『クオ・ヴァディス』。ポーランドの小説家ヘンリク・シェンキェーヴィチの小説。 古代ローマの暴君・皇帝ネロに迫害されるキリスト教徒を描く。独立できないポーランドの逡巡を歴史小説に託したもので、シェンキェーヴィチはこの作品でノーベル文学賞を受賞している。 『クオ・ワディス』とは、ラテン語の『Quo Vadis domine?(主よ何処へ)』から。
年末年始の休暇を利用して、以前から読んでみようと思いながら、なかなか手がつかなかった「クオ・ワディス」(全三巻:岩波文庫)を読んだ。 4日までの休暇中に全て読み終わらせるつもりでいたけれど、そう巧くは行かなかった。 しかし、下巻は、昨日、ほぼ一気に読み下している。読み始めたら止まらない激動の物語だった。 これは、皇帝ネロの時代のローマ帝国を舞台にした物語で、貴族の青年ウィニキウスと人質として帝国に囚われているリギ族の王女リギアの愛を中心に展開されている。 表題の「クオ・ワディス」は、大火を経てキリスト教徒に対する弾圧が激しさを増したローマから一旦逃れて行く使徒ペテロの前に突然姿を現したキリスト…
今まで色んな音楽を聴いてきたけれど、最も多く聴いたのはベートーヴェンとモーツァルトの曲だったと思う。 これに続くのは、それほど沢山の曲を聴いたわけじゃないが、バッハやブラームス、チャイコフスキー、シューベルトなどだろう。 チャイコフスキーを除けば、いずれもドイツ人であり、バッハ以外の4人は、皆、ウィーンで暮らしていた。 そのため、一度はウィーンを訪れてみたい。彼らが眺めていた景色をこの目で確かめたいのである。 ホルンのような金管楽器を多用している所為か、その音楽には何となく「山の雰囲気」が感じられる。ウィーンの周辺からは、どんな山の景色が眺められたのか? 西洋音楽の源流は、ローマ帝国時代のグレ…
一条真也です。『現代怪談考』吉田悠軌著(晶文社)を読みました。この手の本には目がないわたしですが、本書は説得力に富んだ久々の名著でした。著者は、怪談研究家。1980年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、ライター・ 編集活動を開始。怪談サークル「とうもろこしの会」の会長をつとめ、 オカルトや怪談の研究をライフワークに。テレビ番組「クレイジージ ャーニー」では日本の禁足地を案内するほか各メディアで活動中。 著書に『一生忘れない怖い話の語り方』(KADOKAWA)、『オカルト探 偵ヨシダの実話怪談』シリーズ1~4巻(岩崎書店)、『怖いうわさ ぼくらの都市伝説』シリーズ1~5巻(教育画劇)、『恐怖実話 …
👇のリストがベース 1~1001番までは2007年版の年代順。 1002番以降は2007年以降に追加された書籍順。 英語表記は翻訳されていない本。(見落としあったらコメントください。。。) 1000~1100/1300くらいは翻訳されてそう。 訳が古かったり、世界文学全集の中だけ収録されているものだったり、割と希少本も少なくないので、図書館など活用して消化していきたい… 1. Aesop's Fables (Aesop) 1 イソップ寓話集 アイソーポス 2. Ovid's Metamorphoses 2 変身物語 オウィディウス 3. Chaireas and Kallirhoe 3 カイレ…
暴君ネロの気紛れさえゲームのように楽しむ,美と快楽の信奉者ペトロニウス.一本気なその甥ウィニキウスは,リギ族の王女への恋からキリスト教に心を開き,やがてそのことがペトロニウスの運命をも変えていく.爛熟期の帝政ローマを舞台に,愛と暴力,信仰と頽廃が入り乱れて織りなす壮大な歴史ロマン――. 爛熟と退廃の都ローマでは,暴君ネロ(Nero Claudius Caesar Augustus Germanicus)による圧政の下,キリスト教徒の迫害が猛威をふるう.ネロは奸臣の讒言を聞き入れ,ローマ市闘技場から発した大火の責をキリスト教徒らに帰し,彼らを火刑,十字架刑に処し,狂犬に襲わせた.紀元1世紀ローマ…