災害の報道でこころを病んでしまうことがある 「惨事ストレス」という言葉をご存じだろうか。日本では松井豊先生等により研究されている、災害などの悲惨なできごと(惨事)を受けた際にこころがどう反応するかという、社会心理学や臨床心理学での用語だ。災害が起きると、被災者が精神的に大変な思いをすることは知られているが、報道により被災地から離れたところにいても、つらい思いをすることも、最近知られてきた。 惨事ストレスを受けると、精神科などに行くことになる可能性がある。そうなった場合、簡単には治らない。骨折なら、たとえば2週間で日常生活が取り戻せ、1か月で治るといった目安がある。惨事ストレスなどの精神症状には…