思いつきメモ

ちょっといろいろ解決策の理論的背景となる知識を探しているのだが、ちょっとこれかなというのいくつか見つけてきた。メモっとく。

  • 同期安定化プロセス:ただしクスマノ先生がこの方式の本質と言っていることとはちょっと違う。彼はインタフェースを明確に切ってその中は個人の裁量に任すことが本質と思っているらしい。しかし、MSの開発においてこのやり方が効果的だったのは、NetscapeMacOSやLotus Officeを叩きつぶす際のみだ。その時は、ゲイツが「カスタマへのソフトのデリバリ時期の制御」を最大の優先事項=経営目標としたと思をれる。そして、COOがそれを遵守できるように体制をつくり。CTOがソフトのアーキテクチャや機能を分割し、また下位マネージャがそれらの機能の実現などのタスクの優先度を決め、またタスク間の依存関係をなくし、デリバリが遵守できない場合にはどのタスクを落とすか、すぐ決めてすぐ落としたバージョンをビルトして、カスタマにデリバリするという大きな仕組みが成功したのだ。そんな大きな仕組みを開発方法論の観点で見ると同期安定化プロセスと呼んでいる方式として捕らえられるということだと思っている。つまり、ポイントはゲイツが相手を叩き潰すためには、「カスタマへのソフトのデリバリ時期を制御」することが最大の優先事項=経営目標であると認識したこと、そして、それを実現する手段が成功したことだと思う。IE4.0、Win95、MS Officeの昔のやつあたりは、これでうまくいった。しかし、どうも叩き潰す相手がいないソフトに関しては結構しょぼいのは、そんなところに理由があるのではないか。いつもいうように同期安定化プロセスは銀の弾丸と思うとイタイ目にあうということか。このあたりの話は、Life is Beautifulとかアート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)などが参考になると思われ。
  • 非対称情報の経済学: これ解説書をパラ読みしたが何かある。ただ、スティグリッツの経済学の本の入門しか読んでない俺には論理的に理由を示すのは難しい
  • ゲーム理論ゲーム理論は囚人のためにだけあるのではない。これをいかに現実問題を解くために問題を抽象化するには相当知恵が要りそうだし、そのまま使えるとは思いにくいが何かヒントがありそうだ。ちなみにナッシュの伝記に相当するビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡は、めっちゃ面白いので買いだ。

参考とか見て面白かったDVDとかこれから読みたい本とか、もうそろそろこの本は古くなってきているんじゃねって本とか

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

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非対称情報の経済学―スティグリッツと新しい経済学 (光文社新書)

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スティグリッツ入門経済学 <第3版>

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スティグリッツ ミクロ経済学

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スティグリッツ マクロ経済学

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ソフトウエア企業の競争戦略

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エンジニアマインド Vol.5

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