『名著百選2017』(ブックファースト新宿店)をもらった


一年前は何をして、何を考えていたのかなぁ、
と「デジタルノート」を逍遙していたら、
大事な年中行事をひとつ忘れていたことに気が付いた。
ブックファースト新宿店が実施する「名著百選」だ。


同店がサイン会、講演会などで仕事をしてきたプロフェッショナルに
今年の一冊を選んでもらい、店頭でフェア販売すると同時に
小冊子を編集発行。
そのセレクションから一冊買うと、特別編集の小冊子がもらえる。
10月23日からフェアが始まっていたのに
うっかり見落としていたのだ。
あぶない、あぶない。




入手できるか心配になって、
取り置きできるものか店に電話を入れた。
書籍そのものは取り置きできても
小冊子をもらうには来店が条件だった。
(そりゃそうだよな)
電話口の男性は「きょういらっしゃればまだ余分がございます」
と言ってくれたので、年休を取っていたにも関わらず、
新宿までいそいそ繰り出した。



2017年の僕の一冊は漫画家・板倉梓さん推薦、
トルーマン・カポーティ『夜の樹』(新潮文庫、637円)で決定。
『名著百選2017—私が今年、出会った一冊』も無事手に入れた。
書店隣りのコクーンビル1F「TULLY'S COFFEE」で
『名著百選』、購入した本を読むのも年中行事の一環。
たっぷり時間を使おうと、カプチーノ・グランデ(460円)を奮発しました。



(推薦文を読みながら、その場で本を手にするのがうれしい)


短編集『夜の樹』の最初の作品「ミリアム」。
いきなり、これが傑作。
思わず二度繰り返して読んでしまった。
カポーティ21歳の作品で、O・ヘンリー賞受賞作。
川本三郎の訳が素晴らしい。
原文も読んでみたくなった。


板倉さんの推薦文を
『名著百選2017』から引用してみる。


   「カポーティ」の映画がきっかけで原作を手に取り、
   この短編集も読みましたがオススメです。
   「ミリアム」は美しい少女に魅せられる未亡人の話。
   「誕生日の子供たち」。
   これも美しく妖しい少女に惑わされる子供達の話。
   得体の知れない物への畏怖の感情の描かれ方に引き込まれます。


街の書店にできて、Amazonにできないことがある。
「名著百選」フェアは同店で12月3日まで開催中。
小冊子は購入客の先着1,000名限り。
なくなり次第終了だから、読書人はお早めに!


夜の樹 (新潮文庫)

夜の樹 (新潮文庫)