グレゴリイ・ベンフォード-大いなる天上の河

大いなる天上の河〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

広大な宇宙へ向かって人類はようやく進出しはじめていた。だが、有機生命を敵視する機械文明との遭遇が、人類の運命を大きく変えてしまった。有機生命の抹殺をもくろむ機械文明により、地球と人類は徐々に破滅の道へと追いやられていく…それでも人類は生き延びていた。銀河中心にある年老いた恒星をめぐる惑星スノーグレイド。メカと呼ばれる機械生命の惑星改造のため、寒冷化と砂漠化が進められているこの惑星で、人類は戦いつづけていたのだ!科学者作家ベンフォードが、人類と機械文明の未来を壮大なスケールで描きだす傑作ハードSF。

今までにもイアン・M・バンクス「フィアサム・エンジン」やら椎名誠武装島田倉庫」やらBLAME!のネタ元と言われるSF小説を読んできたんですが、このベンフォードの「大いなる天上の河」が一番色濃くBLAME!に影響を与えてるんじゃないかと思った。
サナカンやシボといったキャラクターの名前から、機械生命体に迫害され孤立している人類という設定、果ては不味そうなレーションの描写まで弐瓶勉はこれから着想を得たんじゃないだろうか。


全体的な雰囲気も似通っているけど、「大いなる天上の河」の場合は登場人物がセックスしたり酔いつぶれたりするんでBLAME!ほどの無機質さが無いってことろが一番の相違点だろう。
☆☆☆☆