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ハートランド理論

(地理)
はーとらんどりろん

Heartland Theory
英国の地政学者、ハルフォード・マッキンダーの提唱した理論。マッキンダーは世界史をランドパワーとシーパワーの相克であるとみなしたが、マハンの理論はランドパワーに対する理解が不足していると批判した。鉄道などの発展によって、海運力に拠らずに大軍の移動が可能となったことを見落としているというのである。
彼はユーラシア大陸とアフリカ大陸を合わせて「世界島(World Island)」と呼び、次のように要約した。

東欧を制するものはハートランドを制し、
ハートランドを制するものは世界島を制し、
世界島を制するものは世界を制す

ハルフォード・マッキンダー、1919年)

ハートランドとは世界島の回転軸たるユーラシア大陸中央と北部、北極海から中央アジアにかけての地域であり、ここはシーパワーは及ばず、守るに易く攻めるに難い地域とした。そしてハートランドに隣接する西欧やインドや中国をインナー・クレセント*1と呼び、さらに外側の島嶼国家*2であるカナダやアメリカやイギリスや日本やオーストラリアなどをアウター・クレセント*3と呼んだ。
マッキンダーは、シーパワーによる掣肘なしにハートランドの資源を利用できるランドパワーは、(鉄道に代表される)技術の発展によって、蓄えた戦力を外部に指向することが可能であるとして、前掲のように要約した。

*1:Inner Crescent。ハートランドに近接しているから、marginalの語を付されることもある

*2:insular nations

*3:Outer crescent

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