「大学院入試合格者向け説明会」っていいかも

とある研究会でいっしょになったことのある知り合いの方のブログを読んでいたら、大学院に合格したとある。しかも東大公共政策大学院一橋公共政策大学院早稲田のファイナンスMBAの三つに受かって、「どこにするべきかなんとなく悩んでいる」んだそうだ。

なんとなくというのは、本当に大学院がベストなのかよく分からないんですよね。もし大学院もやってみる場合は、早稲田が夜間と週末なので、東大か一橋とのダブルスクールができないかなと欲張ってみたい気もします…。ただ、根本的に勉強があまり好きじゃない&根っからの仕事大好き人間なので、大学院は向いていないんじゃないかなと…。

専門外の領域なので、大学院としての相場は正直よくわからないが、どう見てもブランド校にこれだけ受かっておいてこう悩むとは。たしかにこの方みたいに実務の世界で華やかに活躍している方は、大学院としては喉から手が出るくらいほしいだろう。しかし「ダブルスクール」はいくら自営業とは言えちょっと無理ではないだろうか。あと、大学院では「勉強」というより「研究」になるので、いわゆるお勉強のイメージとは違って自分で獲得していくものが多いと思う。実務の世界では得にくいアカデミックな刺激というのもなかなかなものなので、せっかく合格したのならば入ってみるのがいいのではないかとおせっかいながら思った次第。

で、題名に書いた「大学院入試合格者向け説明会」というのは、一橋のサイトを見ていて見つけたもの。

大芝院長の挨拶ののち,公共法政から高橋滋,グローバルガバナンスから秋山信将,公共経済から山重慎二が,入学までの準備や入学後のスケジュール,イベント等について説明を行いました(このときの説明資料はこちら).全体での説明に引き続いて,3プログラムに分かれて,軽食を取りつつ,質疑応答を行いました.いずれのプログラムにおいても,本大学院が提供できる教育プログラムや入学前の準備について,また,各プログラムが導入しているイベントの詳細について活発に質問が出されていました.

合格者の自己紹介などが行われたプログラムもあり,合格者同士の親睦にも一役買ったのではないかと思われます.

こういうのが事前にあると、見通しが立てやすくて入学予定者としては非常に助かるだろう。うちの大学院でもこういうのがあったらいいのに。私の時なんか9月に合格発表があって以来まったく音沙汰なしで、あれはもしかして騙しだったのか?と不安になった2月下旬にようやく入学手続書類一式が届いたわけで。

公立小中学校にスクールソーシャルワーカー導入

ロテ職人さんのところ経由で知ったニュース。
学校にソーシャルワーカー 家庭問題抱える子に対応(MSN産経ニュース:2008/01/06)

 虐待や育児放棄、経済的な困窮など深刻な問題を抱える家庭の保護者や子供に対し、専門的な見地で対応をするため、文部科学省は6日までに、平成20年度から公立小中学校で活動する「スクールソーシャルワーカー」を、全都道府県計141地域に配置することを決めた。

 不登校やいじめ、暴力行為など子供の問題行動には家庭環境が影響しているケースも多く、教員だけでは十分対応できない状況も増えている。恒常的に専門家の協力を得られる仕組みを整えることで、家庭状況に合った対応を可能にすると同時に、教員の負担を軽減する狙いもある。

 スクールソーシャルワーカーの主な役割は学校と関係機関との仲介。深刻な問題を抱えた保護者や子供の実態を把握した上で、個々の状況に応じ福祉施設や警察、ボランティア団体などに協力を要請する。生活保護や就学援助の申請手続きを助言することなども想定している。

この記事の文を読むと、今の学校に求められているのはまさしくこういう役割の人達なんだろうな、と門外漢の私でもそう思う。子どもが何に困っているのかという視点で、スクールカウンセラー特別支援教育コーディネーター、児童相談所や行政の福祉課など様々な支援役割を持った人達にうまく「つなげる」存在になってくれることを願う。

afcpさんのブログ「A Forward-looking Child Psychiatrist」のエントリ「公立小中学校へのソーシャルワーカー配置」にはニュース記事など含めて詳しく書いてある。詳細を知りたい方はそちらもご参照を。

三学期の履修授業

ひとまず記録がてら、三学期(12月〜2月)の履修授業メモ。

・火曜:7/8限(18:20〜21:00) 学校教育相談 T上先生
授業概要:認知行動カウンセリングの視点から、学校教育相談の実際について理解を深める。とくに不登校、学級の人間関係づくり、コラボレーションの課題を取り上げる。

目的・ねらい: 学校教育相談の現代的課題とその解決に向けての実際的な能力の向上をめざす。

#先生の近著として紹介されていたのがこちら。好評らしい。

特別支援教育コーディネーターのための対人関係ゲーム活用マニュアル

特別支援教育コーディネーターのための対人関係ゲーム活用マニュアル

・木曜:7/8限(18:20〜21:00) 組織心理学 O田先生
授業概要:組織とは、人間からなり人間のためにある。その中で人間同士の相互作用により生じてくる心理学的・行動学的特性について学び、組織の在り方、制度、組織間の連携および運営などについて企業組織をベースに概観する。さらに、それぞれの受講者が所属する組織について事例発表し、その特徴や相違、課題等について議論する。

目的・ねらい : 組織心理学の過去の研究で得られた基本的な知見、理論、方法論などの概要を理解するとともに、現実場面を通じ、さまざまな組織の理解を深める。

・金曜:7/8限(18:20〜21:00) 健康心理学 K玉先生
授業概要:授業概要:健康心理学は、我々が心身の健康の維持増進、病気対処をどのように認知・行動する  のか、また、精神的安寧を得る上で身体的、社会的、心理的要因がどのような役割を持つのかを心理学の側面から明らかにしようとする。本講義では、健康行動および健康認知、ストレス対処、ライフスタイル、パーソナリティなどの諸問題に焦点を当てて概説する。なお、後半(第五週以降)からは、受講者は割り当てられた課題について準備し、報告することが求められる。また、全員で適宜資料等に基づいて討議を行う。

目的・ねらい(得られる能力等を明記する項目) :この授業では、健康心理学の研究課題とそれに対する理論的、方法論的アプローチを知ることを主たる目的としているが、それは実際の研究成果である論文の理解を通して行われる。受講者は、各自の興味と関連する健康心理学領域の関連文献を精読し、課題発表と全体討議を通して、問題設定の論理性、それに適合したアプローチと分析手法の理解、結果の整理とその意味づけなどを検討しながら、文献に対する批評能力とリサーチ・スキル、プレゼンテーション能力を養う。

・土曜:2/3限(10:20〜13:00)※実際は9:30〜12:30 人間関係論 M井先生
授業概要 : 現代社会の対人関係に関するトピックスを取り上げ、研究の動向を紹介する

目的・ねらい(得られる能力等を明記する項目) : 現代の社会心理学の研究動向を学習し、日常生活の心理現象が社会によって規定されていることを理解し、科学的アプローチの基本的態度を学ぶ。

   4/5限(13:45〜16:25) データ解析(前半)調査研究法演習(後半) Y川先生
授業概要 :研究に必要なデータ解析の具体的な手法について,統計解析ソフト(SPSS)を用いて学習する。本授業は,原則として「心理・教育統計法」「社会調査法」「調査研究法演習」を受講済みあるいは受講中であることを基本要件とする。

目的・ねらい: 質問紙や実験等で得られた数量データを実際にパソコンと統計解析ソフトを使って解析する方法を学び,修士論文作成に向けての実践的な力を養うことを目的とする。

#土曜のデータ解析法で使っている教科書はおなじみこちら。

SPSSとAmosによる心理・調査データ解析―因子分析・共分散構造分析まで

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他にこんな本も薦められた。

★二要因分散分析をする場合

SPSSのススメ〈1〉2要因の分散分析をすべてカバー

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★因子分析をちゃんと勉強したい時

誰も教えてくれなかった因子分析: 数式が絶対に出てこない因子分析入門

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Excel統計を使うなら

わかって楽しい心理統計法入門―EXCEL、エクセル統計、ANOVA4 on the web対応

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★共分散構造分析を使うなら

共分散構造分析 Amos編―構造方程式モデリング

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★質問紙調査をする方へのニュースタンダード

質問紙調査の手順 (心理学基礎演習)

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