続ける力
法律家を養成する「伊藤塾」の塾長・伊藤真さんの著書です。アマゾンなどのユーザ書評では馴染だったのですが,今回はじめて読んでみました。
予想以上に,当たり前のことを書いてある印象ですが,よくある,いろいろなところの事例を引っ張ってきて解説するものとは違い,ご自身の教育者としての経験に基づいて書かれています。そのため,ぼくには直接的に関係はなくとも,一本のスジが通っていてとても読みやすい文章でした。
- 作者: 伊藤真
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 新書
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今回,前半は読みながらメモ的にツイートした箇所がありますので,それを記します。(本文からの引用となります)
努力の継続とは,つねに「自己ベスト」を目指す営みです。他人と比べないことは,モチベーションを持続させるための,とても重要なポイントなのです。(p.47)
「やればできる,必らずできる」とは,裏返せば,「やらなければできない。だから毎日しっかりやれよ」という厳しいメッセージでもあります。(p.48)
そもそも高い目標を持っていない人,なんらかのレベルまで到達していない人は,スランプに陥りません。サボっている人に,スランプはないのです。(p.57)
「ひとつダメなら,全部ダメ」と思わない。(p.59)
スランプに陥りそうなときには,「部分的な問題を全体視しない」「短期的な問題を永続化しない」という二つのポイントを,ぜひ自分に言い聞かせて欲しいと思います。( p.61)
スランプの自分に「ごほうび」をあげよう(p.65)
必死に考えて下した決断は,必ず正しい(p.72)
学校は講師の見た目で選んでよい(p.85)
本当は努力不足で実力が伸びないだけなのに,「この講座じゃダメだ」「この参考書じゃダメだ」と,次々と余計なものに手を出していくのは,典型的な自滅のパターンです。(p.90)
私は,新しい本を買おうかどうか迷ったときは,「その本を3回読んで自分のものにできるだけの時間的な余裕があるか。それほどほしいか」を自問するようにと,受験生にアドバイスしています。(p.94)
スランプへの対処としては,それを否定せず,その下げ幅を狭めようというスタンスです。目標を達成したときは,それ自体がご褒美となり得るので,スランプにぶつかるまで努力した,その時にご褒美をあげるというのには新鮮さを覚えました。言い換えれば,積極的にリフレッシュしようということなのでしょうね。
本の購入は,おもに参考書なのでしょうが,普段の生活でも使えそうなものですよね。とくにぼくには。
全体的に精神論に走っているとの意見もあるかと思いますが,ご自身の事例に基づくものなら,そう気にはなりません。そのほうが,はいって来やすい方も多いかも知れません。
冒頭の
続けるかぎり「負け」はない
これがすべてだと思います。
読んで良かった。
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