結果と現状

3年ほど経って、ブログとか言うものに何かを書いていた事を思い出しました。
恥ずかしくもあり、懐かしくもあります。


誰も最早見ていないでしょうが、廃墟になったこの場所に、一応結果報告を。
動機が完全に消失してしまったので、最後の記事を書いて1ヶ月もしないうちに私は再受験を断念しました。
動機が消えた直接の理由は、その動機を支えていた人との関係が死んだからです。(遠回しですがお察し下さい)
その後は、鬱々としながら家の手伝いを1週間か2週間に1度ほど手伝いつつ、オンラインゲームに興じる毎日が続きました。
病院では抑うつ状態と言われ、治療を勧められました。しかし私は病院に通うことはありませんでした。
悲しみや自分への憎悪がどうしようもなく、憂鬱や激しい感情のうねりに苦しむこと2年。
長いようで短かった。終わってみればあっという間でした。
オンラインゲームにも飽きて、苦しむことにも飽きて、実家から再び出て行くことに決めました。
廃人生活を心配していた両親の支援も有り、フランスへ一人旅することができたのも、大きな後押しになりました。


昨年の夏に上京して、ひとり暮らしを再開し、就職活動(名目上は転職になる)を行い、何とか就職先を見つけることが出来、昨年末頃から働いております。
昔描いていたような未来とは程遠いものになってしまいましたが、何とか形だけでも”戻ってこれた”という気はしています。
とはいえ、大学在学時に東京で培った人間関係の7割位はもう死んでしまったようです。まあ仕方ない。
内定を辞退してまでぶち上げた目標を、あっさり捨ててしまう辺り、信頼性を損ねる行為でしか無いわけで。
殆ど音信不通でしたし…
残りの3割の方は今でも変わらず相手をしてくれるので本当にありがたいです。
残ったものを大事にしながら、新しく根を張らせていこうと思っています。


どんな仕事をしているかというと、まあ言ってみればIT土方
何か新しいことを始めたかったので、ダメ元で入ってみました。
割りと、楽しいです。土方でも設計から入れるという、業界ではマシな方の立場にあるようです。


あっさりとこうして普通の社会人ぶった生活ができているのを、サークルの先輩から「ズルい」と言われました。
確かにズルいかもしれませんが、私の生活はハッキリ言ってワープア水準です。
果たしてこれは良い生活なのかどうか。そんなにズルいと言われるほど賢い選択だったのかもわからない。
分相応というところではないでしょうか。
これからどうやって改善していくかというのが現在の課題です。
何年も「無駄」な時間を過ごしてきた人間がどこまで這い上がれるのか。
生暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。それでは、また。

梅の木

庭に小さい梅の木がある。
1年程前に植えたのだが、場所が悪かった。
悪かった、というのは人間にとって都合が悪いと言う意味だ。
家庭菜園を作るために邪魔だったし、洗濯物にも虫が飛んでくる。
梅の木は小さいなりに根を張り、葉を生い茂らせていた。
春になるとアブラムシがびっしり張り付いて、樹液を吸う。
その大量のアブラムシを、さらに大量のテントウ虫が食い尽くす。
梅の花は咲いたことがない。


この前その梅の木を植え替えた。
思い立ったが吉日、早速周りを掘って、土のついた根ごと移した。
ところが、その日から葉が萎れて行き、ついに枯れてしまった。
住み着いていたテントウ虫も、あるものは死に、あるものは逃げ去ったのだろう。
梅の木自体が完全に死んだかどうかは分からない。


移植の時期も悪かったし、もっと周りの土を多めに移し替えるべきだったようだ。
樹木自体の生命力が弱かったことも考えられる。
花は咲かなかったし、幹も細かった。
また、土壌が合わなかったことも考えられるし、養分も足りなかったのかもしれない。


とはいえ、後味の悪い物だった。
自分が枯らしてしまったわけだ。梅の木からすれば良い迷惑であったろう。
植物にとって環境が変わると言うのは、たかだか1m程度でも大きな変化なのだ。


そうして梅の木が自分の境遇を連想させた(被災者の事を語ろうかと思ったけどやめた)。
人間には自律性があるけれど、環境と無縁ではいられない。
そういう生き物だからである。
私は梅の木のように枯れるまでは行かなかったが、大分弱った。
きっと周りが見えていなかったのだろう。
自分が何にいかされているのか、分からなかったのだろう。
もっと言えば、自分が人間と言う生物である事をよく分かっていなかったのかもしれない。


しかし、慣れる事は出来る。
環境が変わっても、だんだんと適応する。
それが人間の強みでもある。


実家の暮らしも最初はきつかったが、だいぶ慣れた。
今の暮らしは悪くない。身体は健康そのものだ。
家の仕事を手伝うと言っても、自分のペースで出来るからストレスは無い。
勉強はそれ自体面白い。毎日成長している気になれる。


しかし、空を切るような感覚は大きくなる。
「ふさわしくない」と感じているのだろう。
環境の変化は、何も枯死だけをもたらすのではない。
積極的な変化だって起こすのである。
そうして、それは起こった。何も今に始まった事ではないのだが。


1月に内定を辞退して、急かされるまま医学部再受験をするという選択をした。
そうしている間に3.11があった。
地震津波は自分の認識や価値観を揺るがすには十分過ぎた。
そのショックはジワジワと心の中に広がっていて、実家に帰った後芽を出した。
それだけじゃない。
今まで触れていなかった数理系の学問が、自分の認識を変える。
考え方や世界観が影響を受けているのが日ごとにわかる。
感性まで変わってしまう。


振り返ってみて、色んな事がおかしい。
就活も、内定辞退も、その後の選択も...
いやそもそもその前からずっと...
おかしな事の上に成り立っていたとしか思えない。
おかしな事の上に成り立って、その先に見ていたものは、マボロシにしか見えない。
今までの考えは考えと呼べない。今まで見ていたものは現実ではない。
どう考えても、間違ってる。
ありもしなかったものだからだ。
ありもしないものをあるとは言えない。
ただそれだけのことなのだが、それを認めるとすごく楽になった。
自然体で居られる。
変に感傷的になって、自分を偽ることもない。


それにしても私は、ばかなのだろうか。どうしようもない愚者なのだろうか。
なんとか、あるがままのものを見つめて、しっかり生きて行く事はできないものだろうか。
しかし何をどうすれば良いのだろう。
このままでは大事なものも失ってしまいかねない。


受験勉強は続けながら、実家の仕事もしつつ、空いた時間はそういう事を考えている。
どうか考えが実を結びますように。

分別

原発に関して3つ程エントリをしましたが、こういう情報を書くと「不安を煽るな」「仕方ないだろ」という意見を言われます。
また、我々についてのリスクを書くと、「現場が頑張ってるんだから応援するしか無いだろ」
また、反原発系のサイトを引用したり、素朴に原発の危険性について発言すると、「それは活動家の言っている事だから当てにならない」
という「反発」を目にします。
また、政府が大丈夫だと言っているから大丈夫に決まっている、ということを言う人が居ます。

私はツイッター

現場を見守る事と、リスクを見る事は全然別だし、またその原因を追及して批判するのも別の問題。どうもこれを混同している人が多いようだ。


と書きましたが、物事を分けて考えないと、混乱するどころか、害を及ぼします。
危険だ、と言う情報は本来有益なもののはずです。また、危機的な状況にあるのであれば、リスクを重視するのはごく当たり前のことです。
こういうのは私が医療現場で働いていた事があるからなのですが、もし医療現場のような非常事態を扱う場所で「普通」のロジックを働かせていると職務が遂行出来ません。
人命に繋がる事故になります。だから、皆ぴりぴりしている。というか、しなければならない。
貴方がもし、患者で、けがや病気をしていて、危機意識の甘いスタッフに囲まれたらどうでしょうか?
良い気はしないですよね。そういう経験無いですか?
無論、緊張を解きほぐすと言う意味でリラックスさせる事は重要です。
が、それは意識して為される事です。感情をコントロールした上で、患者の為を思って為される事です。
ただ何も気にしていないわけではない。
悪い方に悪い方に転んでいる状況を見て、ああこれはもっと悪くなるかもしれないと思うのが妥当でしょう。


政府の公式見解では、「可能性が高い」「確率が低い」こういう言葉をしっかり使っています。
たとえば「直ちに健康に害を及ぼす可能性は低い」。
本当は、「直ちに」が重要なのですが、「低い」と言う言葉を捉えてしまいがち。それは、私たちの不安心理の裏返しです。
これ聴いている人間は、枝野さんの演説を聞いて「ああ、なんとなく大丈夫なのかな」という印象を抱く傾向にあります。
これは流石だなあ、と思いますが、だからこそ危険だな、と思いました。
弁護士の資格を持っているので、言葉巧みなのは当然と言うか、お手の物。
別に嘘をついているわけではないんです。ただ、言い方が本当に上手い。
沈着冷静でと分かりやすい印象を与えている(実際そう)。
しかもどちら共に取れるような言い方をして、あとで責任も追求出来ないような文章になってる。その上国民の感情をコントロールしている。
多くの人が惚れるのもうなずけます。次期総理かも。


しかし繰り返しますが、「想定外」の事態が起きています。だから、どう転ぶかは分かりません。
「安全である可能性が高い」という言い方をするのは、どうなるかわからないけどたぶん...と言う事でしかありません。
全然安心なんて出来ないのです。
「直ちに」害は及ばなくても、徐々に来る可能性がある。
また、直接の人的被害は無くても、生態系は確実にイカレますから、食物連鎖で間接的被害を受ける事は確実に想定されます。
そういうことを全然言わない。


ところで、私はここで政府批判を繰り広げようとするのではありません。
政府が安心させようとするのは、混乱を引き起こさないようにする為ですが、これは極めて当然の事です。
もし「危険だ」と言えば、マスコミが拡張して伝え、それを知った人々は慌てますよね。
実際慌てている人が出ています。買い占めとか帰省ラッシュ(仮)とか。

こうなると通常の経済システムや民間の物流が機能麻痺してしまう。
すると復興支援も行えなくなってしまう。助けられた筈の人が助けられなくなってしまう。
そう言う意味で、関係者は窮地に立たされているし、こうせざるを得ないだろうなと思います。


だから、GAMANしろ、ではなく、私たちは私たちの判断で、出来る行動をしなくてはなりません。
避難したければ避難していいし、誰もそれを咎める事なんて出来ない筈だ。
他人の行動を責めるのも間違ってる。


また、原発の恐ろしさをここで知った人は多い筈です。
こういう事故は未然に防げたのではないでしょうか。
原発のリスクは解決されないまま原子炉の建築は進められていたのですが、このような事態になる事は反原発サイドからずっと前から言われていた事でした。
私たちは何かに反対する人を煙たがる傾向を持っています。
また、そういう活動家達に変なのが多いのも事実です。
が、全く理由が無いからこのような反対をするのではありませんし、全くでたらめに反対をしているのでもないのでしょう。
だから、臭いものにはふたをせずに、ちゃんと見極める判断力を私たちが身につけなければなりません。
なんだかしょうもない当たり前の事のように聞こえますが、私たちは出来ていなかった、ということですね。
こうなった原因や打開策を考える事は、全く不毛ではありませんし、有益な筈です。
それを感情論で否定するのは、賢いとは言えない。


物事は分けて考えるべきです。切り離すのではなく、区別して考える。
だれも感情を殺せなんて言ってない。
感情をうまく活かして、これからに使おうと言うのです。
この二つは全然違うものです。スピノザのエチカばりに怒るつもりは無いですが...



ところで、ツイッターでもちらっと書きましたが、今後は復興支援ネタについても書いてと思います。

たとえば...復興支援は公的機関では限界がある。
だから、そろそろ民間の出番ではないのかな、とも思います。
実のところ私はそういう行動に関しては否定的なのですが、検討してみる価値はあるかもしれません。たとえば以下のようなレポートを見ると。
http://blog.livedoor.jp/koki_uchiyama/archives/1281312.html

TLでも義理人情に燃えている人は沢山居ます。
だから志願者を募れば、きっとこれもあっという間に集まるでしょう。
原発のような専門知識や軍レベルの組織、技術がが無いと困るような現場は別として、避難所まで車で日帰り支援とか、そういうのなら出来るんじゃないか。
なんてことを考えています。



被災地の方の安全と、無くなった方のご冥福をお祈り申し上げます。

福島原発関連3

前回慌ててエントリしたので、不十分な点がありました。放射線量の単位と放射性物質との違いについて補足です。

①単位
msvとありますが、報道されている限りでは、これは一時間あたりの量だと思われます。記号で表すと「msv/h」一時間に浴びる量ですね。
計測方法ですが、「ガイガーカウンター」というのが計測器を使うようです。この計測器は、調べた範囲では基本的に測定単位がmsv/hなようです。 →http://www.geigercounter-shop.com/
我々は常日頃から、実は放射線を浴びていると言うのは事実なようです。それは前回のエントリでも記したサイトやツイートを参照してください。世界平均だと、年間に浴びる量が2.4msvです。
東京で20倍、という報道がありましたが→ http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011031600024
このソースによれば「0.809マイクロシーベルト」となっています。マイクロ(μ)は、ミリの1000分の1です。
一日24時間浴び続けたとして、どのくらいになるか計算してみればすぐに出る値です。小学生でも電卓さえあれば直ぐ出来ます。
0.809 μSv/h×24h=19.416 μSvですね。
これが一日あたりの量なので、どれだけ浴びれば平均値に達するかを計算します。
計算式は 年間量÷一日量
2.4mSvは、単位がミリ(m)なので、1000倍してマイクロに直します。その上で年間値で割ります。19が半端なので20に直しましょう。大目に見ておくと言う意味も込めて。
2400μSv÷20μSv=120日
一年は365日なので、大体3倍。年間の3倍でも7.2msvなので、まあ問題ないと言えば無いですね。一年間浴び続けたらですよ...
なので、放射線に関しては東京に居れば問題ないようだと、データを見ていれば安心出来ます。
また、福島の原発の周辺は本当に危険なんだと正しく恐れられますね...

我々にとっての問題は、やはり放射性物質です。


放射能放射性物質
これを取り込んでしまうとアブナい、というのは安全だと言う発言をする専門家の間でも一致している事です。
風向きを心配するのは、放射線ではなくて、放射性物質が来るからです。
私は極力外出を控え、するときはマスクして外出していますが、今後精査するのは現場の動向もさることながら、こちらの物質の行方です。
放射線は温泉でもX線でも浴びてるだろうが!安心しろ!」という意見は、放射線については当てはまります。
放射線はどの物質が発しても同じかもしれません。しかし、放射性物質には「半減期」というものが存在します。
たとえば温泉で有名なラドンだったら、3.8日で、観測されたと報道されたセシウムだと、30年。
http://www.47news.jp/news/2011/03/post_20110317003956.html
ちなみに、3号機のプルサーマルにはプルトニウムとウランの混合燃料(MOX燃料)が使われておりますが、それぞれ2.4万年、45億年だそうです...
http://www.chuden.co.jp/energy/nuclear/nuc_hosha/nuch_chigai/index.html
しかも、これは純度が高いのが条件なので、実際のところはわからないようです。
混合燃料の割合も少ないようですし。
http://mainichi.jp/area/ehime/news/20110315ddlk38040570000c.html

結論は、だから吸い込まないように気をつけろ、と言う事になるでしょうか。
ちなみに吞み込んだら即死かというと、そうでもなくて、大前研一さんは半減期50年のヤツを吞み込んだと動画で語っていました
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ 
治療法はあるようです(詳細未確認)。
だからといって、安全かといえば、そうではない、と気を引き締めておくのが妥当でしょう。

福島原発関連2

放射性物質が飛んで来ているという話があります。放射能とか放射線とか放射性物質とか聴いてもピンとこない方は以下を参照してください。
財団法人エネルギー総合工学研究所 http://www.iae.or.jp/energyinfo/energykaisetu/kaisetu8.html
中部電力 http://www.chuden.co.jp/energy/nuclear/nuc_hosha/nuch_chigai/index.html
放射線被爆者医療国際協力推進協議会 http://www.hicare.jp/09/index.html

そんなの見るの面倒、と言う方には後に紹介する山本敏晴さん(医師)のツイートをコピペ。

放射線の単位。 1)シーベルト(Sv)人体が放射線を受けた時その影響の度合いを測る物差し。 2)ベクレル(Bq)放射能を表す単位。1ベクレル(Bq)は1秒間に1個の放射性核種の崩壊。 3)グレイ(Gy)放射線が当たった物質が吸収した放射線のエネルギー量。放射線量。

無知な私たちは単位を言われても良く分からないので、しっかり学習しておきたいですね...本当、無知って害でしかないんだと痛感します。

ガンマ線被曝線量(mSv、ミリシーベルト) と症状 。 250mSv以下、ほとんど臨床的症状無し。500mSv、白血球(リンパ球)一時減少。1000mSv 吐気、嘔吐、全身倦怠リンパ球著しく減少。1500mSv 50%の人に放射線宿酔。3000mSv 5%の人が死亡(骨髄障害)

で、発生した放射線や、水素爆発によって飛び散ったであろう放射性物質ですが...以下は放射線量を計測し、風向きを計算に入れて可視化したものです。
http://www.spiegel.de/images/image-191816-galleryV9-nhjp.gif
これを見る限りでは、今日(15日)に大分来ていたみたいです。

放射線被曝に関しては、現時点では「健康には害のないレベル」という公式見解を信じたいです。が、どうですかね。確かにちょっとなら大丈夫だと思いますが、これを毎日何度も何時間も浴び続けていたら。この事故が「想定外である」という言葉をそのまま受け取るならば、一応念には念を入れておくと言うのが常識的な対応だと考えられます。健康対策としてどのようにすれば良いかは以下の方々の意見が参考になります。

山本敏晴さんのブログ、ツイッター(医師、医学博士、元「国境なき医師団」理事)
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/
https://twitter.com/#!/yamamoto1208
チェルノブイリの事故で被災者支援の経験のある医師鎌田 實さんのブログ
http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/

探すのが面倒だよ、と言う方には山本さんのツイートが良く纏まっていたので、再びそのまま引用させていただきます。これは原発近隣の方向けなので、私たちがそのまま実行すべきかと言うと、まだ早いです。「出来るだけ外出を控えて、するならマスクをつけて、家に外気が入らないようにし、帰宅後はシャワーを浴びる」というのが妥当だと考えています。

被曝を防ぐ方法

原発事故による被曝を抑えるには、現段階では、1)政府の退避勧告に従う。2)なるべく外出せず家にいる。3)家では窓を閉め、エアコンや換気扇を使用しない。4)外から戻ったらすぐ服をぬぎビニール袋に入れて口をしばる。5)外出時は濡れタオルで鼻と口を覆う。皮膚を露出しない服装を心がける。

放射線を浴びることに伴う甲状腺がん喉頭(こうとう)がんを予防するため、0歳から40歳未満の住民全員に、『ヨウ化カリウム』を精製水に溶かした水溶液を、スポイトで薬剤師らが飲ませた。800人以上が詰めかけた、原発近くの住民が避難している福島県川俣町の小学校などで実施。

原子力施設での臨界事故があった場合、どうしてヨウ素剤を服用するのか?」甲状腺が放射性ヨウ素を取り込み蓄積するため。これを防ぐためには、被曝する前に放射能をもたないヨウ素を服用し甲状腺ヨウ素で飽和しそれ以上取り込まないようにしておく必要 http://bit.ly/dTWvd2

原子力施設の事故後、甲状腺癌を防ぐためのヨウ素の予防投与量。1日1回服用し成人でヨウ化カリウム130mg(ヨウ素として100mg)、1歳以下の乳幼児でヨウ化カリウム65mg(ヨウ素として50mg)。服用期間としては、事故の影響度にもよるが、3〜7日程度。

ヨウ化カリウムの副作用。1)ヨウ素中毒(喘息などのアレルギー症状)、2)ヨウ素悪液質 (全身衰弱など)。3)過敏症(発疹など)、4)消化器症状(嘔吐など)。また投与してはいけない禁忌は、ヨード過敏症と結核。妊婦と授乳中の女性は医師に相談 http://bit.ly/gRQLf1

ヨードが多い食品は海藻類。こんぶ(とろろ昆布、つくだ煮、昆布茶などの昆布製品)、わかめ、のり(のりのつくだ煮等の加工品も)ひじき、寒天(みつ豆、トコロテンなど)、ヨード卵。昆布だし、市販の調味料(昆布だし、昆布エキスなどを使用しているもの。例;:シマヤだしの素、味の素ほんだし等)

一食あたりのヨード含量(micro gram); 昆布(3×3cm) 1307.2 いわし(1切80g) 214.7 さば(1切80g) 198.2 のり(寿司用1枚) 182.9 かつお(1切80g) 158.4 ぶり(1切80g) 152.4 牛肝臓(80g) 126.3


アースデイ東京という団体の会見 http://www.ustream.tv/recorded/13318269
でも言われていますが、内部被曝の方がリスクが高いと言う事です。これは今後エコシステムにも影響を及ぼして、ジワジワ来る系の、アレです。水俣病みたいな。

原発の危険性については私も殆ど認識がありませんでしたが、とりあえず以下がうまく纏まっていると思います。

浜岡原発のサイト。危険性に関する事だけではなく、今回の福島原発関連の情報も充実しています。
http://www.stop-hamaoka.com/

福島原発関連1

 現時点では冷却が上手く行けば惨事は防げる、とのこと。ただ、想定外レベルの事故なので、情報がどこまで確かかわかりません。政府は情報統制をしいているかもしれませんが、実際のところは「マジに分からない事が多すぎる」と言うものではないでしょうか。徐々に被害は大きくなっています。
 原子炉が本当にどうなっているかは、近づけないので分かりようが無い、という状況です。ですので、今後どうなるかは明言出来ません。可能性は低いですが、放射性物質が東京までやってくる場合も想定されます。風向が北東なので今のままだと東京まで来る事は無いです。風向きが変われば分かりません。太平洋上に居る米軍空母隊員が被曝した、という情報もあります(http://www.nytimes.com/2011/03/14/world/asia/14plume.html?ref=asia)。油断は出来ません。
 政府が大丈夫だと言っているから大丈夫だ、というのは、2重の意味で危険です。まず、政府は国家という視点でものを見ますし、機能します。情報を統制することは普通に考えてありうるでしょう。事態が事態だから、パニック起こっちゃ困るし。買い占めとかやってるのはネットやってるような人じゃない。だから、というのは乱暴な議論かもしれませんが、懐疑的である事は必要です。鵜呑みにするのは賢いとは言えません。
 もう一つは、事態が想定外であるということです。つまり、当事者にも分からない事があるということです。科学者、技術者はデータを元に判断しますが、そのデータが不足している状態です。データが無ければ判断が出来ません。なのでそもそも本当にどうなるか分からない。大体こうなるだろうけど...というレベルでしか情報を開示出来ないと言う事です。だから、政府が「多分大丈夫だけど」と言っても、それを鵜呑みにするのは賢いとは言えません。
 直観的に考えるなら、事態は悪化していると言うべきです。段々被害が拡大しているからです。最初はこのまま行けば大丈夫、というトーンの会見でした。枝野さんはきちんとコトバを選んで報道に臨んでいましたから、アレを聴いて安全だと言うのは軽率です。が、あれを聴いて安全だと思った方も多かったようです。それはあまりに楽観的すぎると言わざるを得ないのではないでしょうか。


 出来るだけ専門家の意見を聞いた方が良いはずだ、と思って調べていると色々な情報に行き当りました。以下の4つは特に傾聴に値します。私の認識は以下の情報をベースにしています。
http://www.youtube.com/watch?v=iKWrX9tSLsw 設計者の後藤政志さんの会見。データが不足しているため、分からない事が多いが、相当深刻な状況である事は確かだ、と。かなり分かりやすく説明されています。
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ&feature=feedu MITで工学博士号取って日立でエンジニアやっていた大前研一さんの解説。原発だけでなくこちらは震災の解説もされています。
http://smc-japan.sakura.ne.jp/?p=752 東京大学理学系研究科の早野龍五教授(@hayano)がツイッター上での質問に答え、それをまとめたサイト。公開情報を基に、的確な科学知で説明をされていると見受けます。
http://bravenewclimate.com/2011/03/13/fukushima-simple-explanation/ アメリカのどっかの教授(詳細不明)が「理論上多分大丈夫だ」と言ってるサイト。早野さんと近い認識とのこと。
基本、公開情報を基に推測しているので、今後どうなるかは分かりません、というのは共通しています。
あと、専門家ではないですが、社会派ブロガーとして定評のある@finalventさんの極東ブログも一読に値すると思いました。
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2011/03/2011311-c478.html

ちなみに、今回の原子炉は元々問題のある原子炉だったようです。原子炉自体も古く、その管理方法も問題視されていました。NHKの科学部解説員の方が、原因について説明する時に、さらっと「あれは原子炉自体に問題があったんです(怒)」と言ったのを鮮明に記憶しています。さらっと言う事かよ、と思ったんですが、それはこういうことだったんですね... http://mytown.asahi.com/areanews/fukushima/TKY201102280471.html

日本公式見解と米専門家の食い違いについてはこちら。
http://agora-web.jp/archives/1279437.html

現地の放射能計測データはこちら。
http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/onagawa/mp.html

今回の地震の事

<とりま>
 地震とそれに伴う情報が氾濫しています。私は家にテレビが無いので、基本全てネットから情報を仕入れています。テレビオンリーよりは、多分遥かに有益な情報が入るのではないかと思われます。ただ、情報を仕入れるのは良いのですが、情報の質は吟味しなければならないし、量的に多すぎるからどこかで一息入れて頭の中をスッキリさせないといけません。
 私は文系の大学生で、進路は決まり、卒業間近な暇人です。
 つまり、科学的な知見には疎く、殆どタダの素人で、地位や権力は殆ど無い一般的な情報弱者です。
 このようなバックを持つ人間が有する情報とその認識に、どの程度の価値があるかは疑わしいものがあります。私自身の思考の整理、また、私の周囲の人間達との議論の叩き台にでもなれば、と思って書いています。
また、そのような情報弱者がどうやって情報を吟味し、どのように振る舞うのが妥当なのか、与えられた情報からどのように推論し、受け止めるのが妥当なのか、そういうことを書きます。結論から言うと

 「どうなっているか」が最も大事な情報です。
 「どうしたらよいか」が次に重要な判断です。
 「どうしてこうなった」とか「どうすればよかったか」も大事ですが、その次に考えます。
 
 私の念頭には原発のことがあるのですが、まず何が起こっているのかを正しく認識しなくてはなりません。出来るだけ正確な情報を集めるとともに、想定される可能性を考慮に入れなければなりません。収集と、認識と、分析、吟味、整理です。
 そしてその上で、今後どうするかを考えます。私たちは自分が知りうるものを知る事が出来ます。私たちの判断は、私たちの認識の上に成立します。どうすべきか、は現時点では自己判断。
 情報を精査する時にも言える事ですが、感情的になってしまい、つい不確実な情報に踊らされてしまわないように気をつけなければなりません。同時に、政府からだけの情報に頼って、黙ってじっとしていて、さあ逃げなさいと言われてから逃げるのも正しいとは言えないでしょう。誤った認識の基にパニックに陥るのではなくて、正しい認識の基に最悪を想定しつつ危機管理を遂行しなければなりません。

とりあえず、基本的な事をここでは述べます。何を今更的なものばかりかもしれませんが、もしこのエントリがきっかけになる人がいたら、と思い。


災害まとめはグーグルが最強です。 http://www.google.co.jp/intl/ja/crisisresponse/japanquake2011.html
何かしたいキモチになっている人は上記のリンクに募金関連もあります。
グーグル災害支援共有というのもやっています。 http://googlejapan.blogspot.com/2011/03/blog-post_14.html
現地に行きたいとか感じている人は以下を読んで考えてください。 http://xdl.jp/diary/?date=20110313



ニュースでも度々言われていたのでみんな使ってると思いますが、以下のものは全て必須アイテムくらいのものです。かけてるものがあれば是非補ってください。

twitter http://twitter.com/
skype http://www.skype.com/intl/ja/home/
viber(スマートフォン向) http://www.viber.com/
facebook http://www.facebook.com/
mixi http://mixi.jp/
ustream http://www.ustream.tv/
ニコニコ動画 http://www.nicovideo.jp/


<海外メディア>
 主に原発が今海外の主要な関心事なようです。本気でヤバい、と思っているらしく、日本のメディアと対照的です。徐々に日本のマスコミもヤバいと思い始めたようですが...。取材されている専門家に差があるようで、報道されている内容に日本と海外でかなり違っています。私のTL上には海外メディアに詳しい方が多数いらっしゃったので、当初からばんばん流れてきていたのですが。。。
 私は以下のウェブサイトをチェックしています。外国語を読めない方は写真だけでも。あと、殆ど日本の震災が一面です。フィナンシャルタイムズは有料ですが、興味のある方は一読されると良いかと。
ニューヨークタイムズ http://www.nytimes.com/
アルジャジーラ英語版 http://english.aljazeera.net/
CNN http://edition.cnn.com/#fbid=2dnqnQV05wZ&wom=false
BBC http://www.bbc.co.uk/
ロイター通信 http://www.reuters.com/
ルモンド http://www.lemonde.fr/
FT http://www.ft.com/home/asia


記すまでもないかもだけど、一応自分がチェックしていると言う意味で<公式情報>
官邸 http://www.kantei.go.jp/
NHK http://www.nhk.or.jp/
東京電力 http://www.tepco.co.jp/index-j.html
東北電力 http://www.tohoku-epco.co.jp/
原子力保安委員会 http://www.nsc.go.jp/
IAEA http://www.iaea.org/
気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/index.html


<心構え>
 書くまでもないかもだけど、ニュースはしっかりチェックして、時々しっかり休んで、リラックスすることにする。チェックはするけど現場の努力を信じて待つ。普段通りに、いや普段以上に冷静になることを努めよう。スーツケース一つに入るくらいの最低限の荷物をまとめつつ...。
 基本、現場が全てみたいなところはあります。復興支援、原発問わず。特に原発は今も必死で冷却作業を行っている。着々と被害が拡大してます。何とか終わってくれる事を祈っています。無事なんて事態とはほど遠いですが...。もう被曝者が沢山居て、作業員が何人も死んでいる。正直考えたくない。胸が痛い。
 私たちの知れる事なんてタカが知れています。政府の情報は信用性が低いけど、それはお偉いさん達の色んな思惑の他に、単に「わからない」ことが多すぎる事にあるようです。専門家の間でも意見が分かれるのだから、素人に判断出来る事は限られている。経験した事の無い危機だし、ね。
 なので私たちがすべき事は、出来るだけ正しく認識し、かつ最悪のケースを想定し、どうすべきかを考える事。ヤバいかヤバくないかくらいは、素人なりに判断出来るだろう。そこはもう常識で構わないんじゃないか。死んで行った人は戻らない。これからどうするかを考えよう。それが死者への手向けとなるように。余力のある人は、どうしてこうなって、それをどうすべきかまで調べて、考えて、共有出来るようになろう。
 これを読むのは殆ど私の知り合いだろうから、大学生ばっかだろう。知は力なり、どころか、知らない事は罪で、自分にも火の粉が降り掛かって来うるのだということを自覚しよう。それは自戒を込めて言う事だ。ここで意識を改めなかったら本当に馬鹿でしかない。
 募金は金を持っている方にお願いしよう。千円くらいの募金なら、すぐにでも出来るから、さっさと済ませれば良い。被災地の救済は自衛隊員の方々がやっている。原発の復旧作業は東京電力と、末端の作業員(多分契約社員派遣社員)のかたがたがやってる。学生である我々は、知る事が責務ではないのかな、と。将来しっかり恩返しをすれば良い。そして同じようなことがあったら、被害を最小限に食い止められるように。
 私は行動は慎む。はっきり言って私の出来る事なんてタカが知れているからだ。だから私は認識をクリアにする事に努める。それは専門だったし、学生の本分でもあろうと思うからだ。
 次は原発まとめをエントリします。