知らなくちゃいけないこと


突然ですが、私の友人に、エチオピアの研究をしているひとがいます。


そのひとは、資料収集や現地の方へのヒアリング調査などのため、
果敢にも(私にとっては)、2年エチオピアに滞在していました。


先日そのひとに会い、エチオピアでの生活や感じたことを
いろいろ聞いたのですが、そこでの暮らし振りは、
やはり想像以上のもの。


たとえば…


●麦茶を飲みたかったら、まず麦を買ってきて(もしくは育てて!)
 煎るところからはじめなくちゃいけない。
●鶏肉を食べたい場合は、市場で鶏を買ってきて、絞めて料理する。
●結婚式は2日連続で行い、親戚や友人がたくさん集まって、
 牛を1頭つぶして食べる。


などなど。


そういう、ある意味牧歌的だなあとほのぼのするような話もあれば、
次のような話も。


帰国のためにエチオピア空港にいると、
10代と思われる数人のエチオピア人の少女に出会った。
これからシリアに出稼ぎに行くとのことだったが、
英語がわかる子はおらず、文字も読めない。
当然、航空券の文字は読めず、飛行機に乗るにはどうすればいいかもわからない。
出稼ぎ先ではハウスキーパーのような仕事をするようだが、
実際には自分たちが何をするのか、
何が待っているのかをわかっている子はひとりもいない。


シリアでは少女たちの言葉は通じないだろうから、
雇用者は、言葉が通じない女の子を使用人として雇い入れることになります。
これは人身売買的だし、性的搾取を受ける可能性も高いのでは?


知らなくちゃいけないことは、自分がふだん思っているよりも
もっともっと多いのかもしれない。
私はもっともっと知識を蓄え、
視野を広げるようにしなくちゃいけない。
…久々にそんなふうに感じた、貴重な1日でした。



(すぎもと)