ギリシャのアテネからスパルタまで、約250キロを一昼夜かけて走破する超長距離マラソン。
日本の關家良一が、2002年のスパルタスロンで優勝している。
過酷なスパルタスロンとその歴史
紀元前500年古代ギリシャに両雄として君臨していたのはアテネとスパルタ。
マラトンの戦いにペルシャ軍の脅威に晒され劣勢に立っていたアテネ軍の司令官はスパルタの援軍を求め伝令を走らせた。その男フィディピデスは走り続け、アテネを出た翌日スパルタに到着したという。ヘロトドスの叙述を実証するため、ウルトラランナーでもある英国空軍中佐ジョン・フォーデンは、実際にフィディピデスの辿ったルートを忠実に走り36時間以内にスパルタのレオニダス王の銅像前に到着し、ヘロトドスの叙述が正しかったことを証明し、翌1983年には11カ国45人のランナーで第1回のスパルタスロンが開催された。
コースは、パルテノン神殿の下をスタートし、アテネ市内を通り抜け、エーゲ海沿いの海岸道を走り、コリントス運河を渡る。
ブドウ畑やオリーブ林を抜け、150キロ過ぎに最大の難関1,200mのサンガスの岩山がランナーの行く手を阻む。
約200キロで再び1,000mの山を越えてスパルタに入る。スパルタ市中央のレオニダス王銅像の足に触れてゴール。
気温は日中30℃以上に上がり、夜5℃まで下がる。これまでの完走率は30〜40%。