2010-03-19
通学ベクトル−3
雨が降った日は愛理にとって特別な日。先輩と一緒に帰れる日だった。
今日も部室の前で待ち合わせをして、気休め程度に窓を見て前髪や身なりを整える。
ふと違和感を覚えて後を振り向くと、そこにいたのは愛理が何度か目にしたことのある人物だった。
名前は知らない。しかし、向こうは愛理のことを知っている様子だった。
「愛理ちゃん、だよね?」
思った通りだった。少し高い声色に驚いたが、胸元のバッジは黄色。
愛理のひとつ上、高等部の一年生であることは確かだった。
愛理は小さく頷いて、傘の柄をぎゅっと握る。
「…みぃたん、って」
「そうそう、今愛理ちゃんが待ってる人のことね。もうすぐ来ると思うよ、みぃたん」
聞き慣れないそのあだ名は、どうやら先輩のことを指しているらしい。
特徴的な笑い声が可愛らしく、髪をストレートにおろしたその風貌は先輩によく似ていた。
ジャージの名前欄には「中島」とある。
愛理の思い違いでない限り、先輩によく似たこの人物は陸上部のマネージャーだ。
「仲良いんだね、みぃたんと」
「いえ、仲良いってわけじゃ…たぶん」
「見てれば分かるよ。愛理ちゃん、健気だなーと思って」
「健気?」
「ロマンチックじゃん。雨の日だけ、好きな人の帰りを待ってるっていうのが」
その言葉に、落ち着いていた心臓の音がどくんと高鳴る。
冷えた手のひらを頬に押し付けて、愛理はぶんぶんと首を横に振る。
反射的にそうしたけれど、嘘をつくのはめっぽう苦手だった。
「じゃあ、ライバルだね」
「え?」
雨は激しさを増す。雨音に紛れて聞こえた言葉に、愛理は耳を疑った。
すぐ近くで、先輩が愛理を呼ぶ声が聞こえる。夢の中にいるような気分だった。
ノソ*^ o゚)<初登場だケロ
桃子とんkskどっちにしようか迷いました
トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/zenzen77/20100319/1268995226
リンク元
- 29 http://burningglow.sakura.ne.jp/l/l.html
- 6 http://nekotokappa.tobiiro.jp/simpleVC_20090215205707.html
- 2 http://d.hatena.ne.jp/keyword/愛理
- 2 http://d.hatena.ne.jp/keywordmobile/愛理
- 2 http://pipes.yahoo.com/pipes/pipe.info?_id=VPw6npu13RGKo15vBRNMsA
- 1 http://127.0.0.1:4664/preview?event_id=1342676&schema_id=2&q="鈴木愛理"&s=000000000000000000000000000
- 1 http://a.hatena.ne.jp/kasimasi1003/
- 1 http://a.hatena.ne.jp/luckywave/
- 1 http://a.hatena.ne.jp/te-fuji/
- 1 http://blog-search.yahoo.co.jp/search?p=ショッキング5&ei=UTF-8
