『資本論』第2ラウンド、岡崎次郎訳で


資本論』第2ラウンドは国民文庫岡崎次郎訳)に挑戦。
高畠素之訳で全5巻通読した後で読みやすく感じる。
「岩波英和辞典」を編んだ田中菊雄先生の
「全体は部分の最良の註である」の言葉通り、
なにはともあれ通読してから二度目に入ると風景が開けてくる。
第1巻読了。文庫版は全9巻だ。


資本論 (1) (国民文庫 (25))

資本論 (1) (国民文庫 (25))


(本邦初訳・高畠版『資本論』全5巻、1927-28、改造社
岩波英和辞典 新版

岩波英和辞典 新版


資本論』の最後は「階級」で終わり、
冒頭の「商品」へ円環で続く構成になっている。
完結はしているものの、同時にエンドレスだ。
ちょうど資本主義が恐慌とイノベーションを繰り返して
あたかも永遠に続くかのように見える如く。


いま生きる階級論

いま生きる階級論

(文庫版を出してほしいな)


最後までたどり着いて俄然「階級」に興味が湧き、
佐藤優『いま生きる階級論』を再読。
新潮講座を活字にしたシリーズ『いま生きる「資本論」』続編で
講義形式の文章が読みやすく、頭に入りやすい。
宇野弘蔵『経済学方法論』をテキストに
資本論』の唱える「階級」を読み解く内容だ。
佐藤優さんの導きがなければ、
僕は『資本論』を通読することは生涯なかったかもしれない。


いま生きる「資本論」 (新潮文庫)

いま生きる「資本論」 (新潮文庫)

(第一弾は文庫になってます)


40年近い社会人生活で
日々自分の労働力を商品化して生きてきたから、
このテキストを読めるようになったように思える。
だてに仕事をしてきた訳じゃなかったな(よかった!)。
大学生のときだったら、
きっと上っ面しか理解できなかったろうな。
池上彰さんも著書でそうおっしゃってました)


高校生からわかる「資本論」 (池上彰の講義の時間)

高校生からわかる「資本論」 (池上彰の講義の時間)

(大人にも理解しやすい入門書です)