AVに字幕がつけば

なんかもうすぐ訪れそうな、アダルトビデオのブームを思いついちゃった。字幕AV。
最近のバラエティ番組ってものすごい頻度で字幕(テロップ?)つくじゃない? 出始めた頃は視聴者が笑うべき面白ポイントで字幕がついて、ここ笑いどころですよ笑っていいですよ、みたいに示唆されてた気がするんだけど、最近は別にオチじゃなくてもバンバン字幕出てる。
当初は「そんなフォローされなくても目で画を観て音声聞けばちゃんと理解できるっつーの、字幕うざったいな」って思ってたんだけど、最近は便利だな、と思い出して。まず早送りの時。ほとんどの番組をリアルタイムでなく録画で観る俺にとっては、早送りでぶっ飛ばして観てる時、字幕があるとストップし易いんだよね。次にワンセグ。例えば電車の中でちょっと退屈した時、携帯電話でワンセグ観てもいいんだけどわざわざイヤフォン繋げるのは面倒くさい。そんな時バラエティ番組を選べば、字幕のおかげで音声なんかなくても大体意味がわかる。まあお笑いバラエティであっても音声抜きの字幕だけじゃ吹き出したりできないけどもね。
テレビを最大の娯楽としてお茶の間の中心において家族で楽しむ時代はとっくに終わって、個人の個人的な楽しみ方に移行したわけだから、ちょっと前じゃ考えられなかった文字でのフォローが便利になるのも当たり前……のような気もしてきてて。
そんでもってこの字幕ブームについてもうちょっと考えてたら、「アダルトビデオに字幕がついたら便利だな」って思っちゃったんですよね。早送りして当たり前のメディアですから。高速再生している画面の下半分に、セリフが表示されてたら、なんだかいろいろ見逃さないで済む気がして……。特に俺のようなセリフにこだわる男にとっては。さまざまな需要に応じる為にいろんなジャンル、シチュエーションを細分化して用意されているアダルトビデオですが、その世界観はセリフによってフォローされてる部分も小さくないんじゃないかと。ついでに、その字幕がテキスト化されてて、DMM.comでは字幕テキストで検索できたりしたら……喜ぶ人いるんじゃないかしら(特に俺)。
なんかアダルトビデオって著作物として軽んじられてる気がするんだけど、実際にはちゃんと文脈の存在する、人に感動を与えられる作品も多いと思うのね。でも性的趣向というか、各人の盛り上がりポイントがあまりにも千差万別なばっかりに十把一絡げにされて、「結局のところ裸でエッチしてりゃOKなんでしょ」みたいな酷い扱いになってる気がするの。かといってその全貌を俯瞰して把握するなんてことは不可能なくらいにに作品数があまりにも膨大な事実があって、それを体系的に分析するようなひとつの独立した文化として語ることができない。だとしたら字幕挿入によるテキスト化がアダルトビデオ文化的分類学研究の為のひとつの礎になる……なんてことは、まぁ全然考えてないんだけども。