ようやく本格的な春が来た。この時季よく耳にする「春は、あめぼの」。枕草子の一節で、春は明け方が一番趣があっていい、という意味らしい。ということで、強引にアケボノハゼを取り上げる。 アケボノハゼはハゼ科で、全長約8cmになり、伊豆諸島以南の太平洋、インド洋に分布している。日本での生息水深は35~55mとされているが、海外ではもっと浅いところで見られる。 アケボノハゼ(奄美) 初めてアケボノハゼを見たのは座間味の外洋で、40m近かった。伊江島でも同じくらいのところで撮影した。その後マレーシアのシパダンを訪れたとき、水深10数mにいたので驚いた覚えがある。 新種記載されたのは1973年で、日本では1…