その人だけに見えているもの

つづれおり

つづれおり

初めてキャロル・キングを聴きました。すごくいい。衝撃はないけど、じんわり沁みます。古き良き時代って感じ。ちょっとかすれ気味な声が素敵だ。かすれ声になりたいなー。

ドリーマーズ

ドリーマーズ

夢と現実の境目があやふやになる瞬間ってあるなぁ。今回気づいたこと。柴崎友香さんの特徴として風景というか目の前に広がっている光景の描写がものすごく細かいっていうのがあるけど、それを読んで私がそれをすんなり頭に思い描くことができるかって言ったらそうじゃないことのほうが断然多い。それはやっぱりその人(主人公)が、その人だけに見えている景色を説明しているからで、どんなにそれをこちらが思い浮かべようとしても100%うまくいかない。そして凄いのは、その景色を見ることができている主人公にこちらが嫉妬してしまう、ということなんじゃないかと思う。「私もそれを見たい」って強く思わせるものがそこにはある。描写は細かくて上手いのに、そのあまりの細かさが自分の想像力の限界を超えてて、ついていけなくなる。それはなんだか不思議な感覚だ。でも嫌じゃない。むしろ心地良い。

夢の世界は自由だね。でもだからこそ、楽しい夢が見たいなぁ。