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精神分析家ビオンの概念。乳幼児が死の衝動を外界に投影し、迫害不安に陥るとき、母親は自分の中に激しい攻撃性を投げ入れられることになる。この攻撃性をそのまま乳幼児に返すのではなく、いったん自分の中にコンテインし(ふくみこみ)、乳幼児が受け入れやすい形で返すことで、乳幼児の迫害不安は弱められ、他者に対する安心感が育っていく。
精神分析のプロセスでは、被分析者から向けられる激しい怒りなどを、分析家がそのままぶつけ返すのでなく、いったん自分の中におさめてから、被分析者に受け入れやすい形に変形させてから返すことをコンテインすると言う。