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2006.12.10(日) 晴れたので
■東京国立近代美術館『揺らぐ近代』

6時起床。いい天気だ。家にいて暗くなるのを待っていたら死にそうな気分になりそうなので、昼前にお出かけする。一旦新宿に出てチケットショップを物色、東京国立近代美術館のチケットが200円だったので、今日の予定が決まる。
新宿3丁目から九段下へ。武道館の前を通って美術館へ。今日の企画展は、『揺らぐ近代』と題して、日本画と洋画の間で揺れる作家、作品特集である。日本画と洋画の間で、技法、画材、題材、テーマ、その他、融合していたり、混乱していたり、ちょっと異色の作品が多く並び、え?この人がこんな絵を?みたいな絵が多い。まさに日本人画家にとっての『ゆれる近代』なのであり。
そして、技法や画材や題材にたいして極めて意識的な作品が多いために、普段は大雑把にしか絵が見れない私でも、そのあたりのところに非常に意識的になって絵を見ることができる勉強になる。これはお得でいい展覧会。
で、絵そのものも、とても面白いものが多い。高橋由一の『芝浦夕陽』なんかは純粋に、ああ、いい絵だな、と思うわけですが、例えば河鍋暁斎の『河竹黙阿弥作『漂流奇譚西洋劇』パリス劇場表掛りの場』などは、日本人が洋装で演じる歌舞伎を、あの河鍋暁斎が画いていたり、五姓田芳柳の『風俗図屏風』は、屏風なのだが洋画であり、富士山をバックにした村落に外国人や農夫や老婆や角兵衛獅子が丁寧なタッチで描かれていて妙にグロテスクでアクロバティックな絵なのであり。
浅井忠の『琵琶法師』なんかは、あの浅井忠なのに、妙に洒脱なタッチの、空白の多い日本画掛け軸。横山大観の『迷児』は、木炭で画かれており、童子の周りを孔子と釈迦とキリストと老子が取り囲んでいる、というワケワカラン絵。
どうみても日本画、掛け軸なのに、顔だけ西洋風だったり、屏風に描かれた西洋画だったり、今だったら現代美術の人が意図的にやる洒落みたいなものが、全身全霊の技術で為されており、大変、いろいろと、見ものなのだった。
その他面白かったもの。河野通勢の『蒙古襲来之図』は、西洋画の技法でたなびく雲まで再現した変な日本画?。小杉放篭の『天のうづめの命』は下膨れで力の抜け具合が絶妙な天のうづめが楽しい。秦テルヲって私はじめて知ったんだけれど、面白いですねえ、この人の絵は。熊谷守一の猫の絵とか、なんだこりゃ、という感じで。とにもかくにも、見物が多くて楽しい展覧会でした。
常設展のほうも、荒川修作ってのはなんでなんでもかんでもこう…などと思いながら見まして、特集で『臨界をめぐる6つの試論』という写真展、伊奈英次の、世界中の街中の監視カメラを撮影した写真に感心し、小野規のパリの集合住宅の写真に萌える。






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