学び伝える中国語

2013-11-02

上級者用学習書

年の前半は、抑制が利いていたのに、最近はまた油断したか、どんどん本を買い始めている。年初に
ご協力を得て、たくさんの本を処理したのに、またぞろ、家の利用できる面積が少しずつ小さくなってきた。
もうそろそろ打ち止めに、とは思うのだが、夢遊病患者のようにふらふらと出かけていき、書架に
面白そうなのを見つけると、つい買ってしまう。まあ、言い訳をさせてもらえば、良書が多い、という
ことなのだと思う。今回は2冊紹介したい。まず1冊目。

・通訳メソッドを応用したシャドウイングで学ぶ中国語基本動詞93
長いタイトルだが、おなじみのシリーズで、著者は長谷川正時先生。シャドウイングだの、暗記だの、
リプロダクションだの、本職の通訳さんの学習手法を用いて、滑らかな会話ができるように、口と耳の
トレーニングを精一杯やりましょう、という一貫した方針がある。もうすでに10冊近くシリーズで
出版されている。私はときどき手にとって眺める程度だが、実はこのシリーズ、日本語を学習している
中国人に根強い人気がある。もちろん、N1に合格して、企業内通訳かなんかで、日系企業に就職しようという、
かなりレベルの高い人が関心を示しているのだが、そういう若い人にとってはバイブルのような存在である。
私もN1合格のお祝いとして、何人かにプレゼントしたことがあるが、ことのほか好評だった。
参考書ならこのシリーズ、辞書なら日本語の高低アクセントが記載されている明解国語辞典、ついでに、
電化製品なら、日本製表示のある電器炊飯器かヒゲソリ、チョコレートなら明治が喜ばれる。
更に迷ったら、米。このあたりを押さえておけば、中国の友人へのお土産は、はずさないと思う。閑話休題
さて、今回のこの本は、暗記やシャドウイング最重視の基本方針は変わらないものの、各課ごとに、
動詞を取り上げ、基本的な意味のほかに、是非知っておきたい、「別の」または「あまり知られていない」
意味と用法が載っていて、参考になる。学習には語彙力がとても大切だが、実はその前の、「文字力」も、
応用が利く、という意味でとても大事と思う。中国語では日本語以上に、ひとつひとつの漢字が生き生きと
活躍しているので、ひとつひとつの文字の複数の意味を知っていれば、初めて見る成語や、新語・流行語に
対するときも驚くほど、応用が利く。すぐにうまい例が思いつかないが、たとえば「道」という文字。
「みち」だけ、知っていると「道路」とかいう単語には対応でき、類推から、「道理,道」ぐらいまでは
なんとかカバーできても、「难道」や「道谢」がどうしてそういう意味になるのかが、まるでわからない。
「挂」を「掛ける」とだけ覚えていると、「挂在墙壁上」の意味はすぐわかるが、日常会話で普通に登場する
「挂牙科」や「挂失」の説明はつかない。「犯」を「おかす」とだけ覚えていると、「犯罪」をベースにして
他の語を類推しようとしてしまい、「犯案」は誤訳をする可能性が高く、「犯不上」は全くお手上げになる。
このあたりのことを、解説と豊富な例文で、気づかせてくれる。面白い趣向で、上達への道につながると思う。

2冊目は、またしてもペレ出版、最近よく耳にする。「本気で学ぶ上級中国語」。初級、中級とシリーズに
なっているらしい。キャッチフレーズにも、「上級者のための〜」がやたらと出てくる。商業ベースに乗るのは、
やはりとっつきやすい入門書で、需要もその方が遥かに大きいので、「初めての第一歩」、
「これ以上易しくできない」から「サルでもわかる」まで、「中国語」を修飾する言葉は限られていたのだが、
ここへきて「上級者のための〜」が颯爽の登場となった。英語なら、別に珍しくもなんともないが、中国語界では
まだ数少なく貴重なネーミングの本と思う。MP3が330分収録で、第8課までしかないのに、なんと550ページを
超える大作である。中検2級対策とHSK5級対策に最適、とうたっている。著者は中国人の女性の先生。
シンガポールなどで、中国語学校開校など豊かな教育歴をもつ。肝心の内容は、やはり相当の本格派で、
この分厚い本を1冊勉強すれば、さぞかし力がつくだろうなあ、と思わせる。でも、本の題にもなっている
とおり、ホンモノの「本気」が要求される。例文も非常に現代的で、作文練習、文法講義、読解の要領、
類義語解説など、矢継ぎ早に繰り出していて、なかなか学習者を飽きさせない。練習問題もぎっしりである。
今後、中国語にガチンコで取り組もうとしている向きには、「その実力に関係なく」オススメできる本である。
ただし、しつこいけれど、「本気」が続かなければ、この3,300円+税は高い買い物になると思う。良書が
たくさん出てきて、読書の秋、と行きたいところだが、試験がもう間近に迫っている。

f:id:zhongwen:20131021161834j:image:w360
★本日の学習進捗状況
引き続き単語学習。
1.単語帳(Campus Word Book)
12冊目 22ページ目(全29ページ、1ページに30単語)

2.「祖国的陌生人」(6〜274ページ)
32ページ目。

3.中国語作文−その基本と上達法(1~253ページ)
42ページ目

4.音読「三国志演義」(10−67ページ)
27ページ目

5.音だけを聞いて長文を暗記する
耳が喜ぶ中国語 13課

祖国的陌生人p22
中國比我想像的大得多,我們放棄了穿越內蒙古草原的計劃,直接飛到了大同。它是煤炭之都,它是驅動中國的主要動力,還是中國人災難的來源之一,礦難是不斷發生的社會新聞。中央、地方政府、礦主、礦工、新聞媒體形成了共生關係。一條人命變貴了、但仍不值錢、它從三萬元漲到十幾萬。大同還以色情著稱,過去它的窯子吸引著來自北方的商人、官僚、書生,而現在它則演變了洗浴中心,娛樂城,它是北京的後花園,便捷、清潔、廉價。
中国は自分が思っていたより、ずいぶんと大きい。内モンゴルの草原を突っ切るのはあきらめ、直接、大同に飛んだ。ここは炭鉱の町、中国を動かす原動力、だが同時に、中国人にとって災厄の源でもある。炭鉱に関する事故は間断なく報道される。中央や地方の行政機関炭鉱経営者労働者メディア共生関係を作り上げているのだ。命の値段が高くなった。とは言ってもまだ知れていて、3万元が10数万元になった程度だ。また大同はフーゾクの街としても知られている。昔、北方からの商人、役人や学生を引き寄せたここの遊郭は、今は健康ランドや娯楽センターに姿を変えている。大同は北京の後背地にあたり、便利で清潔で物価が安いのである。
にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ
にほんブログ村

スパム対策のためのダミーです。もし見えても何も入力しないでください
ゲスト


画像認証