生ハマグリに吸い付くサン・ジェナーロ祭＠リトルイタリー

外食したよ

9月16日から26日までのイベントだったのでとっくに終わってるけど、サン・ジェナーロ祭　（San Gennaro）に行って来ました。出店がいっぱい！やったやったー！雑踏ダイスキ！
　あいかわらずナニを撮りたいんだかハッキリしない撮影技術だ。


サン・ジェナーロ祭（the Feast of San Gennaro)はリトルイタリーで毎年開催されている、カトリック教の聖人サン・ジェナーロを祭るイベントです。宗教的な意味合いも濃くサン・ジェナーロ像を先頭にした行進なんかもありますが、NYのイタリア系移民が自分たちのカルチャーとかアイデンティティとかをお祭り騒ぎにフィーチャーし、全然イタリア系でないNY市民や観光客がおもしろがりつつそれに乗っかって金を落とすという文化的にも経済的にも波及効果の高いイベントになっております。
そのためこのあたりの住民がいくら騒音やゴミに悩まされ苦情を申し立てようとゴッドファーザーで暗殺が起きようと中止になることはないのではないでしょうか。


　このようなナニを撮りたかったんだこの女？みたいな写真をいくら並べてもキリもないしおもしろくもないでしょうから、いかにもイタリアチックだった出店の写真をいくつかご披露しましょうか。


　カンノーリ！カンノーリ！単数形はカンノーロ！
筒状のサクサク生地にクリームをつめたイタリアのお菓子です。


　スフォリアテッラ！スフォリアテッラ！イタリア語って連呼したくなりませんか？テッラのところ難しいけど。
スフォリアテッラは写真奥に見えるヒダヒダのお菓子で、これも中にクリームが入ってます。


　！！このぐるぐるのソーセージはぐるぐるのまま焼くものだったのか…！アタシはコレをまっすぐにのばそうとキッチンでヘビ使いのような有様で苦戦しつつ「なんでイタリア人はこういう無駄の多い意味のない形状にこだわるのかね・・・？」と上から文句を言っておりましたが自分の無知が今は恥ずかしい。無知は罪ですか？？？


　屈強な男たちが焼いていると肉はよりいっそうおいしそうに見える。


　クラムバーだ！生のハマグリにレモンを絞って辛口のカクテルソースでいただく、アメリカのオイシイシーフードとしてオイスターと双璧をなす一皿がこんな雑踏で商われていようとは・・・！
母ならきっと「アンタそんな道端で生の貝なんて食べてどうすんの！貝の腹痛は怖いんだョ！」くらい確実に言うだろうと思うが彼女の目の届くところでないので食べる。1ダースもしくは半ダースのオーダーなのですが実は夕食後だったので6個でガマンすることにしました。


ゆう　「半ダースください」
貝開けのおにいさん　「大きいのと小さいのとどっちがいい？」


小さいつづらは大判小判、しかし強欲因業ばばあは大きいつづらを選んで中から出てきた大量のオバケやヘビやマムシに食い殺さｒ。。。ってゆーかよくわかんないけど値段が同じならもちろん大きいほうでお願いします。
おにいさんが勢いよく大きいほうの貝を開けはじめたところで、アフリカンアメリカンのデップリしたおばさんが1ダース注文した。


貝開けのおにいさん　「大きいのと小さいのとどっちがいい？」
おばさん　「小さいの（躊躇なし）」
ゆう　「え？小さいほうがおいしいんですか？」
おばさん　「そりゃそうよー。小さいのはリトルネックだから」
ゆう「あー・・・そういうことだったんか」
貝開けのおにいさん　「もう3個むいちゃったけど、あとの3個は小さいのにする？」
ゆう　「ハイ！お願いします！」


イヤン、男前のおにいさん親切ー。
どういうことかって言うと、アメリカで売ってるクラムは日本語でいうとハマグリなんだけど、サイズがいくぶん大きめのチェリーストーン（Cherrystone) と、小さめのリトルネック（Littleneck）とがあるんだったんですよ。どっちのほうがオイシイとか思ったことなかったけど思いがけず食べ比べができるわー。ウッキッキー♪

　いくぶんサイズがちがうの、この写真でわかる？向こう側みっつが小さいほうです。どっちもイキがよくてキレイ。


日本ではあんまハマグリは生で食べないけど、アメリカではカクテルソースでいただく人気の一品です。カクテルソースっていうのはケチャップをベースにレモン、タバスコ、ホースラディッシュ（西洋わさび）なんかを混ぜた、生のカキやハマグリなどのシーフードには定番のソースなんです。


ソースとレモンと、アタシはさらにタバスコもかけて辛口でいただきまーす。このときほいど*1をして汁をこぼすまいと吸い付くと表面のタバスコやレモン汁でむせ返ることがあるので注意。げほっ、がはっ。


うーーん、たしかにリトルネックのほうが甘みと味が濃いような感じ。しかしチェリーストーンの口いっぱいになる食べ応えも捨てがたい。どっちもウマイってことです。冷たい白ワインが欲しいところだ。


ゆう　「ドテラも一個ずつ食べ比べしてみなよー。」
ドテラ　「イヤ、お腹いっぱいで・・・。ゆうはどうして夕食直後にさらに食べれるんだ」
ゆう　「その秘密を知りたい？」
ドテラ　「イヤ、いい。たいした秘密ではなさそうだ。」


サン・ジェナーロ祭はイベントとして規模が大きく人気なので人ごみがすごく、小さい子供とかベビーカーとかで歩くのはしんどいかも知れませんがとっても楽しいのでNY在住の方にはぜひおススメします。


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*1:ほいど：北海道弁でいやしい、食い意地が強いなどの意。