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yuhka-unoの日記 Twitter

2012-10-04

「若者は、物が溢れた豊かな時代に生まれて、苦労も不満もなく育ってきた世代」というイメージ

19:05 |

デジタルネイティブじゃない1989年生まれのわたしの話

1979年生まれのデジタル原人の話も聞いていっておくれよ | LUNATIC PROPHET

89年生まれの人と、79年生まれの人の、インターネットとの関わりについて書かれた記事。この二つの記事が書かれた当時は、自分の世代インターネットとの関わりについて話す人が沢山出てきて、なかなか面白かった。

それらの話を読んでいて思ったことは、若者は年長者世代から「デジタルネイティブ世代」と言われているけど、実際はそうでもないということだった。上の89年生まれの人は、親御さんのPCをバレないようにこっそり使っていたそうだけど、私の親なんて、全くネットにコミットしない人だったので、私がインターネットに触れたのは、学業を終えて自分で稼ぐようになってからだった。だから、けっこうネットにコミットするのは遅かったのだ。

ネット普及初期の頃にネットにコミットしていた人たちは、その頃にはもう既に十分大人になっていて、自分で稼いで自由に使えるお金を持っていた人がほとんどなんじゃないかと思う。その中でも、特にインターネットというものに興味を持った人たちが。

だから、今の10代はどうか知らないけれど、少なくとも私や、上の記事の89年世代の人は、年長者が想像するほどデジタルネイティブではないのだ。

 

それで思ったのだけれど。

「若者は、物が溢れた豊かな時代に生まれて、苦労も不満もなく育った」みたいなイメージを持ってる年長者って多いよね。

まぁ確かに、年長者が子供だった時代と、若者が子供だった時代となら、昔のほうが物がなかったのかもしれないけど、それにしても、年長者の若者に対するそういうイメージは、随分誇張されているよなぁと思う。年長者が想像する若者の子供時代と、若者が実際に体験した子供時代とには、随分隔たりがあるような気がしてならない。これは、年長者が若者のことを「デジタルネイティブ世代」と思っているわりには、実際のところ、若者はそうではないという話と共通するものがあると思う。

いくら物が溢れている時代と言っても、子供には経済力がないのだから、買える金がない。子供時代に「物が溢れた豊かな生活」を享受できるかどうかは、親の裁量にかかっている。実際のところ、いくらでも物を買い与える親というのは少なくて、ほとんどの親は、子供にちゃんとした金銭感覚を身に着けて欲しいと思って育てている。それに、今の時代の若者は、物心ついた頃から既に不況だったわけで、ということは、若者の親だって不況の煽りを受けていたということだ。親がリストラされた家庭だってある。

だいたい、昔からスネ夫や花輪くんみたいな家庭はごく一部であり、裕福な家庭もあれば、経済的に余裕のない家庭もあり、子供に何でも買い与える親もいれば、常識的な範囲で買い与える親もいて、逆に必要なものすら買い与えない親もいるわけで、それなのに、ひとくくりに「物が溢れた豊かな生活をして、苦労も不満もなく育った」というイメージで見るのは、ちょっと乱暴なんじゃないのかと思う。

たぶん、物が溢れた豊かな時代をまず一番最初に享受できたのは、その時代にもう既に大人で、自分で自由に使えるお金があった人たちなんじゃないかと思う。文字通り「オトナ買い」ができた人たち。そういう人たちが、自分達の感覚で、若者の子供時代もそうだったんだろうと思っているのだろうか。

 

もうひとつ指摘しておきたいことは、昔の貧困と今の貧困は違うということだ。昔の貧困は、例えるなら、母さんが夜鍋をして手袋編んでくれるようなものだ。なぜ夜鍋して手袋を編まなければならなかったのか。それは、手袋が100均で売っていなかったからだ。だから自分で作るしかなかった。今の時代は、自分で毛糸を買ってきて時間をかけて編むよりも、100均で買ってしまったほうが安い。

現代の貧困は、100均の手袋しか買えないというものだ。手袋が100均で買えるほど「物」は溢れているが、100均の手袋しか買えない生活は、豊かとは言えない。100均の手袋しか買えない貧困というものがイメージできるかどうかが、現代の貧困、現代の若者が抱えている問題を感じ取れるかどうかだと思う。

不安定な非正規雇用で働く人にとって、携帯は必需品だ。携帯がないと仕事ができない時代になっている。昔は携帯がなかった。今は携帯がある。確かに「物」はあるが、豊かな生活とは言えない。

現代のホームレスは、ネットカフェ難民だったり、見た目は清潔なビジネスマンだったりと、一見ホームレスとわからない格好をしている人が少なくない。今までのホームレスのイメージだけで世の中を見たのでは、現代のホームレスについてわからない。

昔の貧困と今の貧困は違ってきている。貧困のイメージが、母さんが夜鍋をして手袋編んでくれたようなものだけしか想像できない人は、今の若者、ひいては今の社会が抱えている問題はわからないだろう。

 

「若者は物が溢れた豊かな時代に育った」、「若者が物を買わない」、「若者は外車やブランド品の良さを知らなくてかわいそう」…考えてみれば、これらの言説は全て「物」を基準にして論じられている。こういうものの見方をする年長者は、「物」が判断基準になっている世代と言えるのではないだろうか。もしかしたら、年長者が若者のことを「物が溢れた豊かな時代に生まれて、苦労も不満もなく育ってきた世代」というふうに見るのは、年長者の時代こそが、まさしく「物の時代」だったからなのではないだろうか。


―She's Leaving Home―

D

 

 

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tttt 2012/10/04 19:57 月並ながら補足と思っていただけると幸いですが...昔は「みんな」貧乏だった。つまり、それがマジョリティであり、共有していた。助け合いが必然的にあった。現代の貧困はマイノリティになる危険性と強く関連している。さらに世間は弱者を助けない風潮が一般化しているので、貧困を隠す場合もあるでしょうし、昔よりはるかに辛いと思います。

名前は未定名前は未定 2012/10/11 18:38 物がいくらあっても買うお金がない。そもそも、お金を得る為の仕事がない。仕事をしても低賃金で生活が苦しい。社会では自己責任や甘えという言葉が蔓延しているのに、都合次第で連帯責任だのと。こちらが辛いと訴えても、自分達も苦労したとアピールされて、今と比較すると遥かに楽だった者達に言われると無性に腹が立つわけで。やり場の無い怒りで胃が痛む事しばしば。時々本気で「このまま目が覚めなくてもいい」と思ってしまう。はぁ…。

通りすがりのA通りすがりのA 2012/10/26 22:13 >>「若者は、物が溢れた豊かな時代に生まれて、苦労も不満もなく育った」みたいなイメージを持ってる年長者って多いよね。

多くないですよ。
労働時間超過、低賃金、不景気による若者の就職難、イジメ問題、自殺率増加。
パソコンを使わないほどの高齢者ならば、テレビなどでマスコミが呆れるくらい騒ぎ立てているこんな情報ばっか入ってくるはず。
またそれより少し若いバブル世代ならば、肌で今の時代のおかしさを感じて疲れている人もたくさんいるはず。
そんな変な時代を生きる若者に、苦労も不満も無く育ったなんてイメージを持つ人が、そんなにたくさんいるんですかね。
物が溢れた豊かな時代だからこそ、幸福感とか物より大切なものを求めるようになった人が増えてると思うので、「物」ばかりを判断基準にする人もそういないんじゃないかなぁ。

もふもふ 2012/11/02 14:30 おっしゃるとおりだと思います。私はアラフォーですが、70代の母親から同様の事を言われます。ぜいたくな時代に生まれて甘やかされた、と。母親は娘にはどケチだったので、豊かさなど、特には享受しておりません。主さまのお母様をより強烈にした感じの母です。
あらゆることにおいて、下の世代を否定したいのでしょうね。すると自分の価値が上がるとでも思っているのだろうと想像します。

774774 2012/11/18 01:57 作家の五木寛之は、「今の貧乏というのは、今日食べるものがないからフランスパンにオリーブオイルを垂らしてかじろうか、というもの」と著書に書いてあったのを記憶しています。

「昔の貧困と今の貧困は違うということだ。」
貧乏のベクトルが変わっているだけで絶対値は変わっていないとyuhka-unoさんは思いますか?

BB 2012/12/06 06:45 >>通りすがりのA

あなたみたいなのが旧世代の感覚だなあと思う。
最後の二行みたいなのがもう現代の若者世代の事なーんも解ってない感じ。
生活も心も満たすものは粗悪品しか無いし、横並びでそれを受け入れるか否かが今の時代だよ。
物質以上に精神に質や高尚さを求めたら長生き出来ない時代でしょ。
文化的端数切り捨て時代だからヤンキーとファンシーしか世の中に残って無いじゃん。

PEROPERO 2013/03/06 18:21 この問題は、”貧乏”という観点からは解決できない。

現在の35歳以下の若者は、はっきり言って、騙されやすい。派遣労働によって搾取されているのに、搾取と感じない人が如何に多い事か。自分の将来についても、真剣に考えているのだろうか?と疑問に感じる。更に、小中学校レベルの能力が低い。(暗算ができない、複利計算を知らない)

これらの特徴の原因は、ある意味、”甘やかされて育った”点がある。その最大の特徴が、”大人を無条件に信じてしまう”という特徴だ。マスコミ報道の溢れるこのご時世で、学校に紹介されるままに、派遣会社に就職し、派遣切りにあうと、派遣会社に言われるまま、土木労働の派遣を紹介され、どんどん落ちて行く。この行動に一貫するのは、”大人への無条件の信頼”である。これは、大変に危険な事だ。それを知らないのだ。

何故、こうなってしまったのだろうか?

それは、保育園・学童保育(小中学校)・クラブ活動(高校)、と24時間、”善なる大人”に囲まれているせいで、知らない大人を疑う、という、私の世代では当たり前の感覚が欠落してしまっているからだ。

知らない大人を疑う、という当たり前の感情は、子供達同士で遊ぶ中から生まれるものだ。悪い大人は、子供を騙し、物を盗る。自転車を公園に置き忘れれば、浮浪者が盗む。そういう体験が無い子供は、大人への無条件の信頼を示し、運が悪ければ、奈落の底へ落ちて行く。

これは、甘やかされて育った結果である。だが、それは子供の責任では無い。甘やかした大人に責任がある。

元凶は、学童保育である。それを希望したのは、間違いなく両親たちである。”子供の安全”を考えた結果、当事者である子供自身が、危機に対する感覚を獲得できなくなった。全ての危険を取り去る行為は、”甘やかされた子供”を生むのである。

その当事者である若者は、”自分が甘やかされて育った”現実を認識しない限り、現状打破はできない。”現在の貧乏は違う”という観点からは、解決の糸口は見えないのだ。

クウガ555クウガ555 2013/08/04 15:02 団塊・バブル世代 「10代20代はすぐ時代のせいにする!若者はすべからく努力していない」
http://headlines.yahoo.jp.80.lc/a=20120605-00000092-jij-soci        www.logsoku.com ›

勘違いオヤジの痛い論文を発見しました・・・。

チェーン店が多くある背景の市場原理主義や経済効率の問題点は?
そういったチェーン店で安月給で働かされている人達は一体誰?
若者の年金や医療を喰い物して生きているのは誰?
未婚な若者や少子化が増えているのは何故?
大学へ行くために現代の人身売買、蟹工船と言える「新聞奨学生」で苦労している苦学生が多くいるのは何故?
それこそ高校中退者、高校にすらいけない貧困な家庭が増えているのは何故?

ユニクロと同じくブラック企業なワタミの渡辺美樹社長が政治家になり、
弱者の苦悩をチッとも分かっていないボンボン議員たちが権力を握り
アメリカのポチ公に完全に成り下がり
貧困層な若者たちを戦場に送る準備をしている今の日本の若者が恵まれている?

悪い冗談ですね!!!

PEROPERO 2014/10/20 12:42 現在の若者は、歴史上の人物である王妃マリーアントワネットを彷彿とさせる。

彼女は、貧困にあえぐ民衆をよそに、贅沢の限りを尽くした。

”パンをよこせ!”という市民デモを聞いた彼女の迷台詞がある。

”パンが無ければ、ケーキを食べればいいじゃないの”

この台詞を聞いた市民は激怒し、王妃マリーアントワネットに殺意を抱いたであろう事は、容易に想像できる。(その後、革命で断首刑)

現在の若者を見ていて興味深いのは、”節約”を全くしない事だ。食事はコンビニ。髪は茶髪。携帯は使い放題。コンビニを贅沢とは言えないが、スーパーよりも2〜3割高価だ。

スーパーで買い物をし、自炊をすればかなりの節約になるにもかかわらず、コンビニ食をやめない。携帯の費用は月に1万円で、これまた節約をしない。挙句、高価な美容院で髪を切っている。

現代若者の貧困は、”マリーアントワネットの貧困”と言いたくなる程、節約の2文字が見つからない。

彼らが”恵まれていた”のは、子供時代だ。段階の世代を両親に持つ彼らは、子供時代を裕福に過ごした結果、マリーアントワネットになってしまったのだ。

その結果が、現在若者の貧困である。ちなみに、マリーアントワネットができた事は、”服を選ぶ事”だけで、他の事は何一つできなかった。

”贅沢な環境”で育った子供は、大人になって路頭に迷うのである。

この事実を理解できないのが、現代の若者である。

**********

現在の格差社会を作ったのは、小泉政権下の竹中大臣である。

その小泉を熱狂的に支持したのは誰か? 現在、格差貧困にあえいでいる若者達である。自分が選んだ政治家が、自分を貧困に追い込む。それこそが”悪い冗談”であろう。

↑のコメ↑のコメ 2015/06/05 21:06 若者に恨みでもあるんですかね?
ちなみに、マリーアントワネットの話は多くの人に誤解して伝わっているようですが、ブリオッシュは当時二等小麦を使った安価なものであり、決して金持ちが庶民の事情を理解せずに言った頓珍漢な台詞ではないです。更に言えば、マリーアントワネットが言ったと言う根拠はどこにもなく、恐らくガセの可能性が高いと。
自分では上手く比喩をしたつもりなのかもしれませんが、無知を曝け出す結果になってますね。