わたしが10代を過ごした街には、当時いわゆるセゾン文化の波は訪れてなくて(何故かパルコという名のラブホテルはあった)、ただ「宝島」や「ビックリハウス」や「広告批評」や「スタジオボイス」を読む事で〝意識高い系の田舎者〟としてのプライドを保っていた、そんなあの頃。テレビCMでは「ユニーク•クロージング•ウェアハウス」という何やらオシャレげな店が開店する事を大々的に告知していて、少しずつ地方都市のあり方が変化し始めていて、気がつけばファッションビルなるものも出来ていた。ドキドキしながらセレクトショップでシャツを買ったりしたそのファッションビルには、小さなシアターがあって、そこで観たのが『ストップ•メ…