木曽路

木曽路
 今月初旬のことだったと記憶しているが、旅雑誌を眺めていた家人が急に馬籠に行きたいと言い出す。カレンダーと予定を確認すると自分の登山予定日しかない。ここは、家人の都合を優先すべきと判断し、今日になった。
 当日、何時に出るかについては、起きた時という。結局、7時過ぎに出発し、途中のドリンク付きパン屋さんで焼き立てパンの朝食を済ます。
 4時間ほどの工程なのでゆっくりである。途中の道の駅はほとんど寄りながら農産物などを買う。道の駅はひどく混んでいた。
 ガイドブックによると、落合から歩くと標高差470mとある。そこで、直接馬籠宿に向かう。近い場所の駐車場は有料なので、少し遠くの無料駐車場に停める。
 なかなか風情がある。

 最初から急登である。ちょっとした登山道ほどある。皆ゼイゼイいいながら登ってというか歩いて行く。石畳の道や宿場町の雰囲気で気分は江戸時代へタイムスリップする。参勤交代はこの木曽路を通っていたなあと話しながら歩く。

 山栗を使った焼き栗を売っていた。試食して行けと勧めるので一つつまむ。美味しかったね。

 格子戸の宿場が何とも言えない。途中恵那山の展望台もあり、数年前積雪期に登ったなあなどと思い出す。

 馬籠の端まで来た。本来であればこのまま妻籠宿に向かうのであるが、ちょうど昼時間なので、妻籠宿は途中まで車で向かうとし、引き返す。

 観光客が大勢で半分ほどが外国人のようだ。昼を過ぎたばかりなのに売り切れの看板も見える。やはりここの名物を食べたいと、蕎麦屋さんに入る。五平餅を注文したら日頃見かけるわらじ型ではなく団子型であった。熱々で香ばしく感動した。

 蕎麦は、観光地価格であったが、量が多くて満足であった。

 車に戻り、妻籠宿へ向かうが途中に男滝女滝の名所があったので歩く。完全に登山道並みの道である。
 こっちは男滝で幅が広い。爆風が強く寒いくらいであった。

 女滝はほっそりして優しい雰囲気であった。

 妻籠宿も格子戸の街並みが続く。

 カメラを持った人たちが集まっていた。よくポスターに使われる場所だと話しているので一枚撮る。

 郵便局も風情があった。

 妻籠宿の終点近くでハサ掛け(?)の稲を見た。懐かしい。

 屋根には石が乗っている。

 そして、ソフトクリームも栗ソフトを平らげ、最期は栗きんとんであった。新しいお茶っ葉に入れ替えてくれて、暖かい濃いお茶といただくと、何とも言えない。少しづつかじるように食した。

 ここで帰路に着く。帰りも道の駅に寄る。長い行列の屋台を発見した。フランクフルトを焼いているので、並んでいただく。あらびきで熱々で行列の意味が分かった。

 そして温泉である。日帰りは時間が限られる場合が多いが、ここまで来たら下呂温泉のような有名な温泉地に行きたいと話しながら車を走らせたら、道の駅に足湯の看板を見つけ、そこにあったパンフレットから付知温泉を知る。国道から250mなので近い。着いて驚いた、駐車場に停める場所がない。ちょうど出る車がいたのでその後に停めた。

 おんぽいの湯と名されていたが、この意味は木曾五木を川を使って流す時の掛け声から来たという。1時間ほどゆっくり浸かった。いい湯であった。

 翌朝、足の筋肉痛がひどい。まるで登山後の感覚と似ている。
 いい思い出が出来て良かった。二人で写してもらった写真は引き伸ばして額に入れて部屋に飾ることにしている。