yunioshiの日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2006-06-10 フランク・ザッパ、ヴァイに入門を許すの巻 このエントリーを含むブックマーク

『クロスロード』で「悪魔のギタリスト」役を演じたスティーブ・ヴァイ

http://d.hatena.ne.jp/yunioshi/20060608

6月6日生まれ(『オーメン』のダミアンと同じだあ)だそうで。アメリカの名門音楽学校バークレイ出身で、フランク・ザッパ大明神に認められて世に出た。ザッパといえば、あらゆる音楽を飲み込んだ現代音楽家として(こういう表現でも言い尽くせない)つとに有名だが、その音楽を演奏するには相当の実力が必要で、彼の元でバンドのメンバーとして集まったミュージシャンは。バカテクばかりである。集まったというより、ザッパは非常に厳しいオーディションを開き、そこで彼の目に適った者だけをザッパ門下生にする。「ザッパ門下生」とは音楽界において大変なステータスとなり、ミュージシャンの憧れの存在なのだ。

バークレイ出身という超エリートだったヴァイも、もちろんそのひとりで、ギターの腕に自信はあるものの、ザッパのもとには別の切り口で自分を売り込んだ。以下、シナリオ形式でその経緯を示した。


 アメリカニューヨーク。雲の上の摩天楼のザッパ道場。

 門にひとりの若者が現れる。

 スティーブ・ヴァイ(20)である。背中にギターを担いでいる。

ヴァイ「たのもう!」

 門の中から「(声)ど〜れ!」

 門が開き、修行服に身を包んだ弟子(エイドリアン・ブリュー)が現れる。

ブリュー「そは何者ぞ?」

ヴァイ「拙者スティーブ・ヴァイと申す、ザッパ師に一手お引き合わせを」

ブリュー「…参られよ」

ヴァイ「かたじけない。では」

ブリュー、ヴァイを招き入れ、道場につれて行く。

 広い道場。奥にずらりと弟子達があぐらをかいて並び、その中央に背の高いヒゲをは  やした男があぐらをかいている。

 フランク・ザッパ師だ。

 ヴァイ一礼をし、ザッパ師の前に座る。

ザッパ師「ヴァイとやら。貴殿は何ぞ」

ヴァイ「はっ。バークレイでギターを少々。ザッパ道場に入門を希むべく」

 弟子達の間から嘲笑がもれる。

弟子1(リトル・フィート)「笑止。ザッパ師の前でギターなどと」

弟子2(ジョージ・デューク)「身の程知らずが。これまで何人のギタリストが師の前で砕け散ったか知らんのか」

ザッパ師、弟子達を制しながら、

ザッパ師「よい。そのギターは日本の」

ヴァイ「アイバニーズでござる」

ザッパ師「弾いてみよ」

ヴァイ「では。ごめん!」

ヴァイ、立ち上がり、速弾きを披露する。

弟子達「おおっ!あれは…」

弟子3(チェスター・トンプソン)「 なんと!」

弟子4(エディ・ジョブソン) 「クラシックパガニーニの曲でござる」

ヴァイ「いかが」

ザッパ「ふむ。サトリアーニ流とお見受けしたが」

ヴァイ「拙者の師でござる」

ザッパ、ブリューに目で合図を送る。

ブリュー、ギターを持って前に進み出る。

ザッパ「おぬしにこんな真似はできるかな?」

 ブリュー、師に一礼しギターを弾き始める。

 パオ〜ン、パオ〜ン。(ギターから出るのは象の鳴き声である)

弟子達「出たっ、ブリューの必殺技エレファント・トークだ!」

 にやりとヴァイに向かって笑いかけるブリュー。

 しかしヴァイ少しもひるまず、ギターを弾きはじめる。

 左手には スライドバー、足下にはワウワウペダルが。

もにもに。ふぬふぬ。ぱらへんほむらげんりぃ…

ザッパ、弟子達「!」

弟子5(ジョニ−・ギター・ワトソン)「なんじゃこれは」

 あっけにとられる弟子達。

ヴァイ「(演奏の手をとめて)いかが…」

ザッパ「(うなずいて)ふむ。…ボジオ、例のものを持て」

弟子6(テリー・ボジオ)「ははっ」ボジオ、楽譜とテープレコーダーを持ってくる。

ザッパ「この譜面はおぬしが書いたものとは本当か?」

ヴァイ「しかり」

ザッパ「では、この場で実際にやってみるがよい。」

 ボジオ、テープをまわす。

「マイ・ネイム・イズ・ジョン、ホワッツ・ユア・ネイム? マイ・ネイム・イズ・ジェニー…」

 スピーカーから人の会話が流れる。

 ヴァイ、すかさず五線譜になにやらさらさらと書き始める。

 ザッパ、弟子達、食入るようにその様子を見つめる。

 テープが切れるとほぼ同時にヴァイ、書き終わり、五線譜を皆の前に出す。

 それを手に取ったザッパ

弟子4(ジョブソン)「ザッパ師、これはあの会話を楽譜にしたと?」

ザッパ「いかにも。見よ!」

弟子4「むう! か、完璧でござる…」

弟子達一同「…(沈黙)」

ザッパ「では、この楽譜を、ギターで弾いてみよ!」

ヴァイ「(にやり)お易い御用」

「(ギターで)マイ・ネイム・イズ・ジョン、ホワット・ユア・ネイム? マイ・ネイム・イズ・ジェニー…」

弟子達「おおっ!」

ザッパ「……む。道を極めんとす、若者あり。よきかな。入門を認めよう。皆、異論はないな?」

弟子達一同「御意!」

ヴァイ、深くおじぎをする。

ザッパ「うむ。ヴァイ、おぬしに名を授けよう。そうじゃな…インポッシブル・ギター・パート…」

ヴァイ「(感極まって)かっ、かたじけのうござるっ!」

ザッパ「よしよし。…さあ、皆の者『ブラックペイジ#2』の練習の続きじゃ」

 一同立ち上がり、「ははあっ!」

楽器の準備を始める。

弟子7(チャド・ワッカーマン)、ヴァイに「まだボジオ以外誰も演奏しきれんのだ…」

ブリュー「ヴァイ、おぬしならできるかものお…」

ヴァイ(誇らしげに)「現代音楽なら得意でござる」

それを聞きとどめたザッパ、弟子達に向かって

「喝!」

ひれ伏す一同。

ザッパ、ヴァイに向かって「そもさん!」

ヴァイ「ざっぱ!」

お後がよろしいようで…。

以上多少フィクションを加えました。

シーク・ヤブーティ

(「ザッパに凝り出すと大変なことになるぞ。このくらいにしとけ」という神様のお告げがありました)

Live at the Astoria London [DVD] [Import]

(ヴァイのビデオ格好良すぎ!)

ディシプリン (紙ジャケット仕様)

エレファントトークを聴いて、ブリューのえれえファンとなりました)

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