こうやって無駄知識が増えていく

わざわざ外で食べるのも面倒、かといって家で凝った料理を作るほどやる気もない。
ごそごそと台所付近を漁って、よし、今日はスパゲティだ、と乾燥パスタを一掴み、はかりの上に置くとちょうど100グラム。
ちょっと気をよくして、食べる気もないのに乾燥パスタを更に一掴み、はかりの上に。
するとまた100グラム。
おや、と思い、意識的に100グラムと思われる量を一掴み、今一度はかりの上に置くと、やはり100グラム。
何回やってもちょうど100グラム。


仕事明けの気怠い休日に、自分の頭の上に咲いていた才能花が「パスタをちょうど100グラムつかみ取る才能」というしょうもないものだったことを知り、些細な絶望を覚えた今日この頃、皆さんはどのようにお過ごしでしょう(泣きながら)






素敵ギミック満載のライター、「イムコ」の存在を知り、同時にそのイムコのライターが近々生産終了するとの情報をキャッチした僕は、比較的安価(一個1000円しない)なそのライターを複数買いしました。
なんでも、安価なぶんジッポーなんかに比べて壊れやすいとのこと。ちなみにジッポー=オイルライターではなく、ここでいうジッポージッポー社のオイルライターのことです。

更に脱線するならば、ジッポーは永久保証だということで、例え車に踏みつぶされようとも、ジッポージッポー社に送ることで、修理、交換してくれるのだとか。
さすが世界的メーカー。伊達じゃない。

さて、イムコとジッポーといえば、どちらもWW中に各国の将兵(イムコは独など、ジッポーは米など)によって愛用され、世界的に広まったと言われています。

どんな状況下でも点火出来る器具として、オイルライターは各国の軍隊が備品として大量に発注し、それぞれの国や会社の特色が色濃くでたライターが生産されました。
前述の2社とロンソンのライターの普及は、WWをはじめとした戦争によるものが大きいのです。

そんな歴史を知らずとも、オイルライターには不思議な魅力があるように思います。
利便性や金額、入手の容易さでターボライターやその他の100円ライターには劣るものの、それらが普及してもなお、オイルライターに惹かれる人はあとを絶ちません。

そして僕も、オイルライターを単なる喫煙道具、単なるキャンプ用品として済ませてしまうにはあまりにも惜しいと思うのです。


フリントやウィック、中綿、オイルなどの消耗品を交換しなければならず、フリントを削った際に出るカスの掃除も必要で、重くて、高い。
タバコを吸う人によっては、タバコがオイル臭くなってしまうと言う人もいます。

オイルライターを愛用するには、色々と敷居が高いのかも知れません。

しかし、上にあげた消耗品の交換などはそう高い頻度で起こるものではありませんし、慣れてしまえば、むしろ楽しみでさえあります。

特にフリントなどは、会社によって硬さと火花の大きさが大きく違いますし、珍しいところでは赤いフリントなどもあって、それはそれでなかなかに面白みがあるのです。

喫煙者によって好き嫌いの分かれるオイルの臭いも、慣れてしまえばどうということはありません。
オイルライターを好きになってしまえば、これらすべては愛すべき要素になるのです。
少なくとも、オイルライターには愛を注ぐに足る魅力がある。
こればかりは、100円ライターには真似が出来ないのではないでしょうか。


オイルライターのメリットのひとつに、ひとつのものを長く使い続けられる、という点があります。
長く使い続けることが出来る、というのは、愛着を持つのに必要な要素のひとつと言えます。
恋人からもらった100円ライターよりは、恋人からもらったジッポーの方が、持っていたいと強く思えるような気がしますが、皆さんはどうでしょう。
モノがなんだろうが恋人から貰った時点で嬉しいよ、という方もいるかもしれませんね。


話は最初に戻って。
今回買ったイムコのライターは、安価で壊れやすく、ジッポーやロンソンに比べてネームバリューこそ弱いものの、オイルライターを語る上で欠かせない存在のひとつなのです。

イムコはジッポーよりも歴史が古く、フリントやウィックなどの規格はこのイムコのライターの規格が世界規格となっている、といえば、イムコのオイルライターに興味を持って頂けるでしょうか。

更にこのイムコ、冒頭にも書いたように素敵ギミックが満載なのです。
風防が可動式なので(風防無しVer.も存在)火力を調節できる。
オイルタンク(中綿が入っている部分)が着火部分から独立しているので、取り外して単独でキャンドルのように使用出来る。
あげくフリントひとつ交換するのに、大袈裟すぎるくらい本体をバカンと開く。
等々、中二マインドを刺激することこの上ないギミックの数々に加え、ジッポーの100円ライターなどと同じシングルアクション式の着火。

「キン、シュボッ」という感じがジッポーオイルライターなら、
イムコのは「シジャシンッ」という感じ。邪神に非ず。


詳細は動画を見て頂ければ、より判りやすいかもしれないので、貼っておきます。






どうですか、延々とネットで調べ上げた情報とほんの少しの知識、体験談で構成されたライターの話は。

個人的にはある程度まで調べられたので満足です。


それにしてもあれですね。
イムコのオイルライター。独軍が使ってたというのも納得です。むしろ、独軍が使っていたからこそのこのギミック、というべきでしょうか。


そらシュトロハイム少佐もサイボーグ化しますよ。