ニコラ・シェフェール(1921−) ハンガリー生まれのフランスの彫刻家。1948年に、金属でできた幾何学的形態の支柱に薄い板を取り付けた「空間力学(スパシオディナミスム)」彫刻を発表した後、音や光の刺激に反応して動くモビール(56年)や、反射板などによって、動く光の効果を楽しむ「光力学(リュノディナミスム)」(57年)を創作。さらに60年には「時間力学(クロノディナミスム)」彫刻へと進み、61年にこれらの集大成として、ここで触れられているリエージュの「光の壁」と「光の塔」を完成させたが、これは、テクノロジーとサイバネティクスを全面賛美する内容のものであった。