デイヴィッド・ライクの交雑する人類―古代DNAが解き明かす新サピエンス史(原題 WHO WE ARE AND HOW WE GOT HERE Ancient DNA and the New Science of the Human Past)を読んだ。従来進化の系統樹は中央の幹から枝分かれすると、そのまま分かれていき、決して交わることがないと信じられていたが、本書を読むといかに現在まで我々は交配を続けてきたか思い知らされる。筆者は現役の遺伝学者で、化石化した骨からDNAを取り出して解析している。得られたDNAデータの具体的な解析方法までは本書で言及されていないが、統計的な手法を用いて解析してい…