yuhka-unoの日記

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男女別学で成績が上がる理由の一つは、偏見に囚われない教育ができるから

「男女別教育は学力アップ」 シンポで報告  - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100815/edc1008152034007-n1.htm

結論から言うと、男女別にすると成績が上がるということはありえる。その理由は、世間に存在する性への偏見のせいだ。
男女が混ざっている環境では、男は「女性的役割」とされていることはせず、女は「男性的役割」とされていることはしない、ということになりやすい。一方、男だけ、または女だけの集団では、男も女も「男性的役割」「女性的役割」とされていることの両方をこなさなければならなくなる。つまり、別学のほうが、性偏見に囚われず自分のしたいことに挑戦しやすい、というメリットがあったりするのだ。
ブコメでも、それを指摘しているコメントが見受けられる。

id:n-y-a 女子校についてはジェンダーにとらわれない学校生活が送れるというのは実感としてわかる。リーダーも力仕事も理系・特進クラスも全員女子。ただそれは産経が望む女子生徒像とは全く逆では?w
 
id:pollyanna 「男脳・女脳」脳の恐怖。/性役割を意識するあまり生徒個人の特性をおさえこまなければいけないような教育が行われていることのほうが問題なんじゃ。別学はそのへん楽かもだけど、共学で克服してこそ意味があるはず
 
id:blackdragon 産経脳の恐怖。女子高出た人の方が、学内の日常生活にジェンダー圧力が弱い分、むしろ女おんなしていない女性が多い気がするのだけど、そのへんの実情は全く興味ないんだろうな、この人たちは。
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/life/education/100815/edc1008152034007-n1.htm

 
こういった偏見のせいで、特定の集団を分けると成績に影響が出るというのは、男女に限った話ではなく、人種でも同じことがあるそうだ。

偏見が女を縛る:数学の才能は女にもたっぷり
http://ep.blog12.fc2.com/blog-entry-1077.html
 
偏見で影響を受けるのは女だけではない。
「差別と暗示」の研究で蓄積が厚いのは人種問題の分野だ。
差別されている人種でも、似たような数学の成績への悪影響が発生する。
例えば、白人との共学クラスでは黒人だけのクラスに比べて黒人学生の成績が低下してしまう。

つまり、「男/女は○○が得意だが○○は苦手」という偏見をなくすことができれば、男女共学でも成績を上げることはできるわけですね。まぁ、この結論は産経のお気に召すところではないだろうけど(笑)
 
それにしても、元記事を書いた記者は、本気で女子校では「女らしさ」や「女としての慎み」が養われていると考えているのだろうか。実際には、多くの女子校ではむしろその逆なのだが…