしても過剰摂取になってしまう。
かつては経済的にエネルギーを消費していた体が、今ではエネルギーを消費しきれずにどんどん溜め込んで肥満になったり、糖尿病を初めとする成人病に悩まされるようになってしまった。
バランスって難しい。
日本においてもこれは言える事で、本来日本人は脂肪を多く摂取する民族ではなかったため、脂肪細胞に脂肪を西洋の人よりも蓄えやすい傾向にあるようだ。
近年の食文化の欧米化で今後もっと肥満は深刻化していくことが予想される。


さて12月の休暇以降放置しっぱなしの畑から収穫が出てきた。
雑草にまぎれてトマトはわんさか生ってるし、トウモロコシもアワノメイガにお裾分けしながらもちゃんと収穫できる。
オクラも隣のおばちゃんにもらった種から順調に大きくなって、今では週4,5本収穫できる。
やっぱり収穫があるとまたやろうかな、という気になる。
雑草を一掃してやり始めますか。。。