「弱さ」のちから、ほか

昨日一日苦しめられた頭痛が少し落ち着いたものの、先日、中島某氏の本を何冊か読んで陥ったゲロゲロな気分から醒めきらない。本来なら休み明けの試験対策をすべきなのだろうが、一度落ち込んだ気分を浮上させるために、徘徊先のブロガーさんの何人かが推す鷲田清一氏の本を読んでみることにした。
鷲田氏の名前は、看護学概論の授業でメルロ=ポンティなどとともに耳にはしていたが、著作を手に取るのは今回が初めて。看護系では臨床哲学関連の著作がいいかなあと、県立図書館で何冊かピックアップしてザッと目を通してみた。

<弱さ>のちから

<弱さ>のちから

ホスピタリティやケアといった看護にとって欠かせない概念を、かなり広範な視野から捉えている。メイヤロフの"On Caring"と併せて、自分なりのケア・・・看護観を築いていくためにも、しっかり読みこんでみたい本だ。別途購入する。


「聴く」ことの力―臨床哲学試論

「聴く」ことの力―臨床哲学試論

「弱さのちから」の前に書かれた本だが、専門的で難解。


[rakuten:book:11162894:detail]
「聴くことの力」ほどではないが、「弱さのちから」よりは難しめ。後者の二冊は、「弱さのちから」を読みこんでから手に取る本かな。


14歳の君へ―どう考えどう生きるか

14歳の君へ―どう考えどう生きるか

鷲田さんの本の近くに置かれていたので、題に惹かれて手に取った。14歳に向けて書かれているのだが、自分が読んでも考えさせられるものが少なくなかった。こういう本を14歳の頃に読んでいたら、人生違った方向に開けていたかもしれない、なんて。こちらも購入したい。

だからこそ君は、意見なんてものをもつべきではない。「自分の意見」を主張してはならない。君がしなければならないのは、自分の意見を主張することではなくて、本当の考えを知ること、自分の立場や都合を超えた、誰にとっても正しい考えを、自分で考えて知ることだけなんだ。
(「14歳の君へ」51pより)

・・・「誰にとっても正しい考え」を自分なりに考えてそれを人にぶつけることは他人の意見の否定に繋がるからと、「自分の意見」しか言えない大人になっちまってた自分に気づき、ガビンと来た。