楽しい英語勉強法で、世界を広げる(3)


大学受験の先にあるもの〜職業を考える〜


【執筆】小谷祐子(フリーライター


〜3日(日)からの続きです〜


さて、W杯をきっかけに、自分も世界の問題に対して、何か貢献できるような仕事をしてみたい、と思ったならば、英語はぜひとも勉強しておきたいものです。


UNHCR駐日事務所で働くKさんは、高校時代にアメリカへ留学し、大学時代は留学生と積極的に交流していきました。


「留学生の日々の生活のサポートをしたり、留学生のための日本語スピーチコンテストなんかを開催していました。日本語でコミュニケートするほうが彼らにとってはよかったのかもしれませんが、逆に自分は日本語を教えるから英語を教えてね、といって交流していきました


その後、Kさんは社会人となってからも外資系企業で働いたり、アメリカの大学院に進んだりと、英語を話さなければならない状況に自分を追い込んでいったといいます。


「でも、誰もがそんな機会に恵まれるわけではありませんよね。『どうやって勉強したらいいんですか』とよく聞かれるのですが、勉強の仕方は決まったものはありません
『どうやったら勉強が継続できるか』
というほうが、たぶん重要

なんだと思います。
私は、本を開いて勉強するよりは、留学生の間に飛び込んでしまって、留学生と面と向かって、英語を話さざるを得ない状況を作りました」


とKさん。


そんなKさんですが、中学三年生の頃から、NHKのラジオ講座はずっと聞いていたといいます。


「平日、毎日あるんですよ。部活で疲れて眠い、今日はラジオとか聞いている場合じゃない、寝たいな〜っていう時に、20分のラジオ放送くらいは聞こうって、どうすれば自分は思うか。ものすごいいい勉強法で週1回やったよりも、ほんの20分でもいいから、毎日やった人間のほうが、確実に英語は上達しますから、どうやったら自分は続けられるのか、というのを試行錯誤していきました」


「そのためには、まず自分の性格を知る」
ことが必要

だと言います。


「どの辺が自分の辛抱どころなのか、それは1日何分なのか、どのくらい遊びの要素が入っていなきゃだめなのか。私は、そのことに関してはものすごい試行錯誤しましたね。実際に英語を勉強した時間よりも、試行錯誤した時間のほうが長かったかもしれません」


とまでおっしゃいます。


さらに、英語ほど、楽しみながら勉強する工夫ができる教材はないと言います。


「映画が好きだったので、字幕を追わなくてもわかるフレーズがあると楽しかったし、うれしかったり。ラジオ講座でも、そこで話すネイティブの先生の話し方がかっこいいな〜、こんな風にしゃべれたらいいな〜って思って真似したり。かっこいいラジオDJの声を真似していたこともあります。キレイな女の人の声に憧れたりして(笑)。英語には、教材と名のついていないものも、映画だったり音楽だったり、ラジオやTVなどいっぱいあります」


今は国際公務員として、バリバリと働くKさんにも、こんな時代があったのです。
高校生のみなさん、ぜひ参考にして、楽しんで英語を上達させましょう。


〜続きは、明日に!〜