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香雪ジャーナル このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

yukattiのこつこつ読書&映画ノート

2004-01-21(Wed)

[][] 国語教師に薦められた本・作家

id:mutronix:20040116#p4からid:janvier:20040118#p2、janvierさんのあげておられるのを読んで、中学や浪人時代の分や歴史の教師から薦められたものも入れてわたしも遠い記憶を辿ってみました。ただそのころは生意気ざかりで自分の選んだ本を読むのに夢中だったし、記憶も定かではなく、必ずしも正確じゃないと思います。

夏目漱石樋口一葉森鴎外有島武郎中島敦安部公房三島由紀夫有吉佐和子井上靖遠藤周作三浦綾子、田中康夫(『なんとなくクリスタル』)、野坂昭如村上龍司馬遼太郎陳舜臣新田次郎松本清張石川啄木茨木のり子北原白秋島崎藤村立原道造谷川俊太郎高村光太郎中原中也萩原朔太郎室生犀星アガサ・クリスティエドガー・アラン・ポー江戸川乱歩横溝正史エラリー・クイーン、カミュ、トルストイドストエフスキー、カポーティ、フィッツジェラルド、ヘルマン・ヘッセ、シャーロット・ブロンテ(『ジェイン・エア』)、エミリー・ブロンテ(『嵐が丘』)、メルヴィル(『白鯨』)、レイチェル・カーソン(『沈黙の春』)*1

てな感じだったと思います。

[] わたしの十代の読書歴

自分がその時期(大学入学前まで)に好きでよく読んでいたのは、日本の作家では清岡卓行倉橋由美子曾野綾子有吉佐和子井上靖松本清張石川啄木立原正秋司馬遼太郎堀辰雄立原道造向田邦子、あとアガサ・クリスティエラリー・クイーン、モンゴメリといったところでした。小松左京筒井康隆高千穂遥中島梓栗本薫新井素子氷室冴子あたりもけっこうそのころは読んでました。

宮澤賢治は本格的に取り組もうと思い立ったのは大学の三回になってから。先に好きになっていたのは堀辰雄だったので*2、どちらにするかで随分迷っていました。

でも高校時代にいちばん読んでいたのは実は漫画だったり…そのころはじめて少女漫画を読むことを知ったので、むさぼるように読んでいたと思う。漫画好きの友達と知り合っていろいろ教えてもらったのがきっかけで借してもらったり、買ったり。貸本屋も学校の門前にあったし。古本屋にも通い詰めていました。

なんか自分語りになってきていて他人にはどうでもいいような情けない文章ですが、ちなみにわたしが通っていた県立高校は男子のほうが多い男女共学で放任自由主義のバンカラ文武両道が売り(今は放任主義は変わってきてるらしいのですが)、浪人生の多さから「四年制××高校」と揶揄されていました*3。で、高校でおもに教わった国語教師は二人とも自分の専門の古文の研究に熱心で、そして二人ともわたしの卒業後数年して大学の先生に転身してしまったという…。どないやねん。


[][] 「戦後の国語改革」

コンパクトにまとめられていて参考になります。

[][] 立原正秋「冬のかたみに」

※この項1/22追記

立原正秋のキーワード作成のために検索していて、彼の代表作の一つである自伝的小説『冬のかたみに』(新潮文庫・ISBN:4101095116、全集(角川書店)・ISBN:4045739173)が日本ペンクラブ:電子文藝館公開されている(現在一部のみ、なお起稿中。PDF版も)のを知って、数年ぶりに読むことができた。素直にこの電子化を感謝したいし、少しでも立原正秋に興味を持って下さった方はぜひご一読を願いたい。

さて、この『冬のかたみに』は自伝として当初読まれたが彼自身が明らかにしていた経歴も含めてそこにかなり虚構が書かれていることが明らかになり特に死後それについていろいろ論じられている作品であるし、彼の批判でよくいわれる「気取り」が感じられなくもない。しかしこういう形で改めて読んだとき、作品の発する力に、ひりひりとした痛みを伴う精神のほとばしり、整った文章によって紡がれる冬の冷たさを思わされる清冽な描写にはやはり圧倒された。既にあまた指摘されているようにこの作品は純粋な幼少年期の自伝として読まれるべきというよりも、なぜ彼がこれを書いたのかを考えながら読まれるべき小説である。つまり、フィクションとして読んでそこから何かしらを汲み取る読み方ができる小説なのだろうと思う。

またこの作品に立原が書いている彼の地の食べ物がたぶんカルビやナムルなど現在お馴染みの韓国の料理であるだろうことに遅まきながら今回はじめてぴんときた。実際「カルビ」はまだ文中に使われているがナムルは「胡麻油炒め」といった述べられ方しかしておらず、今ならたぶんそれを「ナムル」としてもわりに理解されただろう――立原なら、同じように丁寧にことばでもって説明していたようにも思うけれど――。わたしが最初読んだ当時(今から十数年前)にはどんな料理なのか頭で理解するしかなかったことが今はどんな味で、どんな作り方をするものなのかがわかる。これもまさに韓国(風)料理や文化が日本に浸透し一般化してきている証だろう。

*1:ここにあげた作家の作品は忘れている分も入れるとレイチェル・カーソン以外は全員読んでいます。というか、『沈黙の春』を読んでいないのはいかがなものか…なのかもしれない。

*2堀辰雄からはいまちょっと遠ざかってしまってるなあ。書いてたら読みたくなってしまった。

*3:わたしもご多分に漏れず浪人し、入った予備校の古文の先生が村上春樹のお父上。最初それを知らなかったんだけど6月くらいの授業中にちょっと打ち明け話めいた自慢話をされたんでその事実がわかって、それがきっかけで本格的に村上春樹を読み始めたんでした。

finalventfinalvent 2004/01/22 10:36 リストされた作家、文庫では読めない時代になりましたね。

yukattiyukatti 2004/01/22 14:23 びっくりするほど手に入らなくなってますよね(絶版にしておいてそのくせ『復刊』だとかって賑々しく売り出してみたり…)。どの作家も、決して今読むに耐えないような作家ではないと思うのですが…。当時小遣いやりくりしてだいぶん買っておいてよかったと思いつつそれでも当然全然で。本は(特に文庫本は)普通に書店に並んでいる間にさくっと買っておくべしですね…。

blueberryjamblueberryjam 2004/01/22 15:14 見つけた時に買うっていうのに賛成です。何度後悔したことか…。

yukattiyukatti 2004/01/22 15:27 blueberryjamさん ほんとそうです。衝動買い推奨みたいな感じでもありますがあとで入手に苦労することを思えば…。昨日も立て続けにミステリ関係のたいへん便利に使っている本三冊をサイトで紹介しようとしてすべて品切れになっていることを知って、びっくりしました。四年前〜一年前の本なのですが。

yukodokidokiyukodokidoki 2004/01/22 15:27 文庫本なんていつだって又買えるだろうと思いザックリ処分してしまいましたが手に入らないもの多いです。読み返したいときはもっぱら図書館でしょうか。

yukattiyukatti 2004/01/22 18:05 超有名で著作権切れの名作(漱石の猫とか)などは逆にびっくりするほど安い値段でいろんな文庫レーベルから出てますよね…いろんな意味で偏ってるなあと思います。本を処分してあとで後悔するスパイラルはひじょーにつらいです。お金に困ったときに売ったものをわざわざ買い戻したりしてまふ。図書館も安心できなくて、さいきんは蔵書が新しいものに偏ったりしてるので(わたしのまちの図書館はそうなのです)「取り寄せましょうか」と言われてもいらちのわたしにはつらい! せめての救いで電子化されていっているのはせめてのラインで大歓迎です。

janvierjanvier 2004/01/23 11:09 なんか懐かしいです。「あさきゆめみし」であらすじ把握っていうのは、今でも推奨されてるみたい。田辺訳→円地訳→与謝野訳等自分なりに難易度を上げて読みくらべるのが楽しかった。立原正秋もけっこう読んでましたが、今ではそんなに手に入らなくなってるのですかー。サイトで書評を読む→興味持つ→え?絶版?で、悲しい思いをしたこともしばしば。

yukattiyukatti 2004/01/23 20:58 「あさきゆめみし」そうそう、これであらすじ頭に入れておくと試験に役立つから読みなさい、という文脈でも薦められました。もともとは、源氏物語は面白い小説なのに→原文は難しくて挫折して→嫌いになってしまう人が多くて残念→苦労して原文でよんできらいになるより「あさきゆめみし」や現代語訳で源氏物語を楽しんで欲しい、ということだったでした。

yukattiyukatti 2004/01/23 21:00 立原正秋はこのなかではそれでもまだ新刊書店に並んでいるほうかな…でもここ一、二年でぐっと量が減りましたね。淋しいです。ほかにはモンゴメリのアン・ブックス以外の小説がどんどん品切れになっていってるのが悔しいですー。

yukodokidokiyukodokidoki 2004/01/28 16:19 あさきゆめみし連載が始まった時には既に原文で読んだ後でしたが大和和紀さんはその前から好きだったので楽しく読みました。彼女自身が何かでいろんな現代語訳を取り上げて一番面白いのは原文といっておられたのが記憶に有ります。28日付けの日記にも書きましたが自分は現代語訳では谷崎のものが一番好きでした。一晩か二晩で一気に読んでしまったような記憶が。

yukattiyukatti 2004/01/29 02:00 yukodokidokiさん、原文で読んで…というのはすごいですね。まさに好きこそものの…ですよね。わたしは源氏はやっぱり原文はしんどい(平家物語なら楽しく読めるんだけど…)。で、わたしは高校生の時、田辺聖子さんの『新源氏物語』、夜読み始めて気付いたときには夜明けだったことがあります…。

lovelovedoglovelovedog 2004/02/28 09:34 「あさきゆめみし」のキーワード登録してみました

yukattiyukatti 2004/02/28 13:12 ご連絡ありがとうございます。説明文についてはしゃれがきつい(客観性を超えてるかなと思えた)部分については消させてもらいます。それを戻される分にはこれ以上どうこうしません。

lovelovedoglovelovedog 2004/02/28 17:38 了解しました。妥当な判断だと思います。キーワードはキーワード化されると同時に、メモ程度でも説明文が欲しいな、と思ってやったんですが、ここまで充実させていただけるとは。どうもお疲れ様でした

yukattiyukatti 2004/02/29 21:40 わたしが持っている『あさきゆめみし』はコミックス版、このたびきちんと調べてみましたがエディションや関連本の(予想以上の)多さにちょっとびっくりしました。

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