寂しいよね・・・

T:はいどうも!
G:TとGでT&G!よろしくお願いします
T:最近ね、寂しいなと思うことがたくさんあるんですよ
G:そうそう、結局、人間ってひとりで生きていくしかないからね
T:急に話が飛びすぎだよ!まあでもそうなんですよ、ひとりの時間が寂しい
G:部屋にいると突然人恋しくなったりしますよね
T:そうそう、そんな時に僕は口笛吹いてみたりして
G:プレスリーの霊を憑依させて唄わせたりしますよね
T:口寄せじゃねえよ!なんでイタコみたいなことしてんだよ!
G:恐山にひとりでいるときも、ときどき急に寂しくなるんですよね
T:そりゃ寂しいわ!あんな山奥にひとりでいたら気が狂いますよ
G:でも他にも寂しいことっていっぱいあるじゃないですか
T:僕は田舎に帰ったときに景色が変わってたりして、寂しかったですね
G:実家に帰ったら家が借金の形にとられてなくなってたりね
T:寂しいっていうか絶望するわ!
G:家族とも全然連絡が取れなくて
T:家どころか俺も捨てられてるじゃねえか!
G:でも毎月25日には口座に仕送りが・・・
T:何の話だよ!足長おじさんか!
G:「おかしいなあ・・・うちの家系はみんな短足のはずなんだけど・・・」
T:どんな不思議がり方だよ!そこじゃなくて誰が送ってくれてるのかを不思議がれよ!
G:まあ僕がそんな状況になってから早3年が経ちますけどもね
T:重いな!そんなこと言われたら全然笑えなくなるわ!
G:やっぱり地元っていうのはたくさん思い出があるじゃないですか
T:そりゃたくさんありますよ。昔よく行った駄菓子屋さんとか懐かしいですよね
G:いま思うと申し訳ないですけど、僕よく万引きしてましたよ
T:してた奴いましたねー。店番のおばあちゃんの目を盗んでね
G:僕はその時点で満足してましたけどね
T:目を盗んだだけで終わり!?怪しまれるだけで何の得もねえじゃねえか!
G:やっぱりもう老眼になってるからあんまり高くは売れないんですけどね・・・
T:文字通り!?気持ち悪いこと言うなよ!小学生がどんだけダーティーなことしてんだよ
G:あとよく引いたといえばマンドラゴラね
T:全く意味がわからねえよ!
G:そのときの声でよくおばあちゃんを失神させてその隙に万引きしてましたけどね
T:やり方が常軌を逸してるわ!そんな万引きはしたことないですけど
G:そのマンドラゴラがまた意外と高く売れなくて・・・
T:マンドラゴラはもういいよ!
G:やっぱりすり潰すときにもリスクが大きいからですかね
T:どんなリスクがあるのかすらよくわからねえよ!
G:すり潰したものはよく売れるんだけど特殊な技術が・・・
T:好き放題か!そんなお前だけわかる話されても困るわ!
G:そして駄菓子屋に行った後は公園とか空地で遊びましたよね
T:遊びましたねえ。砂場で相撲とか砂山作ったり
G:マンドラゴラ引いたり
T:しつこい!どんだけフリークだ!それはもういいんですよ、野球とかサッカーもしたじゃないですか
G:よくやりましたねえ、悪い足場で
T:なんでわざわざ足場の悪いときを選ぶんだよ!そんなときは自重しとけよ!
G:僕らの中では泥レスが流行ってましたからね、みんな全裸ですよ
T:どんな小学生だお前ら!おませさんか!
G:そのときの友人が泥パックで一山当てたときは悔しかったですけどね
T:肌が常にツルツルだった小学生とか嫌だわ!もういいよこの話
G:あと田んぼとかたくさんあったんですよ
T:ありましたね、田んぼ。学校行事で田植えとかやらされたりね
G:腰の曲がったおばあちゃんが「こう植えるんだよ」なんてね
T:そうそう、昔から田植えしてるから腰が曲がっちゃってるんだよ
G:しかも僕が目を盗んじゃったから・・・稲が不規則で・・・曲がってて・・・
T:駄菓子屋のおばあちゃん!無理しないで!そしてお前は申し訳なく思え!
G:でもそうやってせっかく教えてくれてるのにふざける奴とかいたでしょ
T:いましたね、悪ふざけして迷惑かけるんですよね
G:穂が実った稲を作ってきて「植える必要ないんですけど〜」みたいな奴が必ず一人は
T:いねえよ!田植え段階なのにびっくりするわ、小学生にしてその技術!そいつに習うよみんな
G:倍以上の速さでしかも正確に稲を植えて「コンバインいらないんですけど〜」みたいな奴が必ず一人は
T:そいつ頑張ってるよ!きっとすごく努力したよそいつ!機械に勝ったんだから!
G:中国や東南アジア、南米で尽力して「世界的な食糧不足克服したんですけど〜」みたいな奴が必ず一人は
T:立派だよ!俺、尊敬するよそいつのこと!
G:まあ僕たちはただ肌をすべすべにしてただけなんですけどね
T:泥パックしてるなよ!なんだお前ら、わけわかんねえ奴ばっかりか!
G:でもそういう田んぼとか、よく遊んだ空地にマンションとかが建ってたら本当に寂しいですよね
T:そうなんですよ、思い出も消えちゃうような気がしてね
G:旅立ちの前日にあの木の下に埋めたタイムカプセルも・・・
T:もう皆で掘り出せなくなっちゃったな・・・
G:そうだな、うちの倉庫にあるからな・・・
T:なんでお前が掘り出してんだよ!
G:埋めた次の日の夜にどうしても・・・
T:そんなことしようとする奴いたけど!
G:そんでお前の家の前まできたときに俺が入れてた爆弾が爆発・・・
T:俺の家!お前が壊したの!?というか爆弾を入れてたってことに驚きだよ!
G:いやぁ、お前の家の土地にマンション建てたがってた人からもらってたんだけど
T:うちを壊す用!?そんでお前、元から壊すつもりだったの!?
G:20年後の自分に宛てた手紙と間違えて爆弾を入れちゃってたからなあ・・・
T:とんでもない間違いだな!というか、なんてことしてんだよ!
G:大丈夫、大丈夫、皆の入れたものはちゃんと俺が倉庫によけといたから
T:そこ心配してねえよ!まず心配なのは家族だよ!
G:大丈夫、大丈夫、皆はちゃんと俺の仲間に手渡したから
T:余計心配だよ!バックにいるのは絶対に闇の人物だろ!
G:大丈夫、大丈夫、お前の口座には毎月25日にその報酬からお金を振り込んでるから
T:あれお前かよ!ていうか俺の家壊して手にいれた金もらっても全く嬉しくねえよ!
G:全部丸儲けのつもりだったのに、お前に対して罪悪感が生まれたのは誤算だったなあ・・・
T:俺はお前に殺意が生まれたわ!
G:いやいや、生まれっていうのは大事にしなきゃダメですよ
T:生家がお前によって奪われたわ!通報する!
T&G:どうもありがとうございました!


実に久しぶりに、本ネタを書いて見ました。とにかく、山がない。
小出し小出しで、平坦な感じですか。うん、でも、結構好き。久しぶりの作品だからかな。
ノープランから、一気に書き上げました。どんなもんだい。どうもないって?そうですか。