今さら洋上風力発電

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上のリンクの動画。ヨーロッパを例にとって洋上風力発電を日本でもやるべき、という内容の動画なのだが、ツッコミどころが多すぎて一体どこから突っ込んで良いのやら。

まず、ヨーロッパの場合、偏西風の影響で風が安定して吹くが、日本の場合は違う上に台風もある。なので電力が安定供給できない。

2点目、日本の近海は、ヨーロッパと違って浅瀬ではない。したがって、ヨーロッパのように着床式ではなく、浮体式洋上風力発電にしなければならないが、まだまだ実証段階であるのが実情。

3つ目、環境アセスメント風力発電の振動や周波数が海洋の生態系にどのような影響を与えるのか不透明。

4つ目、漁業への影響。

 

大体こんなところだろうか。まあ、少し調べればどこにでも書いてあることだが。

そもそも、風力のような人為的に発電量をコントロールできない電源をベースロード電源って正気か?まあ、どうせ補助金目的でやってるんだろうが。

 

 

参考資料

【風力発電】風力発電は、なぜ日本では普及しないのか | エグチホールディングス株式会社 |

日本に巨大風車はいらない 風力発電事業という詐欺と暴力

日銀の金融緩和に対するわかりやすい解説


メモがてら。

 

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詳しくは動画を見てもらえればと思うが、要するに国債の買い入れ方法を変えましたと。でも、それで2%の物価上昇率の達成、デフレ脱却できるのかは、実証もされてないし裏付けもない。したがって、市場は失望という流れ。

 

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ついでに、爆買いは失速。まあ、これは中国の景気が失速したら落ちてくるのは当然で、そんなものは持続可能であるはずがない。

 

人より努力すれば成功する論

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こういうペテン師みたいなことをいう人が未だにいるんだねえ。

面倒だから、要点だけ。

第一に、はてブのコメントにもあるが、税率の比較に使っている1999年は最高税率が37%と今の55%より確かに低い。が、それ以前は65%。あるいは昭和62年以前は78%と今よりも高い税率だった。

出典:所得税の税率構造の推移

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/035.htm

 

第二に、歴史的に見て日本の最高所得税率だけが高かったかというとそんなことはない。例えば、戦後のアメリカやイギリスの最高所得税率は80%を超えていた。

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出典:ピケティ『21世紀の資本』オンラインページ

 

第三に、「高所得者は人より努力した」とあるが、では成功できなかった人間は努力を怠っていたのだろうか?成功した人間が努力していて、失敗した人間は努力をしてないなどというのはただの結果論に過ぎない。

さらにこの手の考えの根底には、なまじ自分が成功してしまったため、努力さえすれば人は必ず成功するという幻想がある。

では聞くが、野球大好きな少年が努力さえすれば、イチローのようにメジャーリーグで活躍できるのだろうか?

努力さえ怠らなければ、ユニクロの柳井やソフトバンク孫正義のようになれるのだろうか?

そんなわけがない。

 

以前、紹介したケンブリッジ大学のハジュン・チャンが言うように、たしかに人は自分の行動に責任があるし、自分が成功できなかったことを社会的、経済的な外部環境のせいだけにすることはできない。

しかし、人はなにもないところに生まれ落ちるわけではないのだ。生まれ育つ社会的・経済的環境によって、例えば、教育などは大きく左右されるし、環境のせいで、試みる前にあきらめなければならないことだってある。

 

かの有名ウォーレン・バフェットはこのように言っている。

基本的に米国の富裕層は──おそらく英国も同じでしょうが――バングラディシュのような国だったら成功を収めていないでしょう。

彼らは自ら稼いだと思っているようですが、社会の助けが大きいのです。

もし社会で裕福になるチャンスを得たのなら、相応の課税制度があるべきですし、稼いだお金の多くは、人生で貧乏くじを引いてしまった人たちに向けて還元されるべきだと考えるのが、正しいと思います。

「そんなことはない!私は社会の助けなど一切借りずに成功したんだ!」ともし、言うのであれば、シリアかどこかで起業して成功してみればどうだろうか。

まあ、それすら日本の教育を受けた恩恵があるわけだから、完全に社会の助けを得ていない、とはならならないが。