カランコロン

■カランコロン
 予定通りシラカシの剪定が始まった。バツバツと切っていく人や、慎重に細かく切っていく人がいる。始まって、おなじみの全員集合であった。やはり、バツバツは良くないという説明であった。
 自分はベテランとペアを組んだので出番はほとんどなかった。しかし、剪定は難しいとつくづく思う。今日も大方の人は不安定な木の上に立って作業をしていた。
 危険と隣り合わせの作業であることは間違いない。
 10m超のウラジロガシのメンバーは恐怖でドクターストップがかかったと聞いた。
 午前中にほぼ終わっている。昼からは、雪囲いの実習である。
 雪囲いは、4本の竹の棒を四方から立てかけて縄で結ぶだけである。
 そこで、まず竹の切断から入った。まっすぐではない竹であっても、その中心線に垂直に切断しなければならない。
 先生の実演と解説後各自実施して見る。 
 自分はこういう作業が一番苦手である。案の状、段が出来てしまった。最初の切り始めと切り終わりがずれているとこうなる。
 確認方法は、切った面を床に立ててまっすぐであればいい。そうでなければ倒れてカランコロンといい音を出す。(よく鳴ったね)
 固定の仕方が甘い、力が入りすぎる、垂直ではないなどと指摘を受け、15回ほどやってやっと段のない切り口が数個になった。
 続いて、雪囲いである。30cmほどの小さなサツキツツジで練習である。
 上の束ね方もいくつかある。基本は男結びでワレを入れなければならない。この方法が何通りもある。
 横は、巻き結びで回し、最後は男結びで止める。縦の位置は木の最も広がっている場所一か所でいい。木の高さの3倍の竹で縛るが木の上が空きすぎている場合は、化粧結びとして、途中に横繩を通す場合もあるとのこと。

■「東京歳時記」(出久根達郎著、河出書房新社、2011年)を読む。
「松の木は見ていて面白くない」
「平凡な生活の中で、この些細な発見が大事なのではないかと思います。」
「〜私はもはや、村の渡しの船頭ならぬ『今年六十のおじいさん』である。」
「『様』には、『あなた』という意味がある〜」
「〜老齢の恐ろしさは、骨がもろくなっているという事実だ。〜見かけ以上に実際は老けているということだ」
「もう少し生きてみるかと樹がゆれて」(時実新子)