近所の桜を愛でる帰り道


大岡信の詩「地名論」全文を読もうと
近所のK図書館に行く。
池澤夏樹個人編集「日本文学全集」にその詩は掲載されていた。
池澤自身が選んだ一篇だ。



他の詩もついでに読むともなく読んでいると、
そこかしこに気になる言葉が見つかった。
萩原朔太郎茨木のり子田村隆一
詩ってこんな力があるんだな。
いまは『資本論』通読に傾倒しているから
限りある力と時間を分散したくはないのだが、
詩も読んでみたいと思った。
自分にとって、少し意外な発見だった。


家への道すがら、散り始めた桜を眺めて楽しむ。
ことさらに観光名所に行って飲んで騒がずとも、
近所の桜を愛でるのが僕には愉しい。
金曜日にiPhoneを会社に忘れてきてしまったから
眼で記憶しておく。


(文中敬称略)