日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

流れて上野、銀座まで

昼飯を吉野家の豚キムチ丼で済ませ、しかし豚とキムチはともかく飯が不味い。というか味が無い。腹膨らめば瞼は弛み、京浜東北線で爆睡するうちにああ上野駅、なんとなく下車。

国立博物館若冲展は来週からだったが、久しぶりに常設展が眺めたくなったので向かう。あまり混雑していない本館で、仏像だの工芸品だの眺めるのは誠に至福の時なり。渡辺崋山の国宝「鷹見泉石像」など見ることが出来たし、能面にもグッとくるものがあった。

ところで日本人が大好きな長谷川等伯の「松林図屏風」であるが、2007年の1月にまた展示するらしい。独法化してからお客様のリクエストに敏感になっているのだろうか。
そんでもって、もちろん法隆寺宝物館も。

ボランティアの人の解説を聞きながら、どこからどこまでも重要文化財というコレクションを眺めたのであった。あの暗い空間でぼんやり座っていると、なにやら時の流れなどすべて忘れてしまいそうだ。
博物館を出て、山手線で有楽町へ。久しぶりに献血。待合室で読むものが無いので「CLASSY」を読んでいた。あーいう雑誌は、ま、本編のお洋服カタログ部分は「へえ、綺麗なもんだねえ」と男目線で一通り眺めるわけであるが、やはりお楽しみは後ろのほうについているトンチキな企画文章である。で、この号の「CLASSY」のお楽しみは、湘南の海に来ている男カタログ、みたいなやつであった。写真とプロフィールありつつ、学歴だの仕事だの年収だのを質問攻めにしていて、これなんて結婚相談所?って感じであったが、年齢がみなさん25〜30くらい。そうか、私くらいの年齢の男が付き合う女性って「CLASSY」とか読んでいるのか、縁遠い話であるなあ、などと感心した。感心した。
今日も血小板を沢山取られてから、相変わらずはっきりしないお天気の中を少し歩いて銀座のギャラリー小柳、『Olafur Eliasson "Your Constants are Changing"』を。画廊での無料の展示にしては非常にボリュームがあり、堪能する。偏向ガラスを使った、光が変幻自在に色を変える不思議な作品、波のイメージ、鏡、太陽のように目に焼きつく強い光、モチーフが豊富で大変楽しめた。