ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

香雪ジャーナル このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

yukattiのこつこつ読書&映画ノート

2005-03-20(Sun) はてなを考える。

[] 夜なべ仕事

Word2003に入っているフォントで作ってしまった書類を2000で開けて印刷した時でも2003で印刷したのと見た目が同じようにして欲しいと言われよりによってフォント埋め込みできないフォントを選んでしまっておりフォントを変更して……

[] はてなを考える。―はてなダイアリー正式版公開2周年に寄せて

以下は

の一部の改稿版です。

エントロピー」「ゲマインシャフト」「ゲゼルシャフト」と書いていた箇所について、これらの比喩を使わない形に書き直しました。ゲマインシャフト・ゲゼルシャフトの理解のために引用していた引用文は削除しました。

また説明が足りなかった部分をわずかに補っております(『―ある個人ユーザーがはてな利用規約を守って(つまり現規約なら同一IDを守って)せっせとはてなを長期間利用し続ける場合に起こるだろうことの仮説的分析と考察、問題点の指摘』を小見出しに追加、など)。

ウェブログの心理学』(ISBN:475710149X)を読んで

3/22追記。

ウェブログの心理学 昨晩、山下清美/川浦康至/川上善郎/三浦麻子『ウェブログの心理学』(NTT出版、2005.3、ISBN:475710149X*1をざっと拝読した。「なぜブログは書かれ、読まれるのか?」(本書帯より)という基礎基本から丁寧に解いていくこの本は数年間の研究成果をベースに作られたとても誠実な内容で、変化の早いインターネット史のなかで2005年初め時点の到達点の記録として特筆さるるべき価値がある一冊となっている、といって良いと思う。ウェブログに関心のある方は手にとっておかれると何かと参考になりそうだ。

このように道程となりうる手元に置いておきたい基本的な一冊という意味ではレベッカ・ブラッドの『ウェブログ・ハンドブック』(毎日コミュニケーションズ、2003.12、ISBN:483991107X)に通ずるところが大きく、ただしこちらは日本のウェブ日記・ウェブログを対象にした社会心理学的アプローチとなっているぶん自分たちの姿に近く、より親近感を持って読むことが出来るように思う。

(前略)

以上の構成により本書は、ウェブログとは何か、どのように誕生し発展してきたか、本質的に変わらなかったことは何か、新たに変化したことは何か、今後はどのような方向に発展していくのか、ということについての大きな見取り図になっている。古くからのネット・ユーザーにも、最近ウェブログを始めたばかりの方も、またインターネットはよくわからないと敬遠してきた人にとっても、本書がウェブログという可能性を確認し発見していただく機会となれば幸いである。

(山下清美/川浦康至/川上善郎/三浦麻子『ウェブログの心理学』はじめにp.viiiより)

この通りまさに文字どおり「確認と発見」を得、かつ、ちょうど今朝がたいただいたトラックバック先「有無夢」の整理されたずばりのご指摘から(本当にありがとうございます。恐縮です)、わたしの一連の文章

は、はてなが全サービス同一IDで利用させること、ユーザーは単一IDしか持てないことを出発点にして、

  • はてなにおける情報の蓄積の問題とアクセス・コントロールの問題、それら問題に対してユーザーが感じるストレスとサービス利用状況の変化
  • はてなの運営方針とユーザーの利用意識のねじれ
  • また、はてな常連ユーザー層におけるコミュニティ・サービスとしての捉え方の違い、その違いによって生じるユーザー間のあつれき

を考察した文章である、といったほうがしっくりくることに気付いた。またこの自分の問題意識の持ち方がさほど的を外れていないように思え、ほっとしている。

なお『ウェブログの心理学』の感想は日を改めて、じっくり読みなおしてから書きたいと思います。楽しみにしていた分我慢できず速読で拝読してしまったので今のままではきっと読み落としがあり、それでは申し訳なく……。


Z会 キャリアのつくり方。 > 起業家を目指す大学生へ(第2回) 近藤淳也氏(id:jkondo)インタビュー

http://hatena.g.hatena.ne.jp/./hatenapr/20050311#p1より、

日本発、世界中で使われる仕組みを目指して

新しい仕組みを作り続けるのは40代くらいまでが限界かなと思っています。どこかで一息つけたらと。その後はやりたいことがいろいろあるんです。写真であったり、自転車レースであったり。でも実際は、いくつになってもいろいろ仕事をしてそうですね(笑)。

「はてな」は3年間で16万人ほどのユーザに認知されましたが、今後は数百万人という規模のWebサイトにしたいと思っています。また、世界で使われるサービスも目指しています。日本発のWebサービスでは、世界中で使われているものは1つもないんです。今までの歴史を見れば、SONYやHONDAなど日本発で世界に広まっているものもたくさんありますよね。これは憧れに近い気持ちですけれど。

起業家を目指す大学生へ 大切なのは「自分を磨く」こと

Webサイトの運営というのは、まだ教科書的に体系付けられたものはありません。今後は、例えば建築学のように、Webサイト構築という学問ができるくらいのボリュームだと思います。世の中で行われているWebサイト構築の予算規模、作り方の方法論は建築に近いと思うんですね。どういうものがよいかというのも日々変わっているので、いつ覚えても十分なものではないという性質があり、常に吸収し続けるという姿勢を持たないといけないと感じています。

「キャリアのつくり方。 > 起業家を目指す大学生へ(第2回)」より

太字はyukattiによる。

はてなを考える。―ある個人ユーザーがはてな利用規約を守って(つまり現規約なら同一IDを守って)せっせとはてなを長期間利用し続ける場合に起こるだろうことの仮説的分析と考察、問題点の指摘

  • はてなのフルサービス化(アルファベットの頭文字すべてをはてなのサービスでうめていく!)
  • 便利で楽しい、どんどん使いたくなる。
  • 同一ID制による個人情報の集積の進行、それによる崩壊
    • 個人情報が同一ID下に集まりすぎ、その情報を不特定多数に公開している状態。個人情報の重みに耐えられなくなる
      • Webで公開していることの特性
        • 不特定多数に見られる(悪用されるリスク、信頼関係のない不明な相手に一方的に全人格に渡る個人情報を把握されてしまう危険性)
        • 拡散、伝達がたやすい
        • 半永久的に記録として残る
  • 個人情報の過度の集積とその情報が不特定多数に公開されている状態によって受けるリスクを避けるためには、ユーザー単位でみればいずれはてなの利用を断念せざるをえない層が出る(出ている)のではないか
    • 公開は別に差し支えない
      • 気にしない(覚悟、信念など)
      • 気にならない、考えてみたことがない(図太い、または鈍感、想像力不足や浅慮など)
      • 気になるが仕方ない(利害関係の計算の結果の打算など)
    • 気になって対処をとる
      • 退会、利用停止、ID変更など
      • プライベートモードへ移行(公開のリスクを低下させる)
      • 特定のサービス分野を利用する(人力中心、ダイアリー中心、など)
      • 差しさわりのない、どうでもよい内容にシフトする(情報量を意図的に減少させる)、定期的に過去ログを消去する(同)

はてなはまたコミュニティとしては元来”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”(『はてなとユーザー』の利益…はてなの側からすれば、ユーザーを獲得しコンテンツを充実させる、収入が増えるなど。ユーザーの側からすれば、はてなから様々なサービスを提供してもらい便利なツールとして使う、キーワード機能を楽しみ趣味や興味を同じくする日記等と簡単に出会える、など)でありながら、全サービス同一ID制かつユーザーのサービス利用状況を公開するという方法によって、縦の繋がり(同一ID=同一人物の全サービス全分野、つまり全人格的全方面的情報・活動をあからさまにし、それを前提にした人付き合いとコミュニティ参加を強制する)と横の繋がり(全人的活動を明らかにするユーザー同士を繋げる仕組みを各所に仕掛け、繋がりを促進させる。情報を共有する仕組み)を重視した、”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”を作りだし、維持することを重視した仕組みとなっている。

はてなの未来

はてなをよく利用しているアクティブユーザー層にとっての「はてなの未来」(はてなにおける自分の未来、自分にとってのはてなの未来)は決して継続的に明るいとは限らない。ユーザーが最初熱心であればあるほど変化が大きくなる。はてなのサービスを利用すればするほど一元的に全人格的な個人情報の集積が進み、それが自分の危機や不利益となりうることをユーザーが悟ったときに「はてな」には

  • ”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”コミュニケーションサービス・「はてなコミュニティ」に参加する一員として、不特定多数に全人格をさらす覚悟や信念のあるユーザーか、
  • ”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”に親和性があってストレスなしに積極的に参加できるユーザーか
    • 以上二つがはてなの利益に叶い、はてなが目指す勝利目標に近い層である。この層になりうるユーザーをあらかじめ出来るだけ多く獲得しコミュニティに定着させかつアクティブユーザーとしての利用を維持活発化させることが出来るかどうかが、はてなの運営の最重要点の一つといえる。”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”のコアな成員となりうるこの層のユーザーの満足度を向上させ、少なくとも活発な利用と活動を保持させしめて定着させなければはてなの目指す形の良質な”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の成立は不可能なのだ。したがって、はてなはこの層の不満を長く放っておいては危険であることを認識しておく必要があるし、つまり、新規参入者と並んで、この”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の一員であることができる層はコアユーザーとして大切にすべき層なのである。
  • 自分が発している情報やコミュニティ参加に無自覚、または図太い、鈍感、想像力不足、浅慮なユーザー
  • ”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”をかき乱すことに快感を感じる反逆者、破壊者(しかしこれもまた”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”があって存在できる、そういったコミュニティの成員であり住人である)

といった層のみが公開モードでフルサービスに残り、一方で「はてな」という”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の成員になるメリットより全人格的個人情報の集積と情報公開に対してリスクをより高く感じるユーザー層や”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”的なコミュニティ運営に馴染めなかったり、はてなを”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”と捉えた上での限定した使い方により親和性を持っていたりするユーザー層はいわば「”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”からの脱出」、

  • はてなコミュニティから離れる(退会、利用停止、または退会と別ID取得による出直しなど)
  • 特定のサービス分野のみ利用する(自分の全ては見せないようにする、繋がったり共有することに利益のある部分のみでコミュニティに参加するなど)
  • 差しさわりのない、どうでもよい内容の情報しか発しなくなる。定期的に過去ログを消去する(情報量を意図的に減らし、情報の集積度を下げる)、活動が不活発になる(アクティブユーザー層からの離脱)
  • SNS化(プライベートモード化、プライベートグループ化。不特定多数相手に”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”で求められるような全人格的情報を開示することに耐えられなくなる)
    • 「はてな」運営者サイドにとってはユーザー、特にアクティブユーザーを増やすことはコンテンツを増やし質を高めウェブサイトとしての価値を向上させることに繋がり、それはたとえば対外的にはSEO効果を最大にし集客の増加、広告・アフィリエイト収入増加、何より魅力的なコンテンツと多数のアクティブユーザーによる生き生きした活動(質問回答、日記更新など)となって対外的対内的にも多くの人々を惹きつける原動力となる。しかしながら、これら「”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”(であるはてな)からの脱出」行為はいずれも公開コンテンツの量的減少と質的低下であり、ユーザー活動の鈍化によるコミュニティへの影響のみならずコンテンツの面からも巨大な損失である。

といった方向に変化することが考えられる。最終的にはユーザー個々人の問題だけでなく層として重大な質的・量的変化が生じるであろう。

はてなダイアリー正式リリースから2年経った現在(2005年3月)の時点でいえば、今のところははてなの”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”としてのコミュニティの運営は成立し、かつ、ユーザー数がほぼ一貫して伸びているところから成功しているといえるだろう。層単位のユーザー喪失が起こった場合も新規参入ユーザーによってユーザーの数量はすぐ補填されコミュニティとしてのエネルギーは保たれている。が、やがてその新規参入組も変化がはじまるのであるから、この「変化と喪失、参入」のサイクルは耐えずその繰り返しである。よってその際、新規参入が停滞減少低調になればサイクルが崩れてコミュニティとして衰退してしまい(具体的には”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の住人として残る人数が減る、常連や定着ユーザーが減ることが決定打となる)、やがては実質的に機能不全に陥ったり、またはコミュニティとして成立しなくなる可能性もあるだろう(”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の崩壊)。

また、前者の”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”のコアユーザーとなる層が減少(絶対的にも相対的にも)し、後者の「”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”に馴染めない」「はてなを”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”と捉えた上での限定した使い方により親和性を持っていたりする」ユーザー層の割合が増加してユーザーのほとんどを占める事態となれば、場合によってははてなはコミュニティの運営モデルと勝利目標を

  • 良質なサービスを提供、かつ単一ID制・全サービス同一ID制と利用状況開示により”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”が作られうるシステム作り。

から

  • ”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”と捉えた上での限定した使い方をしてもらいやすいツール、サービスの提供を追求。

に切り換えざるを得なくなるかもしれない。さらに、ユーザー数の増加―現在、総ユーザー数は20万人を超えている―に伴い、人が増えてユーザー同士「ID」をなかなか認識できない、知らないIDが増えているといったごく単純な問題……人口が少なく誰もが「顔見知り」であった小さな社会であった時代に比べ、ユーザー増という一種の都市化とそれに伴う人間関係の希薄化(同じ社会に住んでいてもID=顔を合わせない人が多数居るし顔を覚えられない)が起こっている。その状態にも関わらずはてなを”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”として維持しようとするならば、運営側の様々な工夫やリーダーシップ(一部コアユーザーも”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の維持のために動くかもしれない)が必要であろうし、ユーザーの間では「顔」を認識しあえ顔見知りになれる範囲の「島宇宙的コミュニティ」といった”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”が、巨大な”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”「はてな」の中のさらに小さな単位として多数発生するようになる。この小さな”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”は全人格的理解を共通基盤として安心してやりとりできる「顔見知り」の世界であり、同時に、行動範囲と人付き合いを小さな”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”内にとどめておけば、インターネットならではの「ぶらぶらしていてリアル知り合いと思いがけず繋がってしまう」といった種のプライバシー侵害リスク、私的活動を冒される危険を多少小さくすることも可能である。

「はてな村」 この比喩は正しかった*2

人力検索サイトはてな」と「教えてはてなダイアリー」の違い

  • 有償と無償の違い
    • 金銭的価値を持つポイントの授受が絡まない
    • 答える」という行為以外に評価も利害も無い*

のほかに、

  • 人力検索サイトはてな…”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”サイトとして成立
    • 参加にあたっては”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の一員として、全人格的な理解の元でのやりとりを旨とする…同一ID制および質問回答履歴などの利用情報の開示に由来して、参加者は参加すればするほど近隣愛・友愛による全人格的な融合・愛着・信頼*を本質とする人間関係を人力検索サイトはてな上で構築し、同サービス上での行動のベースとするようになる。
    • だからこそ同一IDでの参加が逆にまた絶対条件となる…同一ID制、同一ID指向の強化
  • 教えてはてなダイアリー…”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”的な「知識」のやりとりの場として利用可能
    • 同じユーザー同士の互助会という点で参加者(特に回答者側)は”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の一員としての意識を濃淡はあるものの持っているかもしれない。が、特に参加にあたって絶対的に必要とされるものではない。
    • むしろ、”相互の取り決めを守って利益を提供し合うサービス”のように、その場の利益(質問者側…有益な回答を得ること、回答者側…自分の知識が披露でき生かされる喜び、誰かの役に立てた喜び。双方…形式知の蓄積や技能の向上、閲覧者などの第三者にも役立ててもらえるかもしれないという期待、コミュニティ全体の知識として役立たせられる喜び、など)が得られる範囲内という限定された範囲で他人との結合を図るほうを優先的に考えることが多い。基本的には質問が発せられたその場限りのつながりである。
    • 正しい回答が得られさえすればよいので、IDが誰であるかは本質的には関係ない。よって、回答者がIDがある記名ユーザーでも匿名でも多くの場合は問題とならないので許容されるし、回答者側はその場だけのしがらみとするため・その時以外の人格部分で関係したくないために、匿名回答者となることを選択する場合がある。

といった違いもあるだろう。

匿名回答機能(cf. id:crowdeer:20050309#hide)、別ID・ニックネームID付与(サービスを独立的に利用するためにサービスごとにニックネームIDを取得可能にするなど)

個人情報の同一ID下一元的集積を未然に抑え、個人の価値観と場ごとの利害判断に基づく自由な活動を促進させる可能性がある。有益な情報の交換を利害判断に基づいてのみ行うことがかなり自由になり、結果として情報交換の量の増加とそれに伴う質の向上(同時に一方では質の低下も起こりうるので、そちらを防ぎたいなら防止措置は十分にとられておかれるべきである)、ユーザー数の増加といった数的な発展につながる可能性がある。

しかしこれら匿名や別ID(ニックネームID)を公開スペースに導入することはユーザー相互の全人格的な認識と把握や繋がりを絶たせてしまうことから”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”としてのはてなを崩壊・変質させる可能性があり、運営哲学・理想、また仕様や機能のベースにある基礎原理といった運営モデルと勝利目標を”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”に置くはてなとして絶対に受け入れられず、また、受け入れてはならない機能と要望である。

匿名回答機能と(現行の)回答拒否機能

上記のように匿名回答機能は”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”としてのはてなを崩壊・変質させる可能性があり、また、「教えて?D」と極めて近い”相互の取り決めを守って利益を提供し合う”ような活動を促進させる性質を持つ。

一方で先日実装された「回答拒否機能」http://www.hatena.ne.jp/denyuserlist で設定可能)はこれまでのユーザーの活動(回答履歴)を拒否登録のためのデータとして使う、すなわち同一ID制による同一性認識・全活動情報の公開といった「全人格的な認識と把握」を前提とした機能として極めて”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”的な性質であり、要するに”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の成員が他の成員をあくまで”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の成員であるとみなした上で(回答拒否に指定したユーザーが別IDをとってしまえば全くこの回答拒否は無効であるのだから、あくまで対処ユーザーが今後も同一IDで活動することをみこした機能ということになる)”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”での活動を抑制させるための、”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”の機能なのである。

つまり、両機能はまったく違う性質であるのだから、人力検索サイトを考える際にはこの両者を「どちらも新機能である」といった風に同列に取り扱った考察をすすめてはならない。

同一IDゆえにコミットできないと感じているユーザーは

”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”に軸足を置く限り、はてなはそういうユーザー層の参加を拒む。彼ら彼女らははてなが目指す”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”においては理想的ユーザー層ではないから、コミットしてこない限りはどちらかといえば切り捨てる。コミットできない人間はコミットさせない、コミットさせる必要ありとしない、とする仕組みなのである。

追補 同一ID制はタテマエである、という可能性

しかし悪く考えれば、「黙っておとなの対応をしろ」ということかもしれない。声高にこのようなことを書き連ねることは既に愚かなのであって、同一IDのリスクを避けたいと思う「賢い」奴はとっくに多重IDとってますってば、ということではなくはないのか、という恐れは杞憂とはいえまい。

※以上、原文…id:yukatti:20050313#hantenacommunity

[][] 信頼と友情、愛着

id:yukatti:20050320#hatenacommunityでは、たとえばid:yukatti:20050313#hatenacommunityで「ゲマインシャフト」(またはゲマインシャフト的コミュニティ)と書いていた箇所を

  • ”「その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う人間関係を重視する、ユーザー相互の結びつきの強いコミュニティ”

に変更しています。

このように改稿したことをきっかけに、ここからさらに今考えているのは、

  • その人の全人格的全方面的情報・活動」を知った上で共感や愛着や信頼を寄せ合う…これは「はてなユーザー同士の信頼と友情」とも言い換えられる。

のではないかということ、さらにそういったコミュニティになると

  • ユーザー同士でそういった信頼と友情を得ることが出来たユーザー、そういった「信頼と友情のある場」に惹かれる人たちはツールとして便利なはてなに愛着を感じる以上の、一種の「場の愛着」をはてなに感じ、はてながインターネット内に存在する架空の社交社会的に機能し、どんどんはてなを使いたくなる。
    • 個人の活動を同一ID下に蓄積しそれを信頼のためのキーとして相手に開示させる*3
  • 「はてな」運営者サイドにとってはユーザー、特にアクティブユーザーを増やすことはコンテンツを増やし質を高めウェブサイトとしての価値を向上させることに繋がり、それはたとえば対外的にはSEO効果を最大にし集客の増加、広告・アフィリエイト収入増加、何より魅力的なコンテンツと多数のアクティブユーザーによる生き生きした活動(質問回答、日記更新など)となって対外的対内的にも多くの人々を惹きつける原動力となる。id:yukatti:20050313#hantenacommunity

……といった効果が顕れることも狙われているのではないか、ということで、このあたりは id:jo_30さんのid:jo_30:20050319:1111232649(なるほど! わくわくしますね)やそちらで紹介されている「これからのオンラインビジネスのキーワードは、ブログとRSSを使ったSMO(社会的マーケティング最適化)[絵文録ことのは]2005/03/18」(id:matsunagaさんによる)に繋がっていくと思われます。

[] 反応・関連リンク集

かなりの数となったため、はてなブックマークb:id:yukatti)の20日付

にまとめさせていただきました。

数々の反応ありがとうございます。大変参考になっています。また、わたしの元文章に説明が十分でなかったり省略が多すぎたりした部分があるために、いろいろと考察頂く際の妨げになっている場合があるようです。申し訳ありません。

自戒と反省

ご指摘は全くそのとおりだと思います。

id:yukatti:20050313#hatenacommunityであらかじめ書いていたように、まあ「半分洒落」で、そしてほんの少しやり切れなさという感情をこめて(詳しくは書きませんが、ユーザーが消えていってしまうことに対する悲しみ、わたしはyukattiというはてな以前からのハンドルをはてなIDを名乗りつづけているくらいなんだから同じIDを継続的に名乗るのがどういう意味がありいかに大切なことかくらい分かっているんだ、という気持ち……)ゲマインシャフトやゲゼルシャフト、エントロピー等といったやや大仰な用語を比喩として使った部分がありました。

しかしそういった強い言葉をわたしが繰り返し使ってしまったため、本来の分析や考察に比べて本筋ではない「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」の部分が目立ってしまい、一方の主題であるはずの問題点の指摘が霞みがちなこと、さらに結果としてわたしの一連のエントリーを題材に議論していただいても一部誤解まで含みながら論点が拡散してしまう結果となりつつあることなどから、13日付のid:yukatti:20050313#hatenacommunityを「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」等の用語を使わない形で同内容に書き直した id:yukatti:20050320#hatenacommunity として改稿しました。

ただ、id:yukatti:20050313#hatenacommunityが要するにユーザーから見た問題点の指摘……はてなを使えばつかうほどそれそのものがはてなからはじき出される理由となってしまうユーザーがいることの指摘とその理由の分析(かつ、その考察では、はてなの運営哲学等を考える必要があった)だと分かってくださっている方も多くいらっしゃいます。

つまり、「はてなを考える。」の部分、特にユーザー層の変化の話は、はてなを長期間使っている人であればある程度は思い当たる節もある話だったんじゃないかな、と思うわけで、id:yukatti:20050313#hatenacommunity

  • 一見難解風になっているだけで分析も考察も含めて実は当たり前のことの指摘にすぎない
  • ただ、そのあたりまえのものが見えてくる段階まではてなを使いこんでいる人が少ないということだけ

だったと思ってます。はてな歴が浅い人ならよく分からないことだったかもしれないけど、読んでくださった方には「ああ、ネットサービスを使っていく上でそういうことを感じるユーザーもいるんだな」ということを伝えたいし、出来ればスタッフの側にはそういう問題を感じているユーザーがいることを考えていただけたら、という気持ちはあります。

[] はてなを考えるわたしの立ち位置…わたし自身の考え方、理想など。

一部、上記と内容が重複します。

分かりづらかったかと思いますが、13日付日記(id:yukatti:20050313#hatenacommunity)からわたしは、「ある個人ユーザーがはてな利用規約を守って(つまり現規約なら同一IDを守って)今のはてなを利用し続ける場合に起こるだろうこと、もしくは陥ってしまう状況」を考えています。言いかえればそういう利用形態のユーザーを中心にすえ、ユーザーがそういう(正直な)利用形態をとることを前提に、そこにあらわれるはてなの姿を分析・考察しています。とりあえずはてなというサービスの基礎を分析・考察するにあたってこの層のユーザーを主要対象に考えるのは、継続して利用するサービスである以上、ひとつのやり方として間違ってはいないと思います。また現にわたしは、はてなのヘビーユーザー、かつ長期間はてなを熱心に利用しているユーザーと自己規定しても構わないだろうと思っていますが、使っているうちにライトユーザーのころには生じなかった、また体験もしなかったものをいろいろ経験したり感じたりするようになりました。どんなことでもそうですが、長く使っていれば自然、あまり使っていない人とははてなの見え方は全く違うのではないでしょうか。そして、長期間使ってやっと気付いた(わたしは鈍いのかもしれません)はてなの運営側の意思、システム構築のベースにある原理というものがあるように思え、今回はその「やっと見えてきた姿」について書いているとも言えます。

丁寧な考察ありがとうございます。とても参考になっています。

拝読して思ったのは、わたし自身のはてなに対する見方・考え方、はてなにこうあって欲しいという理想像はというと、実はcu39さんが書いてらっしゃる意見「はてな≒市民社会≒ゲゼルシャフト」「「個人の顔が見える全人格的な関係」等々といったことと本来的には非常に近かった(近い)……というか、ほぼ同じといってもいいくらいなんじゃないかということです。今回書いた「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」等々は、上述したようにあくまではてなとユーザーとの間に起こることの基礎的分析と考察に過ぎません。各論はそこから上にさらに展開されるべきですし、そしてなにより「はてながゲマインシャフト的コミュニティ」になることはわたし自身の理想ではなく、わたし自身がはてなに望むところを書いたものでもありません。

で、もしそのとおりとしたら、今後はてながウェブ上でユーザーを数多く獲得し世界にサービスを広げていきたいと考えるならば(Z会『no title近藤淳也氏インタビュー参照)しかし普遍性の獲得は必須であり、単に古いタイプのゲマインシャフトを呼び起こすのではなく「個人の自由や個人の価値観を尊重する」といったゲゼルシャフトの要素を十二分に取り入れたポスト・モダンなゲマインシャフトを構築していかねばならないでしょう。これは非常に困難な仕事で、器や仕組みを整えてそれに住むのを良しとする人々が(ユーザーとして)住み着くのを待てばいいというだけでは済まない問題が生じるのは、たとえば id:yukatti:20050313#hatenacommunityで述べたとおり。

香雪ジャーナル2005-03-15「続・ゲマインシャフトとゲゼルシャフトからはてなを考える…「

前後を読んで頂ければおわかり頂けるかと思いますが、わたしの理想を述べていると誤解されがちなこの箇所も別にわたしの理想を書いているのではなく、単にはてなの世界進出に関する分析と指摘をしているに過ぎません。ただ分析してみて、もし融合や信頼や友情、愛着、といったことを本質としたコミュニティをサービス内に作り上げたいという理想の上で世界にサービスを広げていくことを考えておられるならはてなに必要なものはこうだ、しかしそれにはかくかくしかじかという問題もある、という指摘をしているだけのものなのです。

そもそもわたし自身は、これまで日記になんどか書いてきていますが「はてなはツールであり(はてなダイアリーコミュニケーションツールとしても強力ですが、わたしにとってはまずパブリッシングツールです。cf. id:yukatti:20040722#1090476368)、メディアである」「はてなはルールがある場である」、(そのルールは守られねばならない理由を考えて)「はてなという勝利目標のあるゲームにユーザーが意思を持って参加している」(id:yukatti:20031119#p3)……といったふうにはてなを考えていました。はてなが「市民社会」的である、ということについても、また近藤さんが持っている直接民主主義制への憧れ(『はてなの本』に詳しいです)と挑戦によって実装されている様々な投票制度も(古代ギリシャを思わせます)、ユーザーの平等と意思の反映という観点からあるものだとも思っています。

しかし、わたしのそういった理解から現実の市民社会のルールにもあるような「あたりまえの」(とわたしには思えるし、実際ほかのサービスに実装されているような。cf. http://help.yahoo.co.jp/terms/detail/000/237.html)要望をあれこれスタッフにお願いしてきたのですが、振り返ればそれらの要望は全く通っていないのです。どんな要望かというとたとえば

  • たとえばグループ利用用のニックネームID(または別ID)が欲しい。
  • 匿名回答したい。
  • サービス利用状況は表示して良いものだけ選択して公開したい。
    • 利用状況が晒されるのはいや(無神経だと思う)

といったことで、つまりはてなのやり方は居心地悪いから変えてくれ、と言っているような、いうなれば反はてなの側の人間なんです……。とても「ゲマインシャフト的コミュニティ」を理想とする人間からは出ないような要望でしょう。

市民社会の一員としては、場面場面で役割の使い分けをして生きていくことや自分が発する情報を自己管理するのも重要かつあたりまえなことだとわたしは思うので、そういう類の要望をしてしまうのですが……これらの要望の通らなさっぷり(実装が機能的に困難であるから却下とかそういうレベルではない、はなから検討されない種類の拒否)は何かが違うんだなと思いました。*4

で、そういった種類の要望がなぜ通らないんだろう、と考えたときに、「ゲマインシャフトもゲゼルシャフト」という切り口が浮かんだ次第です。つまり、自分ははてなはシステム・ツールとして、またいわば「(良き)ゲゼルシャフト」だと思いつづけてきたけれども、運営の側にはゲマインシャフト的な運営をしたいという意思があるのでゲゼルシャフト的な機能は実装されないのではないか、といったような理解です。

重要なのはこの「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」からはてなを考えたことについて、ひとつのそういう切り口でといてみたらこうなりました、というだけのものであるということです。はてなを考えるにあたってこのモデルをあてはめることは必ずしも絶対的でも深刻なものでもないと思っています。市民社会という観点からはてなをといていくことも、もちろんほかの切り口でといていくこともいくらでも出来ると思いますし、むしろはてなの様々な可能性を探るためにもそうされるべきでしょう。

さて、分析と考察の結果、近藤さんのコメントを素直にとれば「ゲマインシャフト的はてな」は運営側の理想であるようですし、システムもそのための実装になっているのだな(ユーザー個人の活動を同一ID下に蓄積しそれを信頼のためのキーとして相手に開示させるやり方でゲマインシャフトなシステムを作ろうとしている)、というひとつの理解をわたしは今のところしています。もちろんこの理解が正しいのか分かりません。

が、しかし先に述べたようにこのあり方はわたし自身の理想とは違います。わたし自身の理想は、はてなは使い勝手の良いツールとしてもっと使い勝手良くなっていけばいいなということであり、コミュニティとして考えたときには(はてなを通して親しい人が出来、相互コミュニケーションが生まれている以上わたしははてなはコミュニティでもあると考えます)市民社会的な、もっとざっくばらんにいえば大都会の風通しの良い場であることを望んでいます。……そこにいけば趣味が同じような初対面の人とも出会えたり通っていくうちに自然顔馴染みができるようなカフェ、道すがら互いにちょっとした助け合いが出来るマーケット、面白い情報を張り紙していけたり、自分が撮った写真を人に見てもらえるギャラリー……といった様々な種類の場を内包し、そこにユーザーが自分の意思で選んだ自分のあらわし方で参加できるような、ユーザーとはてな双方がサービスごとにメリットとリスクを考えて選択していけるような懐の深い、幅の広いはてなであることを望みます。

今のはてなは、はてなが提供する便利で楽しいツールを公開パブリッシングツールとして次々使いたければ自分をすべて晒さねばなりません。究極的にはそうなってしまう(と、分析の結果そう思える)今のはてなは、わたしにはちょっといろいろな点でしんどいところがあります。またそういう利用をユーザーにさせる、という運営の側の意思による選択は、結果としてユーザーがシステムを利用してやれることの可能性を狭めていることになっているとは思いますが、逆に考えればそのように狭めることになってもいいから運営側はユーザーに同一ID制と情報開示によって自分を晒していくことを求めているのだといえるでしょう。そのように運営側が求めるのはどういう理由からなのか、ということ。それがわたしの今回の分析と考察でもありました。

では、「しんどいところがある」のになぜわたしがはてなを使い続けているのか。それは、はてなのシステムが好きといったことに加えて、はてなスタッフが我々ユーザーを真っ当に扱ってくれる誠実さ・要望やクレームに対する対応の早さ、そしてはてなで知り合った他ユーザーとの交流の際に感じられる「はてなのコミュニティに存在するゲマインシャフト的な部分に魅力」に惹かれていることによります。近藤さんやはてなスタッフが目指す先がどこなのか、分からないなりにどきどきもします。ちょっと変な言い方をすれば「どこに連れて行ってくれるのか」、という感じ。はてなはそんな風に非常に魅力的で、はてなが提供するサービスを使うことは毎日を豊かに楽しくしてくれることでもあるのです。そう、はてなが作り出すものに対して魅力を感じていることは事実です。

id:Yuichirou:20050319#cに書かせて頂いたコメント。

※一部リンク等を追加、マークアップ修正。

yukatti 『また改めて日記に書くつもりですので(この週末ちょっと忙しくてごめんなさい)、長文で申し訳無いのですが、ざっと簡単に説明します。もしかしたら議論の土台(?)そのものが食い違っているところがあるようなので。

昨日付けにお書きになっている

人力検索サイトはてなはゲゼルシャフト的機構だと思う。

これ、わたしも基本的にはそう思っています(というか、いました)。基本的には、というのは、システムの基本構造としては「質問して、回答する」ことが(ユーザ登録すれば)誰でも出来る、その場その場で質問をし、回答すればそれで簡潔する、利益が完結的に得られる(質問者・回答者・はてな・閲覧者)ことなどからもそういえるでしょう。また、大多数の人力で質問・回答している人達はそういう意識で利用しているのだと思いますし、実際そう機能しています。だから、誰が(どんな人が)こたえるか、というよりも、良い回答をその場その場で得らることそれが第一になんだと思っていました。

しかし、以前から疑念に思っていたことであり、かつYunyさんたちとの3/1以来の対話とそれを端にした一部の人力常連組が書いてくださった日記記述からよりいっそうはっきりしたのは、一部の人力常連ユーザーにおいては、回答を得られるかというだけでなく場合によってはそれが二の次にすらなって、

  • 「誰が」質問・回答してくれるか、
  • 人力における質問回答履歴からチェックできるその人はどんな人でどんな行動をとる人なのかという人となりであったり、その人とどういうコミュニケーションを楽しめるか、といった強いコミュニティ指向、
  • 匿名回答制導入に対する強い拒否、同一ID制を(ポイント授受の便以上に)「はてなの雰囲気を支えるもの」として支持する考え方

といったものが見受けられたのです。そして、はてなスタッフ(近藤さんたち)にニックネームID導入や匿名回答機能をお願いしてもどうやら拒否されていること、その一方で対象ユーザーがそのIDを使いつづけるという前提が必要な回答拒否機能やダイアリーのコメント拒否等の機能は導入されていること、また、さらにはhttp://d.hatena.ne.jp/yms-zun/20050310#c で述べていますがユーザーのはてな全サービス利用状況が公開している限りは強制的にさらされる仕様、これらはすべてはてなに深い思惑と何かの意思があってやっていることなんではないか、その思惑と意思、言ってみれば運営哲学・原理、それにのっとったシステム設計が深いところにあるのではないか、人力常連組の一部の方々の主張も、はてなの思惑と合致していることなのではないか、ということを考えてみなくてはならないなと思ったのです。そこで、「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」という切り口から、はてなを考えてみた次第です。

ですので、わたしが書いた一連の文章の主題ははてなというシステムが結果としてゲマインシャフトかゲゼルシャフトかといった考察ではありません。それはタイトルが「(前略)ゲマインシャフトとゲゼルシャフトからはてなを考える。」としている通りです。つまり、「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」という切り口で見たときにはてなとはどういう運営哲学・原理で作られてどういう性質をシステムに与えているかが浮かび上がってき、そのはてな運営側の思惑でデザインしているシステムがわれわれユーザーに与える「効果」やシステムがユーザーに求めてくる様々なことと、ユーザーの側の思いや希望とどう食い違っているかまたは合致しているかを分析・考察・指摘している、「はてな考」です。さらにいえば、今回のわたしの主な考察対象は、規約を守ってせっせとはてなを長期間利用してるはてな常連ユーザーです。』 (2005/03/19 15:08)

id:Yuichirou:20050319#c

*1ウェブログの心理学 山下清美/川浦康至/川上善郎/三浦麻子『ウェブログの心理学』…青月にじむさん(http://bm.que.ne.jp/)の御仲介によりはてな調査で御縁があった山下清美さんより献本頂きました。ありがとうございました。

*2:「はてな村」…新着ブログ - はてなダイアリー(1/10 えべっさん)、ネットコミュニティのつながり方[図解][絵文録ことのは]2003/11/19メタブログの謎にせまる ?ブログという構造に潜む自己言及の罠?[絵文録ことのは]2003/10/24など。google:はてな村。また、ARTIFACT ―人工事実― : はてなはどうして内輪化していると言われるか?no titleなど。

*3:同一ID…同一ID制または単一ID制などと呼ばれるもの。はてな利用に当たっては「ユーザーは1人につき唯一のユーザー名と唯一のパスワードを保有できるのみとします」と規約に定められている。cf. はてな利用規約http://www.hatena.ne.jp/faq/qa?c=9#5155

*4:これらの要望の通らなさっぷり…自分で言うのもなんなのですが、普段わたしが出している要望は実装されなくてもそれなりに反映されているか耳を傾けてもらっているような実感がある場合が多いのです。

jo_30jo_30 2005/03/20 11:02 色々なことが、大きく一つの形にまとめられていて重量感のある論考になってるなぁ……という印象を持ちました。また、今回の論を立てられた動機などの解説も一々腑に落ちるものですごく分かりやすかったです。特に「『ヘビーユーザーが消えてゆく悲しみ』と、『通る要望、通らない要望の狭間に見えた運営哲学』の二点が今回の立論の動機である」というのは、(私の理解が間違っていなければ)まさに今回私がyukattiさんの論に触れて感じたことでした。
ただ、こうしてまとめられた形をみながら考えると、その問題に関する意見として私が述べた「新陳代謝」という言葉は、それをもう少し違う形で表現すると、「ヘビーユーザーが消えてゆくこともはてなの想定の範囲内」といういささかダークな結論になるのかもしれません(これは今思いついた話なので、まだ詰め切っていません)。それが意図的であるか無いか、あるいはそれがはてな(あるいは同一ID制)の限界なのか、は分かりませんが、それも含めて私ももう少しだけ考察してみようと思います。

cu39cu39 2005/03/21 01:44 お忙しい中、丁寧なまとめと返答ありがとうございます。「ゆかっちさんの立ち位置」と「はてなの運営側の意思(の推理)」とを、(主にナナメ読みのせいで)混同していた部分があったことに気づき、そこでやっと論点を飲み込めた気がします。

yukattiyukatti 2005/03/22 03:59 jo_30さん 今回はいろいろとお付き合いくださりありがとうございました。すごく勉強になっています。上に書いてくださっているコメントの立論の動機等についてはまさにご推察の通りです。で、jo_30さんの論考も同じようにそういう状態になってますけど、今回は確かにこれまで自分の書いたことや考えたことが実はすべて繋がっていくことだったかも、という実感が持てて、正直驚いている部分もあります。また逆に、新たな問題が見えてきたなあとかいうことも思っています。「ヘビーユーザーが消えてゆくこともはてなの想定の範囲内」というのは確かにありうることかもしれませんね……。
あと、後日別途書くつもりですが、ちょうど今『ウェブログの心理学』という本を読んでいるところでいろいろ示唆を受けています。たとえば掲示板と「ホームページ」とのコミュニケーション形態(型・単位・機能)の違いとか、それによって生まれてくる両者の場としての特徴の違いの話を読んで、なるほど、これ人力(掲示板的)とダイアリー(『ホームページ』的、かつ、『ブログ』の特徴を備えてもいるので従来のホームページ的意識を持っている人だと軋轢を感じる場合がある)の違いにも当てはまるところがあるんじゃないかとか思っています。

cu39さん こちらこそいろいろと勉強させて頂きました。ありがとうございます。いかんせん拙文で申し訳ありません。斜め読みは、わたしの文章が長文であるせいもあるかと。前にも指摘受けたことがあるので、ちょっと今後は考えます。

1993 | 04 | 06 | 10 | 11 |
2003 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 12 |
2009 | 10 |

QR

香雪ジャーナル携帯版QRコード
香雪ジャーナル携帯版
香雪読書アンテナ携帯版QRコード
香雪読書アンテナ携帯版
"yukatti" Matsumoto,Y.