次世代の看護へ! ” NEW NURSING ”

2012-04-14

NP・CNSの本3

03:19

長いですが、引き続き書きます。


この記事から見た方は、

「NP・CNSの本1」から順に読んで下さい。


5) 臨床家として


前置きが長くなりましたが、

実際の臨床の場で役に立つ本を紹介したいと思います。


NP・CNSや大学院を修了した看護師はやはり

・患者の症状からスタートして、

・身体所見を加えて、

・臨床仮説(鑑別診断)を挙げて、

・必要な検査をオーダーかつ実施し

・データを統合して解釈して診断をつけて

・薬などを使って積極的に介入して

・状態をマネジメントできる能力

が必須だと思います。


つまり専門医の臨床レベルまでは必要ないですが、

Generalist もしくは Primary care provider として、

自分で疾患の仮説を立てて、検査で仮説を検証して、

必要な専門医にコンサルしていく一般臨床レベルは

患者のケアスピード向上のために必要だと思います。


古い看護の人は「ミニドクター」だといいますが、

そんな愚かな看護シーラカンスは一切無視して下さい。


患者の前では免許は関係なく、

状況を一番的確にマネジメントできる者が

事実として優秀であり、医療者の定義なのです。


ぼくは看護師である前に「医療者」です。


現在の看護教育では、

症状から鑑別診断(診断仮説)をあげて、

それを検証しにいくという思考がまったく強化されないので、

その能力を大学院で最もつける必要があると思います。


イメージとしては、

「突然の胸痛→ただ医師にコール」ではなく、

「突然胸痛

 →鑑別診断(AMI、解離、気胸、AMGL、GARD等)

 →身体所見(バイタル、触診、聴診、問診)

  状況マネジメント(ルート確保、採血、ファーラー位)

  検査(血ガス、CBC生化学、心酵素、12誘導、XP、心エコー)

 →診断(AMIにてニトログリセリン開始)

 →専門医コール(鑑別と診断、状況を伝える)」

くらいの展開ができる能力をつける必要があると思います。


特に主訴や症状から、ありうるであろう鑑別診断(診断仮説)

をあげていくところが思考トレーニングが必要だと思います。


YUITOもERでは患者の問診から鑑別疾患をまず10個あげて、

次にどう検査をすすめるか戦略を立てて展開します。


はじめは大変ですが、なれてくるとスムーズになります。


症状からどう鑑別診断をあげるかは

「考える技術」

が最もいい思考トレーニングになります。


臨床仮説とは何か、次に何を問診するか

理論から各論の症状からのアプローチまで

本当に本当に勉強になります。


これを読まないNP・CNSは信じれません。

もっとも基礎となる本です。




また個人的には

鑑別診断から除外診断や確定診断を展開する方法や

その抽象的な理論を

ティアニー先生の「臨床入門」「臨床入門」

から学びました。


非常に薄い本ですが、「鑑別」と「診断」の理論が

もっともシンプルに学べて、何十回と熟読しました。


本の内容を抽象化して自分で理論を読み取り、

自分なりの鑑別と診断の展開方法をフレームワークとして

確立すると臨床診断が楽になります。



ティアニー先生の臨床入門

ティアニー先生の臨床入門


この3冊を読まないと「診断」について

医師と基本的な会話ができないと思います。


必須の3冊でした。


また基礎医学ですが、

特に「解剖学と薬理学」を常に学習する必要がある

と思います。


解剖学XPCT、身体所見の際も重要であり、

常に横に解剖学書を置いて、振り返ることが大切です。


個人的は

「グレイ解剖学アトラス

が見やすくて好きです。


グレイ解剖学アトラス

グレイ解剖学アトラス


理学は昔、あまり良い本がなく

洋書で学習していました。


開いてみたことはないですが、

「イラストレッド薬理学

として、最近その本が日本語訳されていました。


AGONIST(作用薬)とANTAGONIST(拮抗薬)

の2軸でシンプルに展開されており、自分には合っていました。



商品名から展開する場合には

「今日の治療薬」

を1ページずつ読んで行くと、理論を書いたページがあり、

また作用ごとにまとまっているので勉強になりました。


薬の種類って意外と少ないんだと思い、

勉強する気が湧いてきます。


今日の治療薬2012

今日の治療薬2012


まだまだ基礎医学は領域がありますが、

とりあえずの良書はここまでにしときます。


さらに「検査」の理解も重要で様々ありますが、

特に「Physical Examination(身体所見)」と「Sonography(エコー)」

の2つを強化するとだいぶ世界が変わってきます。


何度も何度も書いていますが、

「ベイツ診察法」

に触診、打診、聴診、神経所見等すべて書いてあります。


この本は看護師すべてに必須だと思いますが、

なかなか知られていません。


大学院時代は同級生と男2人で裸になりながら、

とんとん打診をしたり、ステートを当てまくって、

Physical Examを勉強してました。


なぜ日本の看護教育ではベイツを読ませないのか

本当に不思議です。


ベイツ診察法

ベイツ診察法


もちろん、エコーも当てまくることが大切です。


YUITOはえじきがいないときには

自分にずっと当ててまでも練習していました。(笑)


細かい測定は技師さんや専門医に任せてますが、

ざっくりと使えるといい症状マネジメントができます。


完全に自分の好みですが、参考までに紹介します。


まず心エコーですが、

スタートアップ心エコーマニュアル

が入門から実際の難しい症例まで

ずっと活躍してくれています。


考えながら、エコーで見に行くという思考まで勉強できます。


スタートアップ心エコーマニュアル

スタートアップ心エコーマニュアル


腹部エコーは臓器が多く、

ルーティーンと写し方を繰り返し勉強したかったので、

「いまさら聞けない腹部エコーの基礎」

についているDVDを見て何回も練習してました。



上記のエコー本2冊は完全に個人的な好みなので、

書店の医学コーナーで自分にあったものを吟味して下さいね。


最後に症状マネジメントとして、実際の治療をどうするかという

シンプルにまとまっていてポケットにいれておける

コンパクト本2冊を紹介します。


たとえば、吐血であれば、

どんな検査をして、何の薬を使用して、

どのような戦略で状態を安定させるのか。


そんな症状や診断からのマネジメント

シンプルに書かれており、昔からポケットに入り、

今でも臨床の手元に置いておくのが、

内科レジデントマニュアル

です。


一番シンプルかつコンパクトで、

何をしなければならないか、

根拠は自分で勉強する必要がありますが、

具体的な薬の量まで記載されており実践的です。


これがあれば

基本的なマネジメントはできるようになります。


NP・CNS実習の際のポケットに最適です。



個人的にはさらにコンパクトで救急がメインとなる

「当直医マニュアル

も反対側のポケットにいれて愛用しています。


救急的な思考(除外すべき診断仮説)や小児まで

フォローされており、書き込みながら使用しています。


まずは内科レジマニュアルだと思いますが、

さらに興味がある人にはオススメです。


当直医マニュアル〈2012〉

当直医マニュアル〈2012〉


以上が臨床の基本となる名著たちです。

一番大切な部分だけを書いてみました。


また何か知りたい臨床の名著があれば、

気軽に連絡頂ければ、改めて書いてきます。


6) 看護学として


NP・CNSや大学院を修了した看護師

医師と何が違うのでしょうか。


実際には表面に出てくる行動としては、

CVを入れたり、ガスを取ったり、投薬したり、

医師と変わらず、シェアする行為も多いでしょう。


ただ、診断は同じでも展開の部分で、

看護的な視点が非常に大きな意味を持ち、

画像や身体所見などの医師と同じものをみても

違うアセスメントやプランが出てくる根拠となるのです。


同じ心不全XPバタフライをみても

医師は「さらに利尿剤を行こうかな」と考え、

上級実践看護師

「さらにベッドアップが必要であり、

 呼吸苦に対する強いプランが必要だな。

 エコーで心機能と水分量も評価しよう。」

と考え、お互いの視点を議論して、

患者に最も良い医療を提供するのです。


看護とは技術ではなく、その視点と思考にある。」

とYUITOはいつも思っています。


上級実践になればなるほど、

看護としての視点と思考を常に意識化して

チームとして最高の医療を提供するバランス状態に

舵を切るリーダーシップが不可欠なのです。


看護は一体何なのか。

今のところ、

日本ではその答えを明確に答えてくれる人はいません。


そして、日本における看護の概念が古くて、

看護看護と非常に窮屈な思考に陥っています。


看護の過去を知って、自由に新しい看護を定義して、

臨床の現場や研究で表現してみて下さい。


YUITOも負けずに世界で表現していきます。


看護理論の歴史を学ぶのは

看護理論家とその業績」

が国際的にも定評があり、日本語訳になっています。


大事なのは、それぞれの理論を鵜呑みにせずに、

批判的に吟味して、次の看護理論はこうあるべきと

思考し考察することにあります。


看護の先生になんと言われようと

徹底的に理論を否定して代替案を提示して下さい。



またクラシックで偏りがありますが、

日本初の看護理論で名著である

「科学的看護論」

を味わってみて下さい。


やはり薄井先生は天才ですが、

これを上回る日本発の看護大理論が今必要です。


本当にいい言葉がならんでいます。

ぼくの大学時代の原点です。


科学的看護論

科学的看護論


また看護大学院を修了するために

どのような能力をつける必要があるのか

しっかりまとまった本もありますので、

参考までに紹介しておきます。


臨床家や研究者として

大学院でどのような能力(コンピテンシー

を身につける必要があるのかという到達目標が

ひとつひとつ列挙されています。


看護大学・大学院の到達目標」



買う必要はないと思いますが、

図書館で眼を通すと大学院の目標が

clearになると思います。


長々すぎますが、3回に分けて、

NP・CNS・看護大学院で読むべき良書を書いてみました。


大学院でのストレスはハンパなく、

特に井部俊子という看護マネジメントの権化の前で

看護マネジメントについてプレゼンする数日前には

血便が出るくらい大変でしたが(笑)。


根拠のない自信と大きな夢、

人生で一番大切な同級生のおかげで

無事に終えることができました。


同じ志を持った人と議論できるのが

最も知的に満足できた思い出です。


非常に孤独な戦いですが、

大学院に入ったからには是非実りある期間にして

なんとか修了して下さい。


きっと見える景色がガラッと変わると思います。


孤独でつらくなったら、

ビジョナリーピープル

を読んで下さい。


偉人たちも非常に孤独で

根拠のない自信と大きな夢と仲間に支えられて

継続できたから成功できたことがわかり、

自信がもらえます。



自分も読むだびに赤鉛筆の線が増えて行きます。


ぜひ一緒に日本の看護を根底から変えて行きましょう!!

すべては市民のためです!!


看護で世界を変える!

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NP・CNSの本2

00:59

引き続き書いていきたいと思います。


3) 基礎的ビジネス能力として


看護系の大学院に進むと

ひたすら看護系の書籍ばかり読まされますが、

上級ビジネス本の方が、

論理展開や問題解決方法の提示方法が

非常に具体的でわかりやすいです。


特に看護の人は基本的な4大ビジネススキル

(企画・文章・問題解決・プレゼン

弱いので、これらをしっかり鍛える必要があります。


看護という行為が非常に複雑な認知と行動を伴っているために

それを論理的に言語化するのはとても難しく、

看護師は自分で何をしているのかを言語化して記述し

社会に対して提示していく高度な記述能力がより強く求められます。


なので、記述と思考は同じ作業であり、

「考えて書くのではなく、

 書きながら考えをまとめていく」

作業が、その行為を言語化する核となります。


「考えている」と「記述できる」の能力の差はとても大きく

「考えており、言えるけど、記述できない」は

何も考えていないのと同じと見なされる厳しい社会です。


自分の思考やアセスメント看護展開を

他領域の医療者でも理解可能なカタチで提示するための

基本的な文章と記述に関する原則・方法が書かれている本が、

「入門 考える技術・書く技術」

という名著をシンプルにした最近出版された良書です。


入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法


最初に結論を述べて、次に要点を提示して、

同じレベルで具体的な根拠を提示して行くピラミッド法を

初心者でもわかりやすく具体的な例を用いて解説しています。


シンプルでコンパクトであり、

レポート作成の時にはいつも横に置いておきたい本です。


YUITOの時代は入門書がなく、

原著であるバーバラミントの「考える技術・書く技術」

を何度も読み返し、文章を書く前に図を書いていました。


これに勝る記述の本はないです。

だたやや難解なので、入門編で十分だと思います。



また看護が「問題解決」であることは

疑う余地はないでしょう。


患者に起きている身体的・精神的・社会的な現象を

包括的にアセスメントして、様々なデータを統合して、

一番良い問題解決方法=看護計画を提示していくという

知的な作業が、まさに看護なのです。


問題解決方法はひとつではなく、

最も論理的に納得でき、実行可能なプランが

議論の末に採用され、実行されます。


その問題解決の方法はビジネスの世界では

理論として確立されており、

YUITOとしてもケアする場合もやビジネスする場合も

基本的な展開方法はこの原則通りで一緒です。


その問題解決方法を非常に非常に

わかりやすく提示した名著が

渡辺健介の「世界一わかりやすい問題解決の授業」です。



世界で一番と言われているコンサル

実際には確立された原則に基づき

着実に問題解決していることがわかり、

看護がいかに論理的に展開する能力が欠けているが理解できます。


この本を読んで、

理論的な問題解決の方法をさらに深く学びたいなら、

「問題解決プロフェッショナル(思考と技術)」

がオススメです。


問題をどう捉えて、論理的に分解して

もれなく考えて、戦略を立てて解決していくかが

理論的に記述されています。


新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術


さらに超上級者にはこちらです。

数学の名著である

G,ポリアの「いかにして問題を解くか」です。


いかにして問題をとくか

いかにして問題をとくか


エリートビジネスマングーグルなどのTOP CREATERなど

世の中の上級者すべてが読んでいる本で、

問題解決の本質と概念、思考が数学を用いて理解でき、

自分もいきづまった時にはこの本に戻り、

何か違う思考がないかと考察を巡らせています。


看護の人はなぜかビジネスが大嫌いですが、

看護も結局仕事であり、ビジネスなのです。


ビジネスとして基本的な記述と問題解決の能力を

大学院の機会を利用して身につける事は

看護師として、一生の助けになると思います。


4) 研究者として


看護という思考と行動が絡み合った営みは

非常に複雑であり、測定しにくいので、

それを研究するということは医学的な研究より

さらに高度な知識が必要となるのです。


また本当の意味でのプロフェッショナルであるのならば、

自分のいかにチームの成果に貢献しているかを

実際の数字を用いて示さなければ、

大学院を出ても給料も役職も絶対に変わりません。


看護の研究は方法自体が非常に果てしなく、

その海に飲み込まれてしまうこともあります。


ただ、しっかりと研究という概念を理解することは

現在の根拠をCRITIQUE(批判的吟味)して、

実際の臨床に生かしていくためには必須の思考なのです。


細かい箇所にとらわれずに、研究という海全体を

ざっくりと捉えて、その上で細かい箇所に

潜って行くという方法が効率的だと思います。


日本語では、

バーンズ&グローブの「看護研究入門」

しか研究の海全体を見渡せる本はないです。


ほとんどの大学院で採用されている本で

聖路加では「あの赤い本」で通じていました。


看護研究の意味や文献の批判的吟味の仕方から

量や質の各方法の概要まで網羅されています。


むしろ、これを読まない看護大学院生はいないと思いますが。

とりあえず研究に関する本を1冊いう方にオススメです。



ただ、やはり個人的には世界的レベルでは

Dr.Polit の Nursing Research がBest of best です。


研究に関する英語の表現も勉強になります。

博士や研究者志望の方は必読だと思います。

すべてにおいて最先端です。



この日本語版が

尊敬してやまない近藤先生監修で出ていますが、

この訳されている7版の構成自体が非常に良くなく、

日本語は良いのですが、原著が良くないので、

あまりオススメできないです。


看護研究 第2版―原理と方法

看護研究 第2版―原理と方法


質的な研究については後日書きますが、

質的な研究方法の中にもいろいろあり、

最近ではそれぞれの方法で考え方が異なるので、

もやは「質的研究」ではくくれなくなっています。


看護における質的研究の全体を眺めたいのなら

野口先生の「ナースのための質的研究入門」

が偏りがなく、最もまとまっています。



さらに質的研究を専攻とする上級者には

看護以外の質的研究も包括する「質的研究入門」

がマジでオススメです。

まったく入門編ではなく、

やや難しいですが、質的研究がそれぞれの方法ごとに

いかに理論前提が異なるかが理解できる名著です。


特に最近新しくなり、解説が増えて読みやすくなりました。



さらに超上級者には

なぜ看護において質的研究が重要となり、

その主な研究方法となったのかを

歴史的観点から考察した超名著である

野島良子の「看護科学のパラダイム転換

をぜひ精読してほしいと思います。


看護という人間を包括的に捉える営みと

質的研究という測定できないものに価値を置く研究法が

いかに出会い、融合したのかが記述されています。


質的研究の到来から看護におけるパラダイム展開を俯瞰し、

さらに看護の本質を浮き上がらせる名著中の名著です。



大学院では研究やケアの前提となる

「記述」や「問題解決」のビジネス基本能力を強化して、

看護の研究全体をざっくりと把握する戦略をとると

看護全体に対する理解がclearになると思います。


長くなりましたの、また区切ります。


次世代の看護へ!

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NP・CNSの本1

18:47

遅咲きな桜も散り始め、

新年度もようやく落ち着く季節でしょうか。


今年度からは後輩や友人たちも大学院進学を果たし、

自分もさらに進化しなければと刺激を受けています。


そこで、今回は

「簡単な大学院の話とオススメ本」

の話を書きたいと思います。


まず海外では、看護大学院修士を修了すると

NP・CNS・MSN看護学修士)に関係なく、

" Advanced Nurse Practitioner (ANP) " (上級実践看護師

として認識されます。


研究系の修論コースだろうと、実践系の臨床コースだろうと

看護は実践に基づいた学問である」と定義しているので、

大学院を終了したナースはANPとして活躍することを

期待されるのです。


中東看護協会で会議したときも

「YUITO、あなたはANPなんでしょ。大学院出ているんだし。

 じゃ、ちょっと呼吸器管理の指導してみてよ。」

「確かにぼくはANPですが、今回は調査の件で来たんですよ。。。」

という展開になってしまいます。


海外だとANPだと年収が200万前後変わり、

R,N = $70000(看護師=年収700万)

ANP = $90000(上級実践看護師=年収900万)

という枠組みでの採用となり、

ANPは、さらにNPやCNS、研究などの専門性を

考慮して病院のニーズをマッチングをして年収を決めます。


日本はマジでひどい国なので、

修士をとっても看護師の給料も役職も変わらないですが。(笑)


この話をして信じる外人は皆無です。

「YUITO、冗談よせよ。日本はそんなバカじゃない。」

とよく言われて、笑われます。


大学院を出て、フラストレーションをためながら

ただのいち看護師として働いている同志の方、

ぜひ一緒に日本の摩訶不思議看護界を変えましょう!!


さて、本題に戻りますが、オススメの本を紹介しながら、

個人的に思う大学院の本質を書きたいと思います。


1) 人間として


医学看護教育の不思議は、

「できる人は教育しなくても勝手に伸びて行く」ということを

教員の誰もが知っているのに、

それを言ったら教育の意味がなくなってしまうので、

あまり大きな声で言わないことです。


やはり「人間性」ということになってしまうのです。

デキル人ほど、「人間性」が完成しており、「向上心」が高く、

自分からすすんで「幅広い読書」をしています。


そして、世界のどこでも著名な人にオススメ本を聞いても、

この2冊は必ずと言っていいほど出て来ます。


大学院という時間があるうちに「哲学書」を読む

習慣をつけると人生の役に立つと思います。


まずは、V,E,フランクルの「夜と霧」です。

YUITO自体も人生で本当に行き詰まったときに

この本に救われてここまで来れました。


ユダヤ人虐殺ホロコーストに関する本で、

強制収容所に強制連行された精神科医が、

極限の状況で「尊厳」について考察した本です。


人生とは、生きるとは、愛とは一体何なのか、

自分の全人格を大きく揺さぶられる本です。

そして、極限の状況なのですが、美しい文章で、

なぜか自分が持っている本じだいが

非常に美しく清らかなものに見えてきます。


「人生に何かを期待するのではなく、

 人生から何を期待されているのかを考えながら生きる」

という思考は自分の原点です。


YUITOも可能なら今年中にアウシュビッツ

旅行に行こうと考えています。


新盤で読みやすいのはこちらです。

夜と霧 新版

夜と霧 新版


個人的には読みにくいが重厚な旧盤が好きです。

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録


次は、ミルトン・メイヤロフの「ケアの本質」です。


この本は、看護師ではない哲学者

「ケアすることの意味」について考察し、

「ケア」と「人生」を同じ並びで語った本です。


看護ってやっぱりケア提供者の人生や人格に影響する

という漠然な直感をゆっくりとした文章で、

かつ論理的な概念としてまとめた名著です。


「人の成長を信じる」ことこそがケアであると

何度もゆっくり説いていきます。


YUITOも大学時代に多くの教員からすすめられて、

それが嫌で嫌であえて読まなかったのですが、

友人の読書家のエリートビジネスマン

「お前の仕事は本当にすごいな。

 おれの人生で最も大切になったよ、この本は。」

と言われて、

遅咲ながら読んだら、まさにトリハダでした。


看護に全く関係ない読書家のみなさんに

非常に好評で、看護の概念を言語化して

世間に知らしめて行く必要性が理解できます。


「人の成長を絶対的な信頼を持って見守り、

 それがケアであり、自分の成長となる。」


自分にはまだまだ到達できない目標です。


ぜひ看護とはケアとは何なのか考えてみて下さい。

ケアの本質―生きることの意味

ケアの本質―生きることの意味


2) プロフェッショナルとして


日本の看護師は「専門職」だと教えられますが、

では一体「何が専門職なのか」は誰も丁寧に教えてはくれません。


それは「アウトカムという責任と自分と社会への倫理」だと

個人的には考えていますが、みなさんはどうでしょうか?


大学院を修了するということは" Professional "として、

社会的な責任と貢献がANPのように求められてきます。


非常に孤独で大きな敵に

つぶされそうになることも多いでしょう。


だけど、そこでその大きな壁を乗り越えるための力

となるのが、" Professional "としての自己規定だと思います。


プロフェッショナルとは何なのか。

プロフェッショナルの条件とは何か。


すべての本質はこの本に書いてあります。

ドラッガーの「プロフェッショナルの条件」です。


有名なドラッガーですが、

この本は「自分に対するマネジメント」が主で、

プロフェッショナルがどう評価され、

どういう姿勢を持てば良いのかシンプルに書いてあります。


そして、フランクルと同じように

(名著はほとんどつながってきますが。)

「何のための人生であり、何のための専門職か。」

を自分で考えるという哲学的な本でもあります。


一日でも早く看護が「知的労働者」として認識され、

「首から下を使う肉体労働者である看護婦ではなく、

 首から上を使う知的労働者である看護師へ」と

現場と社会的な認知が一新されることを願っています。


プロフェッショナルとしての姿勢と倫理の原則です。


上記の3冊は10年後、20年後に読んでも

自分の深い部分にさらに効いてくると確信しています。


大学院という場で、

「自分の人生の目的な何なのか。」

をゆっくり考えることが

看護を学問として学ぶより

よっぽど重要だと思います。


やっぱり人生で最も大切なのは「本」でしょう。

感想お待ちしております。


長くなったので、

また区切って書いて行きますね。

ChopperChopper 2012/04/15 02:08 初めまして。看護専門学校3年生です。偶然にこちらのHPに邂逅できまして、とても気持が燃えています。このまま学校を卒業すればNs.にはなるのだろうが、きっと肉体労働者であったろうと思います。YUITOさんの仰る知的労働者たるべく頑張ります。書籍の紹介もとても参考になりますので、これからも可能な限り紹介して頂けると嬉しいです。

yuito33yuito33 2012/04/15 03:26 連絡ありがとうございます。ぼくの時代に比べると看護もいろいろなキャリアアップが可能となり、とてもおもしろくなってきました。NPとして僻地で開業するもよし、CNSとして病院をラウンドして医師と議論するもよし、海外でさらに勉強して世界中の看護師の教員となるもよし。今の時代、看護師はただのスタートラインであり、そのあとどう生きるかが大切になる思います。ぜひ目標を見つけて突き進んでみて下さい。日本の看護を一緒に変えれたら幸いです。

MKNMKN 2012/04/15 15:12 こんにちは、今年4月から某大学院CNSコースに通い始めた者です。早速論文の読み込みとプレゼン資料作成に追われる日々を迎え、いつか私も吐血したり血便出したりするのかな、いやむしろ出すくらい勉強する気持ちを持ち続けようと思っています。しかしI先生…そんなお方なのですね、大学は違いますが最近拝見したのでちょっと笑ってしまいましたw
さまざまな名著のご紹介ありがとうございます、時間を縫って読んでみたいと思いますし、実際ご紹介頂きたい本もありますが…お問い合わせはコメ欄に書くかMailか、どちらが良いかお知らせ下さると助かります。

行き詰った時やモチベーション下がった時にこちらのBlogを覗いて励みにしたいと思います!

yuito33yuito33 2012/04/15 16:13 連絡ありがとうございます。CNSに果敢に飛び込む勇気に感服です!きっと次世代のエビデンスはベッドサイドとCNSの直感にあると信じています。大学院は時間におわれていたので、本を厳選して読む必要があった自分の体験から今回記述してみました。逆に何かオススメな本があれば是非とも教えて下さい。さら知りたい領域の本があれば気軽にメール下さい。血便出ない程度に頑張って下さいね(笑)。

YUITO