Hatena::ブログ(Diary)

A way of thinking

*注:筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。
不適切な表現等はご指摘頂ければ幸いです
まじめな内容のみをご覧になりたい方は,上部の検索ボックスに"[学]"と入れるといいかもしれません。


 

December 04(Mon), 2017

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トリプルファイヤー。HYSさんから。めっちゃいい。今のところ,人生を変えた言葉,が一番よい。とにかくおすすめ。でもたぶん好き嫌いはある。

FIRE(初回限定2枚組)[WAVE-04]

FIRE(初回限定2枚組)[WAVE-04]

Dope Lemon。twitterの便座さんが紹介していた動画で知りました。どこかで聴いたことある感じなんだけど,まだわかんない。こちらもめちゃくちゃいい。このPVも某ミニシアター映画を見た方には*1。。。

Honey Bones

Honey Bones

https://www.youtube.com/watch?v=9ju-Qj8xFQk

*1:多分これはボクは渋谷で見た気がする

October 23(Mon), 2017

[][][]This is a serious loss (Peter Chapman) This is a serious loss (Peter Chapman)を含むブックマーク

9月末にPeter Chapmanが亡くなられたらしい。信じられない。EcotoxicologyというかEcological Risk Assessment文脈の人じゃないと*1,「誰やねん」という感じかもしれないけど,ボク的には,SETACで会った「めっちゃイケてる人」の一人。Peter Chapman Obituaryというのがネット上にできているので,略歴とかは見られたりします*2。なんで亡くなったのか,原因はわかんないけど,Joeが言っていたように,ジムに行ってるだろうなぁという so fitな感じで,いかにも健康そうでした。それだけに信じられない。


ボクは,Chapmanを初めて見たのは,D1の時に参加したSETAC モントリオールだったと思う*3。何を話していたかは忘れたけど*4,英語できないなりにも,面白さと「こいつできる」感は伝わってきたんだと思う。ボクがこのブログでChapmanの論文を紹介したことも多々あって(これとかこれとか),どちらかというPerspective系のが多いんだけど,なんというか教育的なものとか批判的なスタンスのものが多くておもしろくて勉強になります。Chapmanに多分数回話かけたことがあるくらいで*5,長い会話をしたことはないです。


じゃあ,なんでこんなにもChapman愛があるのかというと,人としても論文も愛すべきでおもしろいというのもあるのですが,何度かメールはやりとりしていて,そのときの対応がなんというか人間味があってボクの好みであったという理由も大きいかも。

最初にメールしたのは*6,Iwasaki, Kagaya, OrmerodでIntegrated Environmental Assessment and ManagementのLearned Discorsesに短い意見論文を書いたときだと思う。まぁ実質印刷版で1頁あるかないかの原稿なのですが,投稿した次の日に「I have edited your ms to reduce its length and number of references to fit the typical Learned Discourse. Hopefully in doing so I have not lost any of your message. Please take a look.」と送られてきたり*7Hansonさんと書いた同じ意見論文も,投稿後「happy to accept. Did some light editing」と2時間半後で返ってきて,「Young researchers like you are the future; at my age (almost 62) my most satisfying role is doing what I can to promote the future. Thanks for a very nice ms, see you at SETAC in Long Beach? Best, Peter」というやりとりをしたり。忙しいのにメールのレスがはやくて*8親切で,encouragingなのです。


IEAMのLearned DiscorsesのEditorを次に誰がやるとか,Chapmanみたいな啓蒙論文を誰が書くとか,本質的なことじゃないかもしれないけど,やっぱりそうやって環境毒性化学な分野に継続的にかつ刺激的な貢献をしてきた人だと思う。ほんとに残念です。WillがThis is a serious lossだと言っていたけど,ほんとにそう思う。海外の知らない誰かの死をここでこんなに悲しんだのも,初めてかもしれない。科学的な知見もそうですが,陰ながらボクはあなたから沢山刺激ややる気をもらったように思います。ありがとうございました。ご冥福をお祈りします。

*1:そうだったとしても誰やねんかもしれんけど

*2:JimがPeterは謙虚だと言っているのが,ボクの印象とずれていて,個人的におもしろかった。

*3:記憶はかなり曖昧。なんとなくかなり最初の方から目についていたという感触があるだけ

*4:そもそも発表なのか質問しているとこなのかも不明

*5:ほぼ,こんにちは,ただあなたに挨拶したかっただけなんだ,というしょうもない話だったと思いますが

*6:見返してみると,その前にIwasaki et al. 2011の個体群モデルの論文の別刷くださいメールがChapmanから来ていた

*7:でそのEditがまたイケている

*8:Joeはlightning-fast responses to e-mailsと表現していた

October 19(Thu), 2017

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M Kattwinkel, P Reichert, J Rüegg, M Liess and N Schuwirth (2016) Modeling macroinvertebrate community dynamics in stream mesocosms contaminated with a pesticide. Environ Sci Technol:3165-3173. doi: 10.1021/acs.est.5b04068

Streambugsというモデルをベースに群集応答をモデリングしているんだけど*1,なんというかベイズ推定したパラメータの事後分布が,事前分布と全然違ってたり,LC50の事後分布が多項分布になってたりと,正直「ちょっとこれでES&Tはきちくないですか?」という印象を受けるんだけど,Liessさんあたりの著者のお力が大きいのか。努力賞なんだろうか。詳細は理解したいけど,なんとなく萎えてしまった。

*1:詳細はよくわかってない

October 16(Mon), 2017

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Karr, J.R., 1993. Defining and assessing ecological integrity: Beyond water quality. Environmental Toxicology and Chemistry 12, 1521-1531.

Suter, G.W., 1993. A critique of ecosystem health concepts and indexes. Environmental Toxicology and Chemistry 12, 1533-1539.

Suterの論説は読んだことがあったけど,IBIのKarrさんがET&Cにこういう話を書いているとは意外だった*1。Kurt Fauschさんも魚を使ったIBIの研究をやっていたりしたのですね。IBI自体は,ボクは好きじゃないのですが,基本的なモチベは同じな気がする。Field data... were too variable to be usefulとか文言があって,感慨深い。各調査や毒性試験の単価が比較されていたりするのもおもしろい*2。Beyond Water Qualityなんてほんとすごく昔から主張されていることなのですよね。

*1:んで,KarrさんがSuterの意見にコメントを寄せていたりする

*2:生物調査はper sampleあたりで安いですよというお話

October 13(Fri), 2017

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Serveiss, V.B., Bowen, J.l., Dow, D., Valiela, I., 2004. Using ecological risk assessment to identify the major anthropogenic stressor in the Waquoit Bay watershed, Cape Cod, Massachusetts. Environmental Management 33, 730-740.

実際の湾(Waquoit Bay)で,主要な影響を及ぼす要因を特定したという過程の紹介論文*1。やり方としては参考になるかも。めぼしい要因のパスを描いて,主要な要因を複数の専門家の判断で得点化して,絞り込むという地味な戦略。各論はEcological Applicationsとかに載っているので,学術論文としておもしろいのだと思う。「This fuzzy set decision-making procedure」と表現されている。ちなみに,アマモのカバー率やホタテ貝の収穫量に大事だったのは,窒素の負荷,という結論の模様。地味な論文(というかプロセス)なんだけど,こういうのが実際であり,きちんと論文にまとめられているのがよいと思う。EPAの報告書に詳しいことが書いてあるみたい。

*1:これたぶん,レビューとかじゃなくて普通の論文扱いになっているのだけど,ちょっと不思議な感じ

September 27(Wed), 2017

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Nagai T, Taya K. 2015. Estimation of herbicide species sensitivity distribution using single-species algal toxicity data and information on the mode of action. Environ Toxicol Chem 34:677-684.

永井さんの論文をざっと眺める。除草剤のSSD(急性)で,標準的な緑藻の急性毒性値からSSDの平均値を推定し,MoA(作用機序)でSSDのばらつきを推定すると割とうまくいくというお話。なんというか永井さんらしい論文です*1。(他の人にとっては)特定の種の毒性値からSSDのパラメータを推定するのはおもしろいなと思いました。ここで置かれている仮定は,1.同じMoAでは,SSDのばらつき(SSDの傾き)が同じ,と2.(1の仮定があるので)同じMoA内では,EC50の値の違いでSSDが描けるということ*2。MoAによっては,ちょっと苦しそうだなと思われるのもあるのですが,まぁSSDの95%CIとか書くと,ほとんどの物質で許容範囲という感じ。勉強になりました*3

*1:学術的な人はおもろないっていいそうなのですが,個人的には現実的な落としどころが絶妙

*2:なんとなく,ばらつきが同じであれば,2の仮定は自明になるので,いらない気もするのですが

*3:甘め

September 25(Mon), 2017

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Scheibener, S., Conley, J.M., Buchwalter, D., 2017. Sulfate transport kinetics and toxicity are modulated by sodium in aquatic insects. Aquatic Toxicology 190, 62-69.

他にも色々やっているんだけど,SO4の毒性が,Naで緩和されるという論文。雑多に並べていくと,Caのuptake rateはMgを上昇させても(大きな)変化がなかったという結果*1。SO4のuptake rateはSO4の濃度に依存してミカエリス・メンテンの式に従うんだけど,種毎に結構違っていて,体サイズだけでは説明できない,という結果。MgSO4, CaSO4, K2SO4, Na2SO4で試験すると,Na2SO4だけuptake rateが有意に低かったとか。SO4のLC50でNaの濃度を増やしていくと,10mMくらいまで生存率が上昇し,最高濃度区(21.8mM)で20%位に落ちるという結果。など,色々おもしろい。電導度だけで毒性は決まらないという落ちにしてしまえば,それでおしまいではあるんだけど,この世界も大変深い。水生昆虫は,生理学的な応答が魚類や甲殻類ともちょっと違うよ,という話も書いてある。長くなるので,ひとまずここまでで。

*1:4種調べていて,まぁ全体的にUptake rateは下がっているんだけど,統計的には有意ではないものがおおい

September 17(Sun), 2017

[]すごい進化 すごい進化を含むブックマーク

鈴木さんの名著。なんというか,鈴木さんって,HYSさんっぽい雰囲気が出ているちょっと(ボク的には)不思議なオーラの出ている方なのですが,この本とてもおもしろかったです。すごい!内容に魂こもっているし,鈴木さんが(人を含めた生物と)いかに楽しく研究しているかが伝わってきた*1。具体例が沢山あり,進化に疎いボクとしてはとても勉強になったし*2,個人的に読後感がとってもよい*3。是非皆さん買いましょう!

*1:例えば,あっさりになりがちな人物紹介ですら,鈴木さんの魂がこもっているように思いました

*2:一見すると(一般的に)不合理,というところを共有できることを書いているので,細かい人はこのあたりにもひっかかりそうではある

*3:色々と妄想が広がりそうです

September 06(Wed), 2017

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阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

旅行の際に、ふらっと本屋に入り、ふらっと目についた本を読むのが好きです。Kさんや春に一緒に調査にいったFさんが面白いといっていた有川浩阪急電車がちょうど目についたので、久々に?文庫本を読んでみました。結論からいうと、とってもおもしろかったです。なんというか、全体的に心地よくて、ドキドキする、というか。あっという間に読めました。個人的には、桂月が出てきたのもツボでした*1。他のも読んでみたい。読み終わったタイミングでちょうどデンバーに着きました(サンフランシスコでトランジットでしたが。。)。

*1:桂月の生原酒はボクの好きなお酒でして。。

August 29(Tue), 2017

[][] 神奈川県内河川の底生動物  神奈川県内河川の底生動物を含むブックマーク

神奈川県環境科学センター, 2014. 神奈川県内河川の底生動物–II

石綿進一, 野崎隆夫, 1985. 神奈川県における底生動物調査. 水質汚濁研究 8, 557-559.

知らなかったのですが,神奈川県内河川の底生動物の第2回の調査が行われて,結果が公開されていました。PDFも落手可能です。きちんと調査されているので,これもうまいこと使いたいところ。。。石綿さんと野崎さんの記事は,ググって出てきたのですが,お二人の若かりし頃の写真が載っています*1

*1:すません。ただそれだけですが,趣味の載っていたりしていいですね。こういうの。

August 21(Mon), 2017

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Hillebrand H, Blasius B, Borer ET, Chase JM, Downing JA, Eriksson BK, Filstrup CT, Harpole WS, Hodapp D, Larsen S, Lewandowska AM, Seabloom EW, Van de Waal DB, Ryabov AB. Biodiversity change is uncoupled from species richness trends: consequences for conservation and monitoring. Journal of Applied Ecology:n/a-n/a.

久々にこういう論文を眺めた気がする。Stefanoが共著者の1人。ワークショップの成果物のようなんだけど,こういうのいいですね*1。まぁそらそうでしょうという話なのですが,時系列で種数の変化を見ていると,移出入をとらえられないので,種数だけモニタリングしててもダメですよ,というお話。議論とかをきちんと追えている自信はないのですが,「あーそんな議論が巻き起こったのですね」とか分かっておもしろかった。おそらく生物多様性条約とかかなり大きいところへの貢献を目論んでいる論文。大事だしおもしろいと思うけど,ボクの興味は多分ここにはないきがする。この手の議論のをしなきゃいけない時には文献が充実しているので,再読してもいいかも。

*1:某学会の有志で行われているのも一種のこれか。貢献できるように頑張ります

August 16(Wed), 2017

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Wanty, R.B., Balistrieri, L.S., Wesner, J.S., Walters, D.M., Schmidt, T.S., Stricker, C.A., Kraus, J.M., Wolf, R.E., 2017. In vivo isotopic fractionation of zinc and biodynamic modeling yield insights into detoxification mechanisms in the mayfly Neocloeon triangulifer. Science of the Total Environment 609, 1219-1229.

コカゲロウ科の一種で,亜鉛を曝露させて,濃度と同位体比の変化を調べた論文。モデリングまでしているけど,そこは置いておいて,減少として,亜成虫になると,濃度も減少して,亜鉛の同位体比は高くなるという結果。より重い亜鉛をmetabolic useに分配しているのではないか,というのが著者らの主張なのですが,ほんとにそこまでいえるのか,(ざっと読み+)今のボクには判断できません・・・*1。そういう使い分けしているとすると,さらに体内動態は複雑なんてことになるのでしょうか。おもしろい現象ではあります。

*1:なのでモデルもパス

August 02(Wed), 2017

[][]生物進化とはなにか?進化が生じたイビツな僕ら 生物進化とはなにか?進化が生じたイビツな僕らを含むブックマーク

伊勢さんの本,3冊目。おもしろかったです。最近どうも読書欲が落ちているのですが*1,それでもスラスラと読めました。伊勢さんが一番踏み込んで魂?込めて書いたと確かおっしゃっていた通り,「攻めてますね」と感じるところも少しありましたが,伊勢さんのおもしろい?過去や進化にまつわる誤解なども含めて,脈々と続いてきた生物進化,というか自然淘汰を背景として,人の行動や気持ちまでつながるワクワクする本だと思います。相変わらずたいした感想は書けないですが,おもしろかったです。ボクは伊勢さんの配偶者戦略が知りたい!

*1:買いたいと思った本は買っているのですが,あまり読めてない。。

July 21(Fri), 2017

[]効果的な査読と効果的な査読コメントへの対応 効果的な査読と効果的な査読コメントへの対応を含むブックマーク

Scrimgeour, G.J., Pruss, S.D., 2016. Writing highly effective reviews of a scientific manuscript. Freshwater Science 35, 1076-1081.

Taylor, B.W., 2016. Writing an effective response to a manuscript review. Freshwater Science 35, 1082-1087.

Freshwater Scienceに査読の仕方と査読コメントへの対応の仕方というEditorialがオープンアクセスで出ているのに気づいたので,一応メモとしておいておきます。ざっと読み通しただけですが,概ねこう考えで査読&査読対応できているんじゃないかなと思いましたが,さてどうでしょう。査読対応は,師匠のMさんに色々テクニックを教わったのが大きい気がします。査読は,自分の原稿にもらった査読コメントの経験から,「抽象的な査読コメントはできるだけしない」「できるだけ対応方法の具体案も提示する」という風にしていて,そういう内容もEditorialに含まれていました*1。結構細かいTipsも載っているのでおもしろいのですが,以下気になった点をメモとして*2

  • 良い査読者は,youを査読コメントに使わない。なぜなら,それを書くと個人への攻撃だと誤解されてしまうから。
  • Tone matters
  • 査読者は1語だけの曖昧なコメントは避けるべきだけど,insightfulとかgreatとか1語の前向きなコメントは含めるのはお勧め。
  • ひとまず,a modest adjustmentを一部にするという戦略
  • 査読者が引っかかった点は,他の読者もひっかかる可能性が高くなるので,「読み違えている」と反論せずに真摯に対応を考える*3

他にも,結構ためになる点はあると思いますので,是非一読をお勧めします。繰り返しますが,オープンアクセスです。

*1:読み違えてなければ

*2:これ全文日本語化されてもいいくらいに良いEditorialだと思うのですが

*3:これはなんとなく自分が対応する時も意識している

July 07(Fri), 2017

[][][][]ERAで生態系サービスまで ERAで生態系サービスまでを含むブックマーク

Forbes, V.E., Salice, C.J., Birnir, B., Bruins, R.J.F., Calow, P., Ducrot, V., Galic, N., Garber, K., Harvey, B.C., Jager, H., Kanarek, A., Pastorok, R., Railsback, S.F., Rebarber, R., Thorbek, P., 2017. A framework for predicting impacts on ecosystem services from (sub)organismal responses to chemicals. Environmental Toxicology and Chemistry 36, 845-859.

個体レベルから生態系サービスまでつなげましょう,というForbesのET&CのFocus論文。なんというか,まぁ,よくもまぁ同じようなレビューをという気にもならなくはないです。でも,生態系サービスの文脈の文献は勉強になりそうなものが引用されてはいます*1。んで,どうやってやんのよ,ってのはいつもの個体群モデルしているお話だし。Case studiesという名の中途半端な仮想例が紹介されているだけだし。なんか萎える。引っ張るようなこういう仕事をしなきゃいけないってのはわかるんだけど*2

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Karr, J.R., 1981. Assessment of biotic integrity using fish communities. Fisheries 6, 21–27.

ResearchGateでIBIを広めたKarrさんが公開していたのを偶然見つけたので読んでみた論文。IBIはあまり好きじゃないのですが,読んでみると,なんとなく急性毒性試験とか化学物質のリスク評価な用語が出てきて,Karrさんも野外データをもっときちんと評価に使いたかった人だったんだなということがよくわかりました(親近感わきました)。藻類や底生動物を使う欠点として「difficult to translate into values meaningful to the general public」って書いてあって,まぁ当たり前だけどそういうぶっちゃけた話って昔からあったんだなと。あまり定量的ではないけど,汚染が進と雑食者が増えるという記述があったりするのもおもしろい。

*1:例えば:US Environmental Protection Agency. 2016. Ecosystem services as assessment endpoints in ecological risk assessment. EPA/100/F-15/004. Washington, DC.

*2:そういう意味で,(まだないですが,関連の)成果をForbesさんたちにきちんと打ち込まないいけないというのはよくわかります

June 24(Sat), 2017

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この研究が大々的に行われていたことに,バリバリだったら面白かったのかもしれない。ネット上で報告書が読めるのがよいところです。モチベは循環していると思います。まとまった(ちゃんと整理された)話を聞きたいけど,どうなんだろう。

June 16(Fri), 2017

[][][][]複合影響の管理 複合影響の管理を含むブックマーク

今月のIEAMは熱い。特に以下の議論は,ちょうど頭の中で考えていたところだったので。

Burton, G.A., 2017. The focus on chemicals alone in human-dominated ecosystems is inappropriate. Integrated Environmental Assessment and Management 13, 568-572.

Suter, G., 2017. Response to Burton (2017): Who ignores commonsense issues and focuses on chemicals alone? Integrated Environmental Assessment and Management 13, 564-565.

Burton, G.A., 2017. Author's response to Suter (2017). Integrated Environmental Assessment and Management 13, 566-567.

BurtonとSuterのやりとりがおもしろい*1。ボクの理解でざっくり説明すると,Burtonは,「多くの場合,単一の化学物質の規制とか管理しかできてないけど,もっと現実は複雑で化学物質だけじゃなくて流量改変とか,栄養塩負荷とか,濁度とか,生息地の改変とか,物理環境の改変とか色々あるのを考えないといけない,でしょう,WOEとかを使ってもっと頑張りましょう」といっていて,至極当たり前。それに対して,Suterは「そもそもシングルで考えている人はおらんでしょう。しかもCADDIS*2とかもあるし,そういうことを考慮している州もある」と。で,それに対するBurtonのレスが具体的でおもしろくて,例えば,

  • Conclusions of impairment links to causality continue to be widely based on best professional judgments and not on diagnostic approaches such as CADDIS.
  • agency resources continue to be limited (or declining) and usually understaffed, so doing things the WoE way may be impossible. Using a singlechemical threshold approach is traditional, simple, and easy.

と言っていたりするのです。WOEもまだまだという感じなのですね。締めのほうに,「I call on all reading this to continue to sing this song,」と書いているのもおもしろい。個人的には,WoEを具体例含めてもうちょっと勉強しないですねぇ。

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van Dam, R.A., Hogan, A.C., Harford, A.J., 2017. Development and implementation of a site-specific water quality limit for uranium in a high conservation value ecosystem. Integrated Environmental Assessment and Management 13, 765-777.

パラパラと眺めただけですが,ウランのSSDが描かれています。

追記170707

もうちょっと真面目に読んでみたのでメモ。国立公園におけるSite specificな基準値を考えようとしている論文。AUにおけるSSDを描く際の最低条件は,4分類群から5種だそうです*3。個人的におもしろいとおもったのは,データを増やしSSDを書いてGuideline value(99%の種が保護できる濃度)を更新したのだけど,結局,古い管理値を引き続き使うことにしたという記述。ボクの理解では,別に根拠的には更新できるのに,現状の濃度を考えると,早期の介入には前の管理値の方が適切だと判断したということ。こういう実践的な記述がきちんと書かれるのも,それはそれでIEAMのおもしろいところかもしれません。

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Schlekat, C.E., Merrington, G., Leverett, D., Peters, A., 2017. Chemical standard derivation for the protection of aquatic life: A guided world tour. Integrated Environmental Assessment and Management 13, 794-796.

4月頃に紹介した論文のMerringtonさんとChris Schlekatさんたちの,Learned Discourses。Niの基準値とかでも結構国によって違うのはおもしろい。これもかなり雑に眺めただけです。

*1:だからIEAMはよいです。IFも2くらいに上がったみたいです。

*2:知らなかったです。https://www3.epa.gov/caddis/si_step5_weigh.html

*3:ボクはこういうのに結構賛成。データが少ないとはいえ,SSDってやはり恣意性が低くなると思うので

June 15(Thu), 2017

[]古い文献を紹介する集会 古い文献を紹介する集会を含むブックマーク

忘れそうなので,ここにメモしておきます。1960年代に御勢さんが全国の鉱山周辺の河川で底生動物調査をやられているように,今読んでも「すごい」と思う研究がかなり昔に行われていたりする。そして結構そういう研究ってランダムに出会ったりする*1。なので,某環境毒性学会とかで,そういう論文や資料を紹介する機会があってもいいと思うんだけど,あんまり需要ないかなぁ。もし,乗る!おもしろそう!という方はコメントかメールください*2

*1:最近もすごくドキドキする報告書を読みました

*2:といっても・・・今度の環境毒性学会の受付とかで,こんなんやりませんか,って資料配ってみようかなぁ

June 11(Sun), 2017

[]”汚染”という言葉について ”汚染”という言葉についてを含むブックマーク

「汚染」という言葉は定義されていないし,人によって意味が大きく変わりうるので,使用は控えた方がよいのでは?という話が出てきたので,自分なりにまとめておきたい。確かになぁと思った。例えば,英語だと,polluted と contaminatedは意味が違うというPeterの主張に近いかも。分かりやすさでいうと,汚染河川,非汚染河川って分かりやすいんだけど,確かに,例えばその場所のバックグラウンドとかも考えると,「汚染」が持つ意味に誤解が含まれやすくなる可能性は高くなると思う。まぁ単なる言い方の問題ではあるのですが,個人的に色々面白かったです*1

*1:面白かったというのもそういう意味で誤解が生まれやすいですかね。。

May 01(Mon), 2017

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Batley GE, Warne MSJ (2017) Harmonization of water and sediment quality guideline derivation. Integrated Environmental Assessment and Management, 13: 458–459

Merrington G, An Y-J, Grist EPM, Jeong S-W, Rattikansukha C, Roe S, Schneider U, Sthiannopkao S, Suter GW, Van Dam R, Van Sprang P, Wang J-Y, Warne MSJ, Yillia PT, Zhang X-W, Leung KMY (2014) Water quality guidelines for chemicals: learning lessons to deliver meaningful environmental metrics. Environmental Science and Pollution Research, 21: 6-16

Batley & Warne (2017)のEditorialを読んで知ったMerringtonさんらの論文。ざっくりいうと,環境基準値*1の設定方法が色々ありますよね,課題も色々,将来的にはハーモナイズしましょう,みたいな感じ。Harmonization自体はまぁなるほどなぁと思うんだけど,やはり残念なのが,この課題などの文脈でもっと日本人勢の論文が引用されてもいいと思うのです。ここが弱いところなんです。個体群レベルのSSDとか野外調査ベースの評価とか,まぁまさしく自分の関わってきたところではあるのですが,素直に残念でした*2

  • リスク評価の検証に使えそうな,野外での影響を評価した研究っていうデータベースがあってもいいかも。
  • 野外調査などの検証する際に,「もうこれが達成できていたらよいですよ(保護は十分ですよ)」という指標が必要というのは万国共通。
  • この手の特集号としては,全体として読みやすくコンパクトにまとまっていると思います。

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関係ないですが,ボクはやっぱJoeの感じが好きです。

D

*1:国によって色々言い方や定義が違う

*2:まぁでもPetersさんとか同業者だと認識されているのか(個体に認識はしているはずだけど)露骨にボクの論文は引用してくれないのですね。もう一歩先を考えないとなのです