Magic Bites / Ilona Andrews

Magic Bites
Ilona Andrews
Ace Books ( 2007-03-27 )
ISBN: 9780441014897

登場人物 

  • ケイト…超常現象に係る傭兵のような仕事をしている。
  • グレッグ…ケイトの父親の友人。Orderという組織に属する魔法使い。
  • クーラン…シェイプシフターたちのトップ。ライオン。
  • クレスト…モルグの職員。

主人公は傭兵のケイト。父親が死んでしまったあと、保護者となってくれたグレッグが仕事の最中に死んでしまい、ケイトは彼がかかわっていた事件について尋ねるためにOrderという組織を訪れる。組織の責任者はケイトがグレッグの友人の娘であることを聞き、彼女を雇うことにする。
調査を開始したケイトは、グレッグの死体のそばには首を切られたヴァンパイアの死体があったことを知る。ヴァンパイアがどうグレッグの死にかかわっているのか。Mスキャンの奇妙な値は何を示しているのか。そのカギを求めてケイトはシェイプシフターの王クーランの元を訪れる。


ロマンスはほとんどありません。ファンタジーです。
物語世界は現代に似たアトランタで、魔法使い・シェイプシフター・ネクロマンサー・人間・ヴァンパイアなどが暮らしています。わりとダークな世界ですが、ケイトはその中で傭兵をしながら暮らしているタフな女性です。家族は一人もなく恋人も友人もいません。彼女の背景には複雑なものがありそうです。

この物語に出てくるヴァンパイアは、美しくもなく万能でもありません。かなりグロテスクで、マスターに操られる化物です。体のどこかにマスターの印がつけられています。ウピールは、死肉を喰らう人間形態の生き物という風に区別してあるようです。こいつが作中でとても残酷でいやな奴でした。ネクロマンサーとか死肉喰らいとか出てきますので、うえっと思う部分もあります…。

シリーズの一作目ということで、いろいろな謎がちりばめられたままになっています。面白かったかと言われると、うーん…。面白くないわけではないんです。単語が難しくてヒロインに感情移入する余裕がなかったんですよね。だから保留。2作目も購入してあるので読むつもりです。