近未来、核兵器と生物兵器の使用された世界大戦により、アメリカ合衆国という統一国家は瓦解し、人々は各地に孤立的なコミュニティを形成してサバイバリストという無法者の集団に対峙していた。 そんな荒廃した世界に生き、旅をしながら折に触れてそれらコミュニティへ足を踏み入れ、即興的な芝居を演じて人々に興を与え、代わりに食物などを得る暮らしを送っていたゴードン・クランツは、ある時、山の中に打ち捨てられたかつての郵便公社の配達車両を見つけ、運転席で白骨化していた配達員を埋葬するとともに、その制服や積まれたままになっていた郵便物を我が物として、以後、現実には存在しない復興合衆国の官吏になりすますことでコミュニテ…